センスのいい人は小さな家でどう暮らしてる?
【70㎡以下の家で素敵に暮らす】玄関はあえて広く、狭い個室はバルコニー直結に…編集者 竹村真奈さんの家
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@homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす
2024.04.05
間取りとレイアウトの工夫で、面積以上の快適さ!
70㎡以下の「小さい家」で広々暮らす
広さよりも環境や立地を優先し、狭い面積でも自分たちらしく、ストレスフリーに暮らす人が増えています。
間取りや動線、視覚の効果、収納など、〝小さい家〞に詰まった工夫は、どんな暮らしにも役立つヒントがいっぱいです。
「小さい家」にはメリットがいっぱい!
動線がよい
リビングから個室、洗面所から寝室など、最短距離でアクセスしやすいので、効率よく家事を進めやすい環境!
家族のコミュニケーションが取りやすい
どの部屋にいても家族の気配を感じられるため、家族の体調や心境の変化などを、こまやかに把握できる。
掃除しやすい
家の隅々まで目が行き届き、拭く&掃く面積が小さい分、掃除にかける労力も時間も、最小限で完結。
光熱費が抑えられる
限られた空間なので空気が循環しやすく、冷暖房費が比較的セーブしやすい。部屋が少ない分、冷暖房家電の数も抑えられる。
70㎡ 3階建て
ぱっと目に映る“フォーカルポイント”に大きなアートや植物を飾って開放的に
「え、15坪? やってもうたな」
夫婦ともにフリーランスとして働く竹村真奈さんは、娘さんの小学校入学に合わせ、都心の小さな土地を購入。家族3人は納得していたものの、ご両親から冒頭のセリフを聞いたときは、ひどく落ち込んだと言います。
「でも、その言葉も起爆剤になって、小さい家だからこそ住みやすく、自分たちらしい家をつくろうじゃないかと、メラメラ燃えましたね(笑)」(竹村真奈さん)
さて間取りはどうしよう。最初に考えたのは、1階の動線でした。
「私たち夫婦は仕事が大好き、でも子どもや友人と過ごす時間もしっかり作りたい。そこで家事の効率化を意識しました。玄関右手の洗面所、隣のファミリークローゼット、寝室を回遊式にしたことで、洗濯や服の管理がラクになりました」(竹村真奈さん)
一方2階は、開放感を重視。
「足を踏み入れて最初に目がいくところを、フォーカルポイントと呼ぶそう。そこに、ダイニング側は大きなアート、リビング側は植物を飾ることで、ゆったり感を演出。その分3階には、集中しやすい個室を2つ。フロアごとに役割がはっきり違うので、生活にもメリハリが生まれました。
娘は寝室でゴロゴロ、夫は個室からバルコニーに出て植物をいじり、私はリビングで韓国ドラマを。それぞれ自分の時間を楽しみながら、お互いの気配も感じられる、いい距離感。今なら胸を張って、両親に『15坪の家も最高だよ!』と言えます」(竹村真奈さん)
DATE
- 依頼先:ハウスメーカー
- 建築費:2500万円(2022年時点)
あえて玄関は広く開放的にし、浴室、洗面所、クローゼット、寝室を回遊式にした1階。2階は1フロアをLDK、3階は夫婦の仕事部屋に。3階の1室は将来子ども部屋になる想定。
2nd floor Living room
天井やアートの工夫で立体感を出し、広々したLDKに
キッチンの上部をあえて〝下がり天井〞に。
「素材や色を変えることで、天井に立体感が生まれて、リビングやダイニングが広く感じる効果があるそう。家づくりの最中に学んで、取り入れました」(竹村真奈さん)
ダイニングテーブルの奥に、無印良品のスタッキングシェルフを配置。
「娘の文具やドリル、ファンシーな小物類は一番下の段に収納することで、娘は手に取りやすく、リビングからの見た目はすっきり」(竹村真奈さん)
リビングにはHAYで購入したハンドル付きのポータブルテーブルを。
「以前はコーヒーテーブルを置いていましたが、圧迫感があってこちらに変更。移動させやすく、お茶やメイク道具も置けて、空間も広々」(竹村真奈さん)
1st floor
回遊式にして生活動線を効率的に
Entrance
家の第一印象を決める玄関はあえて広く、贅沢に
当初は玄関は最小限でいいと考えていた竹村さん。
「家の印象を作る場所だからと設計士さんに提案され、広くすることにしました。たたきから1段上がったフロアもモルタルで揃え、視覚的に広く感じられるように」(竹村真奈さん)
入居前に靴の数も見直したそう。
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Washroom
鏡に映り込む収納は白でまとめてスッキリ
グレーが基調のスタイリッシュな洗面台。暗い印象を避けるため上部に窓をつけ、鏡に映る収納棚は白で揃えてスッキリと。
洗面台に穴を開けてカバーをつけ、ラタンかごの奥に小さなゴミ箱を。床に置くゴミ箱が不要に。
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Family closet
洗面所とクローゼットを隣接させて洗濯をラクに
洗面所の隣にクローゼットを配置したため、乾燥を終えた衣類は1〜2歩でしまえる。大人は帰宅後さっとコートをかけ、娘さんのランドセルもここに。
子どもの学習用品は5の左端の棚が定位置。上階に持ち込まない仕組みに。
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Bedroom
約5畳の寝室は潔くベッドだけを置いて
夜は入浴後にクローゼットでパジャマに着替えて就寝でき、朝は起きてすぐに身支度を済ませて2階のリビングへ。お出かけ後や帰宅後の動線がスムーズ! 娘さんは寝室でゴロゴロしながら1人でくつろぐ時間がお気に入りだそう。
3rd floor
コンパクトな個室2つでプライベートを確保
Workspace 1
将来は娘さんの個室になる想定の仕事場
編集者として活躍する竹村さんは、仕事柄、所有する本が大量。一部はストレージサービスを利用し、残りはデザインのよいバンカーズボックスに収納。
「将来は娘の個室にするつもりなので、ここのバーには服をかけてクローゼットになる予定です。そのときは、きっと私はシェアオフィスを利用するだろうと思います」(竹村真奈さん)
「奥行きの浅いデスクは、狭い部屋でも圧迫感がなく使えます」(竹村真奈さん)
Workspace 2
わずか2.5畳の空間で仕事も趣味も大満喫!
L字に造作したデスクを構えた個室は、夫の仕事場。バルコニーに出られるので、植物の手入れをしたり、コーヒーブレイクをしたりと、見た目以上の開放感!
夫が選んだという深緑色の壁紙がきいた、集中しやすい空間。
Entrance
庭の代わりに、玄関にベンチを置いて憩いの場に
庭があったら…というのが、唯一叶えられなかったこと。
「代わりに玄関を出たところにHAYのベンチを置いて、気候のいい日はここで夕涼みをしたり、水遊びをしたり。お気に入りの植栽に囲まれて、自分たちらしく〝庭っぽさ〞を楽しんでいます」(竹村真奈さん)
次回は「『小さい家』で広々暮らす 西川日満里さん編」をご紹介。
Staff Credit
撮影/メグミ 間取り図製作/前田優子 取材・文/田中理恵
こちらは2024年LEE5月号(4/6発売)「70㎡以下『小さい家』で広々暮らす」に掲載の記事です。
@homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす
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