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LIFE

『映画 きかんしゃトーマス 大冒険!ルックアウトマウンテンとひみつのトンネル』ディーン・フジオカさん&やす子さんインタビュー

ディーン・フジオカさん&やす子さんが『映画 きかんしゃトーマス』 声優に大抜擢されるまでにやってきたこと

  • 武田由紀子

2024.04.16

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イギリスで誕生し、来年2025年には絵本出版から80周年を迎える人気キャラクターきかんしゃトーマス。人形を使ったアニメーションから始まったトーマスは昨年3DCGになり、新ビジュアルとしてリニューアルしました。新トーマスシリーズの映画2作目となる『映画 きかんしゃトーマス 大冒険!ルックアウトマウンテンとひみつのトンネル』が公開に。ゲスト声優として参加するのがディーン・フジオカさんとやす子さんです。公開アフレコイベントの後におふたりにインタビューし、トーマス作品への思い、声優として大変だったことや楽しかったこと、子どもたちへのメッセージをお聞きしました。

やす子さん ディーン・フジオカさん

写真右/ディーン・フジオカさん 1980年福島県生まれ。04年に香港でモデル活動を始め、『八月の物語』(2005年)の主演に抜擢され俳優デビュー。06年に活動拠点を台北に移した後、11年から日本での活動を開始。連続テレビ小説『あさが来た』(15年)の五代友厚役が話題に。代表作に『坂道のアポロン』(17年)、『海を駆ける』(18年)、『空飛ぶタイヤ』(19年)、『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』(22年)などがある。俳優・ミュージシャン・映画プロデューサーなど多岐にわたって活動しており、家庭で余った食品を持ち寄り、フードバンクなどに寄付する「FamBam Food Drive Project」を実施するなど環境問題にも精力的に活動している。 声優としての参加は劇場アニメ『フラ・フラダンス』(21年)に続いて本作が2作目となる。 

左/やす子さん 1998年、山口県生まれ。2017年~19年まで陸上自衛隊に勤務し、19年にピン芸人としてデビュー。元自衛官という経歴を活かしたネタと元気で前向きなキャラクターで人気を集める。現在、『サンデージャポン』(TBS)のリポーター、『ぐるナイ ゴチになります! 25』(日本テレビ)、『ヒルナンデス!』」(日本テレビ)の木曜レギュラーを務めている。 

story

トーマスとパーシーは、古い鉱山で貨車が消えたり、トンネルから声が聞こえたり、地面がグラグラゆれたり、ふしぎな体験をする。パーシーは「もしかしてモンスター!?」とドキドキ。ものしりのウィフが、昔ルックアウトマウンテンにも鉱山があったと教えてくれる。謎を解くカギはそこにある!?いまこそ「大大大冒険クラブ」出動のとき! トーマスとなかまたちは、いざ謎解きの冒険に出発進行!

映画きかんしゃトーマスの吹き替えに大抜擢!「売れた!」を実感する2人

トーマスの映画に声優として参加することが決まった時の気持ちをお聞かせください。

やす子さん「世界のトーマス映画に声をかけていただけるなんて、売れたなと思いました(笑)。すごく光栄ですし嬉しかったです」

ディーン・フジオカさん(以降ディーンさん)「やす子さんの言う通り、僕も売れに売れたなと思いました。『きかんしゃトーマス』シリーズの名に恥じぬよう心を込めて演じさせてもらいました」

『きかんしゃトーマス』には、どんな思い出がありますか。

やす子さん「トーマス自体は知ってはいましたが、ちょっと近寄りがたかったです。今回初めてリニューアルした作品を見させてもらって、こんなにポップでかわいいんだ!と知りました。キャラクターの表情もとっても可愛いんですよ。これからはもっと注目して見ていきたいと思います」

ディーンさん「子どもの頃に見ていたイメージですが、白昼夢を見ているようなちょっと不思議な世界観だと思っていました。波のように余韻として残る不思議な世界です。今回新しいトーマスたちを見させてもらったら、魅力的でさらに間口が広くなったなと感じました。すでに世界中で受け入れられていますが、新たな進化を経て、ユーザーフレンドリーになったなと思います」

やす子さん ディーン・フジオカさん

こんなに硬いものの声を演じたのは初めて。言葉をちゃんと届けることを大切にした(ディーンさん)

おふたりとも、とても吹き替えがお上手で感動しました。ディーンさんは、発明好きのタンク機関車ウィフ役で知的で安定感のある、実年齢よりも少し上に感じるような安心感のある声が印象的でした。やす子さんは元気いっぱいの掘削機ダーシー役をとてもチャーミングに演じられていました。

やす子さん「私はディーンさん演じるウィフの声が入った状態で吹き込んだのですが、最初ディーンさんだと気づかなかったんです。声優さんかと思うくらい馴染んでいて、プロの俳優さんのすごさを感じました。ディーンさんの合わせ方やトーンを参考にして吹き替えに臨みましたが、声だけで感情を表すのはとても難しいですね」

ディーンさん「褒めてもらえて嬉しいなぁ。ウィフは人間ではないタンク機関車で、こんなに硬いものの声を演じたのは初めてです。タンク機関車は小回りが利くけど長距離が苦手なんです。しっかりリサーチはしたもののあまり役に立っていないのですが(笑)。吹き替える上で大切にしていたのは、言葉をちゃんと届けること。キャラクターの声の表情だけじゃなく、言葉の一語一語を伝えることが大事だなと思いました。やす子さんのパフォーマンスを見て、ダーシーに選ばれるべくして選ばれた人だなと。ここからまた新たな道が切り開かれていくのか、今後が楽しみですね」

ディーン・フジオカさん

やす子さん「選ばれたん“ダ~シ~”。今年は、“ダ~シ~”で流行語大賞を狙ってます(笑)」

映画では、キャラクターたちそれぞれの仕事について触れるシーンがあります。“後回しにしない”“すぐにやる”など、大人目線からも仕事への意識を考えさせられる映画だと思いました。仕事をする大人の立場として、どんな感想を持ちましたか。

やす子さん「ダーシーは“ずっと仕事を続ければいいことあるよ”“お仕事好きだよ”と、すごく楽しそうに歌っています。そんな歌詞を通じて、今やっている仕事は“自分が選んだ仕事なんだ”と初心に戻らされ、改めて仕事が頑張れそうだなと思いました。ぜひ大人の方にも見てほしい“ダ~シ~”」

ディーンさん「よく自責とか他責とか言いますけど、自分も同感で、自分で選んだ仕事、自分がこの生き方を求めたのだから、それに伴ってついてくるものは受け止めなくてはいけないと思います。何かあるごとにそれを考えるし、常にそこに戻ってきますよね。やっている仕事がすべて自分がやりたい仕事ではない人もいると思いますから、そういう意味でも説教くさくなく頑張ろうと思える、背中を押してくれる映画だったんじゃないかと思います」

やす子さん

実はラップ好きという共通点があるディーンさんとやす子さん。アフレコイベントを満喫

アフレコの仕事は過去にも経験があるそうですが、今回大変だったことと楽しかったことを教えてください。

ディーンさん「今日の公開アフレコイベントがすごく楽しいですね」

やす子さん「よかったー!  私も楽しかったです。普段のきつい仕事に比べると(笑)明るく楽しくできました。記者会見をしたりディーンさんに会えたりして、公開されることがやっと実感できました。こんなに大きな規模で、全国の映画館で見られる作品に関わるのは初めてです」

ディーンさん「この作品を広く伝えられる日ですから、楽しい方がいいですよね。こういう取材で全部同じことを喋っているように思われがちですが、毎回新鮮な気持ちでその時その時に思ったことを伝えています。メディアのみなさんと一緒により広く伝えるために支え合う日です。この映画にも仲間と助け合って困難を乗り越えるテーマがありますから、どこか共通していますよね。そんな一つ一つの工程があって、社会や作品が成り立っているんだと実感します」

ディーン・フジオカさん やす子さん

おふたりは今日が初対面だとお聞きしましたが、お会いになる前の印象、会ってから受けた印象の違いをそれぞれ教えてください。

ディーンさん「イベントの時にやす子さんがマイクのコードを手にぐるぐる巻いて持っていたので、ラッパーなのかと思いました(笑)。新宿のラップクルーの話をしていましたよね?」

やす子さん「ラッパーじゃないですよ(笑)。ディーンさんもラップを聴くんですか!? 日本ですか、USですか?」

ディーンさん「日本もUSも聴きますよ。やす子さんと言えば、防衛省に呼び出されたニュースを今でもよく覚えていて、もし次また呼び出されたら僕も連れて行ってください、とお願いしました(笑)。行ってみたいんですよ、防衛省」

やす子さん「(笑)。これまでお会いした俳優さんは繊細な方が多かったのですが、ディーンさんはすごく懐が深い方ですね。イベントで私がテンパった時もすくい上げてくださったり、お腹が空いたなと思った時に“羊羹食べますか?”と聞いてくれたり。優しい方だな、懐の深い方だなと思いました」

やす子さん ディーン・フジオカさん


好きなことが見つかれば前に進める。好きなことをどんどん追求してほしい(やす子さん)

イベントの最後、やす子さんが子どもたちへ「好きなことをどんどん伸ばしてね」とメッセージをくれたのが印象的でした。

やす子さん「『きかんしゃトーマス』は、個性的なキャラクターが出てきて、それぞれが好きなことや興味を持ったことに進んでいきます。自分も学生の時に引きこもってしまったことがあったのですが、好きなことを見つけて動き出すことができました。だから好きなことをどんどん追求して行ってほしいなと思って、そう伝えました。この映画を見てくれる人というより、子どもたち全体に伝えたいこととして言いました」

ディーンさんもやす子さんの後に、共通言語について話されていました。「同じことをやろうとしているのに響き合わないこともある、そんな時に同じ映画を観ることにも意味があるんじゃないでしょうか」とおっしゃっていました。

ディーンさん「メディアの役割って、そういうものだと思います。媒介するもの、共通言語になり得るものというか。メディアは映像だったり音楽だったり、触媒するもので、その作品を観て、こんな気持ちになった、自分でどう言葉にするか。そこで感じた心の模様みたいなものに近いと思うんですよね。メディアがあるとコミュニケーションを始めるきっかけにもなります。

同じものを見聞きしても、そういうことを感じたんだ、それを伝えたかったんだ、と人によって感想が違うこともあります。そんな話をすることで、ギャップを解決したり距離を縮めたり、ずれを直したりするきっかけになる。アニメ作品はすごくシンプルに、生きていくことの根幹というか、ど真ん中のメッセージを伝えてくれます。後々、普段お母さんやお父さんが言ってたことは、このことだったんだと気づいたりすることも。この作品を一緒に見ることが共通言語になり、そんなきっかけになればいいという意味でお伝えしました」

ディーン・フジオカさん やす子さん

それぞれの率直な言葉がとても刺さります。今回のトーマス作品に限らず、ご自身の生きる糧になっている、生きる元気をもらえるアニメや漫画はありますか。

やす子さん「私は『日常』というアニメですね。漫画にもなっているのですが、ギャグ漫画なんですけど、落ち込んでいる時に見て元気をもらっています。元気がないなあという時にぜひ見てほしいです」

ディーンさん「トーマス作品を前に言いづらいのですが(笑)『アンパンマン』ですね。アンパンマン、説得力がありますよね」

やす子さん「私、お笑いの時の出囃子(でばやし)が『アンパンマンのマーチ』なんですよ。いいですよね」

怖いものはたくさんある。恐怖を壊すことで新しいものが生まれ、成長につながる(ディーンさん)

作品の中では、“姿の見えない怖いもの”“恐怖”に立ち向かうトーマスと仲間たちが描かれていました。ちなみにおふたりは怖いものはありますか。

やす子さん「私はマネージャーさんです。私が“はい~”“はい~”ばっかり言うからって、なんでも仕事を取ってきちゃうんですけど、一応ジェットコースターとかホラー系のお仕事はNGにしているんですよ。だけど構わず入れてくるんです。仕事があるうちが花なのは分かってるんですけどね(笑)」

ディーンさん「怖いもの……そうですね、たくさんありすぎて分からない気もしますが、なるべく怖いものをポジティブなものとして捉えるようにしています。それが成長のきっかけになると思うから弱点を克服するのが楽しい、みたいな精神性なんですよね。だから怖いという意味では、たくさんあると思います」

やす子さん「先ほど、狭いところが苦手っておっしゃってましたよね」

ディーンさん「そうなんです。ダーシーの掘削機みたいでもありますが、怖いっていう感情をぶっ壊す作業が必要で、それがないと新しいものが開発、再発明できないんですよ。しんどいのですが、そういう経験を何度もしています。ダーシーとウィフはいいコンビですよね。壊して、新しいものを作る。すごいですね、この組み合わせをセッティングした人は。適役です」

やす子さん ディーン・フジオカさん

 『映画 きかんしゃトーマス 大冒険!ルックアウトマウンテンとひみつのトンネル』

映画 きかんしゃトーマス 大冒険!ルックアウトマウンテンとひみつのトンネル』
監督:キャンベル・ブライヤー、 脚本:クレイグ・カーライル、ダニエル・シェアストロム
声の出演:田中美海、越乃 奏、大久保瑠美、古賀英里奈、山藤桃子、山下七海、土師亜文、竹内恵美子ゲスト声優: ディーン・フジオカ、やす子
2024年4月19日(金)より全国ロードショー!
Friends The Mystery of Lookout Mountain    © 2024 Gullane(Thomas)Limited.

Staff Credit

 撮影/山﨑ユミ ヘア&メイク/礒野亜加梨(ディーンさん)、タカダヒカル(PARADE)(やす子さん) スタイリスト/渡辺慎也(Koa Hole inc.)(ディーンさん)、飯嶋久美子(POTESALA)(やす子さん) 取材・文/武田由紀子

武田由紀子 Yukiko Takeda

編集者・ライター

1978年、富山県生まれ。出版社や編集プロダクション勤務、WEBメディア運営を経てフリーに。子育て雑誌やブランドカタログの編集・ライティングほか、映画関連のインタビューやコラム執筆などを担当。夫、10歳娘&7歳息子の4人暮らし。

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