Vol. #
96

2月にトースターの新シリーズ「リベイカー」を発表したバルミューダから、この冬、さらに2つのキッチンアイテムが発売されました。1つは温度調節機能付きの電気ケトル、そして、もう1つはカセットコンロです。今回は、アトリエにもホワイトモデルを迎えた「ムーンケトル」を中心に、カセットコンロ「テーブルストーブ」も併せてご紹介します。
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どこか懐かしく、心安らぐ仕掛けがいっぱいの「ムーンケトル」
バルミューダの電気ケトルと言えば、「バルミューダ・ザ・ポット」が思い浮かびますが、初代モデルが発売されたのは2016年のこと。コーヒーをドリップしやすい形状の注ぎ口、取っ手の先がホタルのように光るデザインなどで人気を博し、2023年末時点での累計販売台数は110万台にも及ぶといいます。

8年ぶりの電気ケトルの新作「ムーンケトル」は、トレンドに合わせた温度調節機能付きで、50℃から100℃まで1℃刻みで調節できるようになっています。でもね、感動ポイントはそこじゃないんです。見た目はまるで鉄瓶のようなフォルムで円を描いた取っ手が何とも味わい深く、道具としての美しさが光るデザイン。発表会で初めて見た時に「なんとまあ、そう来たか!」と唸ってしまいました。

しかも、お湯を沸かし始めると、ケトルの下のLEDライトが光り、ゆらゆらと炎のようなゆらめきを見せて電化製品ではないような趣があるのです。カチコチという時を刻むようなサウンドが聞こえてきて、目にも耳にも癒されるのはさすがバルミューダ。お湯が沸くまでの時間までを楽しいものに変えてしまうなんて、うれしいじゃないですか。

設定した温度に達すると、先ほどまで揺らめきを見せていたライトがくるりくるりとサークル状の光り方に変化して、離れたところにいても「あ、沸いたみたい!」とわかるようになっています。

900mlとたっぷりの容量で、注ぎやすいハンドルがうれしい
電気ケトルは、自分が飲む分だけの少量をなるべく早く沸かす…というのが世の中に登場したころの基本でしたが、今は温度調節機能はもちろんのこと、2杯目3杯目を考えてある程度たっぷりの量を沸かし、保温もできるというものが増えてきています。

ムーンケトルも容量900mlとたっぷり沸かせるようになっていて、設定温度に達したら30分の保温も可能。半円を描いたハンドルはやかんのように可動式ではなく固定されているので、狙ったところに的確に注げます。湯量に応じて持つ場所を変えられるのも便利だなと思います。ちなみに布巾などで包まないと熱そうに見えるかもしれませんが、ハンドルは熱くならないのでご安心くださいね。

今年の春、ミラノサローネ取材をしたときにも感じたことですが、畳や和紙、雪洞など和のデザインが世界的に注目されているので、このムーンケトルも世界に羽ばたけるのではと思ったら、やっぱりそれを視野に入れているとのこと。韓国やアメリカでの発売を予定しているそうですが、ヨーロッパでの販路拡大にもぜひ挑戦してほしいと思います。

薄型・幅広設計で直径30cmまでの鍋が使える「テーブルストーブ」
「テーブルストーブ」という粋なネーミングのカセットコンロについてもご紹介しましょう。カセットコンロは、テーブル調理だけでなく、アウトドアでの使用や、もしもの時の備えとしても注目されているアイテムです。ところが最近は小型化が進み、大きな鍋やフライパンが使えなくなっているのがネックでした。うっかり大きいものを使って、カセットボンベの部分にかぶさってしまうと爆発などを起こしかねません。

※上に乗っているのは、ブランドショップ各店で限定販売される「オリジナルいろり鍋」13,200円
テーブルストーブは、独自の放熱機構で五徳までの高さがわずか73mmという薄型を実現させ、ゆとりのある幅広設計で直径30cmまでの鍋やフライパンが使えるのがポイントです。弱火の火力調整がスムーズにできる機構や、異常時に自動で消火する圧力感知安全装置も搭載しています。
発表会ではパエリア鍋を使った本格的なパエリアを実演して、熱々の出来立てを振る舞って、その便利さと実力をアピール。アルミダイキャスト製の本体で耐久性も高く、何より、シンプルで美しいデザインに心躍ります。

限定販売だそうですが、「オリジナルいろり鍋」もあるので一緒にそろえるのも楽しそうですね。
製品DATA
- ブランド:バルミューダ
- 商品名:「ムーンケトル」と「テーブルストーブ」
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