電気自動車で北海道を疾走!再生可能エネルギーを学ぶ旅
突然ですが、みなさんは100%電気だけで動く電気自動車(以下EV車)を運転したことがありますか?
自治体の公用車をEV車にしたなどのニュースを耳にするものの、“お隣さんが乗ってる”や“ママ友が乗っている”レベルでは、まだまだ見かけたり乗ったりする機会も少ないのではないでしょうか。
そこで昨年に続き、EV車と再生可能エネルギーを身近に感じられる『Audi Sustainable Future Tour Hokkaido』に参加してきました。
稚内空港からツアースタート!

「Audi Sustainable Future Tour Hokkaido」は、再生可能エネルギーの活用で先進的な取り組みをする地域を、AudiのEV自動車e-tronで訪問する取材・試乗ツアー。昨年の水力発電に続いて、今年は陸上風力発電が盛んな北海道の北部エリア(稚内~旭川)を巡りました。
日本最北の拠点空港である稚内空港から、「Q8 e-tron」(写真右から2番目)で次のポイントへ向かいます。初上陸の稚内でいきなり運転の順番が回ってきました!
若干不安になったものの、12.3インチのカラー液晶フルデジタルディスプレイ“バーチャルコックピット”に、高解像度のナビゲーションが映っているおかげで、運転中は前方から目をそらさずにストレスなく、30kmの道のりを運転できました。(バーチャルコックピットのお話は後ほど)
Audi e-tronシリーズのおすすめポイント5つ

ツアーの内容をご紹介する前に、今回運転したEV車「Audi Q8 e-tron(5人乗り4WD)」に実際に試乗して感じた、推しポイントを5つご紹介します。
1.運転席まわりの操作がスムーズ

スピードメーターやナビゲーションルートが、運転席の“バーチャルコックピット”に映し出されるほか、充電やEV走行などの情報を確認できます。
そのほか、エアコンやナビゲーションのスイッチ関係の操作も直感的にできるものばかり。操作で手を煩わされることもありません。
2.ドライブモードを変えて走りも楽しめる!

ドライブセレクトスイッチで、4つの走行モードに切り替えが可能です。
エアサスペンションがモードに合わせて走り・乗り心地を変えてくれるのです。スポーティーなドライブを楽しみたい人も、ふわっとした乗り心地や快適さを優先したい人も満足できます。
20インチのホイールとタイヤで安定感抜群、オプションのエアサスペンションでとにかく快適。室内も静かなので、前後どの席に座っても同行した皆さんとの会話もスムーズでした。
3.デジタルマトリクスLEDヘッドライト夜間走行で、不安な暗さ対策も万全!

LEDヘッドライトは、太陽光に近い色温度で幅広く前方を照らして、クリアな視界を確保してくれます。
寿命も長く、基本的にはメンテナンスフリーなのもうれしいポイント。さらに、「対向車から見て、自分の車のライトが眩しすぎないか心配になる」という人にぜひ知ってもらいたいのがこちら。
センサーが対向車や先行車を検知すると、その部分だけハイビームのLEDを消灯または減光させることで、周囲に迷惑をかけることなく常時ハイビームを利用することが可能です。夜に約90分運転しましたが、とっても快適。明るくて視界が開けている。かつ対向車にも優しい照らし方がよく考えられています。
4.1回の充電で航続距離が長く、充電も簡単。Audi旭川で急速充電を体験

Audi旭川店舗に訪問して、実際に急速充電ステーションでの操作の体験をしました。普段セルフ式のガソリンスタンドで給油をしている人なら、すぐに慣れそうな簡単操作です。
※以下、Audi公式サイトから手順引用
1.充電ケーブルを車両に接続して、PCAアプリを起動。
2.PCAアプリの画面下部にある「二次元コードをスキャンする」をタップし、充電器本体の充電ケーブル付近にある二次元コードをスキャン。
3.事前設定した契約プランであることを確認し、「OK」をタップして充電スタート。
4.PCAアプリで充電情報を確認し、お好みのタイミングで充電ストップ。お支払いもPCAアプリで完結。
5.充電ケーブルのロックが自動解除されるので、充電ケーブルを所定の位置に収納して充電完了。
スマホアプリでの操作が基本。自動で止まるので充電しすぎることもありません。
アライアンスを組んでいる輸入車ディーラーや充電スポットは、設置店が休みでもスポット自体は解放されていることがほとんで、ちょっとした待ち時間などにも充電可能。今後、急速充電スタンドが増えれば、ショッピングモールで30分買い物している間や、通院ついでにできるなど日常でいつでも充電できる場所が増えれば、EV車もさらに増えていくことでしょう。
●Audi旭川
北海道旭川市東鷹栖東1条2丁目269224
5.ゆとりある後部座席やたっぷりのトランク収納も魅力

後部座席は、身長168cmの私が乗っても、頭の上に拳約2個分の余裕があります。電気自動車のメリットを存分に活かし、足元はフラットな造りになっていて、大人が足を組んでも広さを確保できています。TypeCケーブルの差込口や、後部のエアコン操作パネルもあり、長距離ドライブも快適に過ごせそうです。

ラゲッジスペースの容量は528~569ℓを確保。週末のまとめ買いや、シートアレンジをして釣りざおやキャンプ道具を積み込むことも可能です。
巨大風車が建ち並ぶ姿が圧巻のオトンルイ風力発電所へ

ここからは、ツアーの様子をお届けします。目的地の1つ「オトンルイ風力発電所」へ。
風力発電はその名の通り、風の力を利用する環境負荷の少ない発電方法として、世界各国で導入が進められています。日本海側に面している稚内は、1年を通じて強い風が吹く地域。飛行機の中からも多くの風車を見ることができます。その中のひとつである「オトンルイ風力発電所」。
ここでは、年間予想発電量約5,000万kWh、一般の家庭が1年間に消費する電力の約12,000世帯分に相当する量を発電しているそうです。
現地に降り立つと、髪がかなり乱れるほどの強風が吹き上げます。これだけ風が強ければただ風車を回しておけばいいのだろうと思いきや、効率的にかつ安全に稼働を続けるために、風を受けるブレード(羽)の角度を変えたり、台風などの荒天時には回転を止めるなどの調整を日々行っているとのこと。
この日は、北豊富変電所にも見学に訪れ、世界最大級の蓄電池による北海道内への安定した電力供給についても学びました。
●オトンルイ風力発電所
北海道天塩郡幌延町浜里324
国立公園サロベツ原野で可憐な花になごみ、地球温暖化を肌で感じる

今回の旅では、地球が温暖化していることを目の当たりにする場面も。環境省の案内施設「サロベツ湿原センター」では、ネイチャーガイドの方と木道を歩いて回りながら、センター内の草花や環境について話を伺いました。
印象的だったのが、「湿原では根が腐るので、木は大きく育たないものですが、地球温暖化の影響で干上がった箇所では木が成長してしまっている」というガイドさんの話。広がる湿原や木々を目の当たりにしたことで、地球温暖化が進んでいることを身近に感じられました。
●利尻礼文サロベツ国立公園 サロベツ湿原センター
北海道豊富町上サロベツ8662
旭川の宿はOMO旭川by星野リゾート

1920年に建てられたものをリノベーションしたホテル「OMO旭川by星野リゾート」。旭山動物園から車で20分程の場所にあり、キッズウエルカムなホテルとしても人気の高いスポットです。
コンパクトながらもスタイリッシュなお部屋(写真左上)で、ぐっすり眠ることができました。翌朝はビュッフェ形式の朝食(写真右上)をいただき、ホテルショップでお土産のクッキーを購入(写真左下)して、まるで旭山動物園!?なぬいぐるみたち(写真右下)に見送られ、ホテルをあとにしました。
●OMO旭川by星野リゾート
北海道旭川市条通丁目右1
旅の締めくくりは未来共創ミーティング

旭川市民活動交流センター CoCoDeにて、「自然豊かな日本には、再生可能エネルギーを有効に活用し、地産地消を実行している地域がすでに多く存在します。そのような地域の行政担当者や事業者、学生たちの取り組みを直接見聞きし、持続可能な未来を一緒に考え想いを共有する仲間づくりの旅として始めました」とAudi Japan広報の方がお話があり、終始穏やかな空気が流れるなか始まったミーティング。
風力をはじめとした北海道の再生可能エネルギーのポテンシャルや課題、持続可能な未来について地元の大学生のみなさんや大学の先生、再生可能エネルギーに関係する企業の方と、ディスカッション形式で活発な意見交換が行われました。
今回ご紹介した車はこちら

Audi Q8 Sportback 55 e-tron quattro S line
カラー:ウルトラブル―M
車両本体価格:¥13,170,000(消費税込み)
Q8 e-tronよりコンパクトなQ4 e-tronのラインナップも!

Audi Q4 40 e-tron S line (5人乗り・2WD)
カラー:ナバーラブル―M
車両本体価格:¥7,280,000(消費税込み)
【クルマ女子部的まとめ】
電気自動車の普及率はまだまだ少ないけれど、日本にもまだ広く知られていない再生可能エネルギーを生み出している場所があることや、電気自動車は年々進化を遂げていて気軽に持てる環境が整いつつあることを知ることができました。少しずつでも歩みを進めていこうという想いと取り組みがメーカーで続いていることを知った上で、みなさんもEV車を候補に入れてみてはいかがでしょうか。
個人的な意見になりますが、EV車はどうしても価格が高め。購入費用が予算オーバーしてしまう場合は、年式の新しい中古車も少しずつ出回っているので、各メーカーの“認定中古車”も狙い目かもしれません。

石川晴美
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ライター・消費生活アドバイザー
1975年生まれ、湘南在住。自動車業界、消費者センター勤務を経て、ライフスタイル誌ライターに転身。主婦のお悩み解決記事を数々執筆。日々の癒しは、カフェ巡りとアジアドラマとK-POP。
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