ドキドキがとまらない!もう一度観たくなる!
映画『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』スカッと痛快な復讐&犯罪映画
2024.11.19
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折田千鶴子さん
映画ライター
祝・『SHOGUN』快挙! 実はJACに入ろうとしたりコンサートに行ったくらい、真田さんのファン。
『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』
どこで見破れる? ひざを打つほど、スカッと痛快な復讐&犯罪映画
社会現象化した“カメ止め”こと、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督の最新作は、またもギャフンと騙してくれる痛快作。口惜しまぎれに「一瞬そうかとは思ったんだけど……」なんて言いたくなるが、それをスレスレでかわされる“してやられた”感! 韓国ドラマ『元カレは天才詐欺師 〜38師機動隊〜』のリメイクだが、そこはしっかりと一世を風靡した作家の矜持を見せ、オリジナルの展開や味わいを存分に加えて一気に見せ切る。何はともあれ、ノッたもん勝ちの快作です!
まじめだが事なかれ主義の税務署職員・熊沢(内野聖陽)は、のらりくらりと業務をこなしている。だが使命感に燃える部下(川栄李奈)が、巨額脱税疑惑のある大企業の社長・橘(小澤征悦)に暴走して接触。一緒にいた熊沢が暴力を振るったと逆に橘から訴えられ、署内は大騒ぎに。同じ頃、妻に車の買い替えを求められた熊沢は、出所したばかりの天才詐欺師・氷室(岡田将生)が手軽に企てた中古車販売詐欺にあっさり引っかかり、80万円を騙し取られる。親友の刑事(皆川猿時)の助けで氷室にたどり着くが、今度は氷室から「見逃せば橘が脱税した10億円を取り戻してやる」と持ちかけられる。橘をハメる詐欺に加担することに葛藤しつつも、熊沢は“ある復讐”のため氷室と手を組むことに。そして氷室が集めた仲間と、壮大な“税金徴収”詐欺計画に取りかかる。
橘に赤ワインを頭からかけられても必死で堪えて詫びる、その姿に観ている我々の胃がキリキリしそう!いかにも“小役人”風情でペコペコ頭を下げる情けなさと同時に、実は誠実で心に“何か熱いもの”を秘める一面を垣間見せる、そんな離れ業を飄々(ひょうひょう)とやってのける内野聖陽に、噴き出したり惚れ惚れしたりと終始ヤラれっぱなし! 似合わぬビリヤードで賭け勝負に挑む際の、キョドってる感とドヤ感が交互に入れ替わる、その表情はもはや名人級! 一方、冷徹に騙して微動だにしない、氷室が隠し持つ本当の姿——おっと、これ以上は明かせない“お楽しみ”も、つい先日まで『虎に翼』で日本列島を朝からキュンキュン&ウルウルさせた岡田将生のなせる業。その他、詐欺集団をはじめ隅々までオールスターキャストが揃い、絶妙な外連味(けれんみ)をきかせながら要所要所でおおいに沸かせる。後半はもう、騙せるか否か、バレるかどうかのドキドキが止まらない。果たして詐欺の成果は?あなたは何を、どこで見破れるか!?
実は少なからぬ人が単なる詐欺にとどまらず、いろんな思いや事情を抱えながら加担し、一世一代の勝負に出たという、秘めたるドラマにも熱くなる。「あ~おもしろかった」とひざを打ったその後で、それらがジワジワ効いてくる。と同時に、「ということは本当はあのとき、あの人は……」と、逆回転で答え合わせをしながら、もう一度観たくなってくる。どっぷり2時間、熊沢の奮闘に気持ちよく翻弄されたら、きっと日頃の鬱憤や悩みも吹き飛んでいるハズ!
11月22日より新宿ピカデリーほか全国公開
『正体』
逃げ続ける逃亡犯の正体は—— 打ちのめされるような感動!
ドラマ『新聞記者』や映画『ヴィレッジ』ほか何度も組んできた監督・藤井道人×主演・横浜流星の新作が、またスゴイことに!! 凶悪な殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた鏑木(横浜)が移送中に脱走。日本各地で潜伏、名や風貌を変えて別人になりすまし、間一髪で警察の手をすり抜ける。時に彼を信じる人の手を借りて逃げ続けるが——。そんな彼の真の目的は? 袴田さんの事件が結審したばかりの今、実にタイムリーでもあり、血が逆流しそうになりながら目が釘づけに。“5つの顔を持つ”逃走犯を演じた横浜の鬼気迫る演技は身震い必至。吉岡里帆、山田孝之ほか。
11月29日より全国公開
『ドリーム・シナリオ』
不穏で不可解。夢から醒めたら、悪夢が始まる。笑えて怖い異色作
大学教授のポール(ニコラス・ケイジ)は、まじめで融通がきかず教授仲間内でも軽く見られがち。しかしある日、何百万人もの夢の中に一斉にポールが現れる珍現象が起き、一躍時の人に。メディアにも取り上げられ有頂天になったポールは、人生を一気に向上させようとする。だがある日を境に夢の中のポールが蛮行や悪事を働き始め、大炎上しはじめ——。ひょんなことで一気に有名になり、思わぬことで足をすくわれ大炎上する現代社会を見事に映した風刺スリラー。だからこそ他人事と思えず戦々恐々! 今をときめくスタジオA24×『ミッドサマー』の監督アリ・アスター製作。
11月22日より全国公開
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配信 CINEMA & DRAMA
『No Activity』シーズン 2
アホ度UP? 抱腹絶倒のバディコメディ
シュールな新感覚刑事ドラマの新シリーズが配信中。凄腕風なのに何もしないベテラン刑事の時田(豊川悦司)と相棒の若手刑事・椎名(中村倫也)は、今日もまたパトカーの無線を切っておしゃべり中。適当な対応が仇となり、最重要容疑者でヤクザの親分・折原(高橋克典)を逃すどころか、逃走に手を貸してしまい……。膨大なセリフ量(他愛のないボケ話や勘違い自慢話や願望)にもかかわらず、“間”の表情ですべてを語る豊川&中村の顔芸も含めた芸達者ぶりに爆笑の連続。何も考えずに笑い転げられてクセになるおもしろさ。
Prime Videoで独占配信中
※公開につきましては、各作品の公式サイトをご参照ください。
Staff Credit
イラストレーション/SAITOE
こちらは2024年LEE12月号(11/7発売)「カルチャーナビ」に掲載の記事です。
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