素敵な人の暮らしから“センス”を磨くヒントをもらいたい!
湘南・築40年の一軒家をリノベーション【スタイリスト 兵藤千尋さんの湘南の自宅】を拝見!
2025.01.21

確かな審美眼と圧倒的なスタイリング力で、LEEのファッションを牽引する兵藤千尋さん。心地よい環境を求めて夫とともに移り住んだ湘南のご自宅を訪問。隅々にまで行き届いた美意識と肩の力の抜けた暮らしには、センスを磨くヒントが詰まっていました。
「自分にとって大事なものを知っている。その感覚こそがセンスだと思います」
センスって目に見えないものだし、これだけ情報があふれている今の時代だとなおさらとらえるのが難しい。だからこそ、大切なものが感覚的にわかっていて、それをきちんと選び、自分のスタイルにしている人に出会うと、すごく素敵だなって思います。私もそんな感覚を磨きたいから、いつも周りにいるセンスのいい人たちをこっそり観察してお手本にしているんです。
1年ほど前、湘南エリアに引っ越したのは、土の上で暮らしたいという感覚に、素直に従ってみようと思ったから。実は数年前、夫が大病を患い、健康で自由に動ける生活がどれほど幸せなことか、身をもって感じたことがありました。"人生、いつ何が起こってもおかしくない。元気なうちにやりたいことをやろう"。そう思う中で出会ったのが、この一軒家。後先を考えすぎると結局何も行動できないから、自分たちの感覚に導かれるまま、内見後すぐに購入を決定。都内へ通う生活に多少の不安はありましたが、思った以上に電車の便もよく、片道1時間強の通勤時間が"隙間"となって、オンとオフの切り替えがうまくできるように。週末には、それまでほとんどなかったプライベートな時間を持てるようになり、これまで以上に仕事の時間を大切にしようという意識も芽生えたんです。目の前の仕事をこなすのに精いっぱいだった30代を経て、人生の折り返し地点に立った40歳で手に入れた心地よさ。それをベースにして、自分らしいスタイルを楽しんでいけたらいいなって思っています。
スタイリスト 兵藤千尋さん

兵藤千尋さん
Chihiro Hyodo
スタイリスト
服飾系専門学校を卒業後、アシスタントを経て、2010年にデビュー。以後、雑誌等のメディアで活躍。普遍性のあるベーシックを軸に、大人に似合うトレンドを取り入れた着こなしが支持を集める。マニッシュな私服スタイルにもファン多数
Chihiro’s Sense
Interior
兵藤千尋さんの湘南のご自宅、こだわりのインテリアを拝見!

Cut & sewn:outil
Pants:C̱IOTAE
arrings:BETTINA JAVAHERI
「3階建て一軒家の2階に、玄関、リビング、ダイニング、キッチンが集まっています。床は全面張り替えて、壁は漆喰壁やレンガ壁を残した部分と、自分たちで白いペンキで塗り替えた部分が混ざっています。新設したダイニングスペースのベンチチェアには、〝nuku〞というブランドを主宰するテキスタイルデザイナーの友人にオーダーしたソファクッションが届き、引っ越ししてから半年以上たって、より居心地のいいスペースになりました。まだまだ完成形ではなく、住みながら少しずつ変えていくというのが、私たちの暮らし方です」
築40年の一軒家をリノベーション。心地いい湘南暮らしのベースに
海と山に囲まれた田舎町で育ったからか、アスファルトの上で過ごす都会の暮らしに、年々息苦しさを感じるようになっていました。海が近い。小さくてもいいからお庭がある。都心にも通える。これらを条件に、2年かけて家を探し、夫と私が納得する物件に出会いました。有名な建築家のお弟子さんだった方が設計した一軒家ということもあって、もともとデザインがユニークな家で。使えるところはそのまま残し、夫の昔からの知り合いでもある建築家・田中裕之建築設計事務所にリノベーションを依頼。自分たちのライフスタイルに合った心地よい空間が誕生しました。
1.ブロックガラスが印象的な玄関

高さ2.5m以上の玄関扉と光が柔らかく差し込むブロックガラスは、以前の持ち主のデザインのまま。
「私の靴はクローゼット部屋に置くつもりだったのと、夫の靴はそもそも少量だったこともあり、もともとあった下駄箱は撤去しました。古いアフリカンスツールは清澄白河にある〝stoop〞で購入」
2.清澄白河にある〝stoop〞で見つけた2段棚

引っ越しをしてから手に入れた2段棚も、同じく〝stoop〞で見つけたもの。オープンシェルフには写真集を、扉のある棚には日用品を収納しています。
3.シンプルで使いやすい業務用のキッチン

「キッチンはシンプルで使いやすくコストも抑えられるので、業務用のものを選びました。今後、壁にタイルを貼ったり、作業台を新設したりしたいなと思っています」
4.オープンタイプの食器棚は〝パシフィックファニチャーサービス〞で購入したもの

オープンタイプの食器棚は〝パシフィックファニチャーサービス〞で10年ほど前に購入したもの。
「コーヒーカップや和食器を中心に陳列しています」
5.リラックスできるダイニングスペース

キッチンと隣り合ったダイニングスペースは、引っ越し前から使っていたテーブルの天板を生かしてフルリノベーション。
「念願だった本棚も設置し、食事をしたり読書をしたり、家にいるほとんどの時間をここで過ごしています」
6.自然を感じられるリビングスペース

裏山の借景を楽しめる大きな窓のおかげで、家にいても自然の中にいるような感覚になれるリビングスペース。
「夫の大量のレコードを収納するために、大きな棚を新設。玄関との間仕切りも兼ねています。飾り暖炉とレンガ壁はリノベせず残した部分です」
Staff Credit
スタイリング/兵藤千尋 撮影/金谷章平 ヘア&メイク/廣瀬浩介(UM) 取材・原文/磯部安伽
※掲載アイテムはすべて兵藤さん私物です。
こちらは2025年1・2月合併号(12/6発売)「一生もののおしゃれセンスの磨き方」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(2025年1・2月合併号現在)です。
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