『劇場版ハイキュー!!』公開でますます盛り上がりを見せる!
今、「バレーボール」が熱い!日本代表の西田有志選手を独占取材
2024.02.08
『劇場版ハイキュー!!』公開でますます熱い!
バレーボールが今、心に刺さる
世界で戦える選手が多数登場し、夏に開催されるパリ五輪への出場決定など盛り上がりを見せるバレーボール。その立役者の一人に独占取材をしました。そして今のブームのきっかけのひとつとなった『ハイキュー!!』の魅力もご紹介!
バレーボール日本代表 パナソニックパンサーズ所属
西田有志選手にSpecialインタビュー!
みんなで球をつなぐ努力をするからこそ、バレーボールにはドラマがある!
YUJI NISHIDA
profile
にしだ・ゆうじ●2000年1月30日生まれ。三重県出身。趣味はドライブなど。著書『エースの翔道』(集英社)が発売中。素顔がわかるYouTube「西田有志チャンネル」も好評配信中。
Instagram:nishidayuji0130
X:volleyball1301
公式サイト:https://yuji-nishida.com
YUJI NISHIDA’S History
2005
兄や姉の影響を受け、5歳から地元バレーボールチームに入る。
2011
小学校高学年になり「試合で負けたくない!」気持ちを自覚。
2017
高校2年生でU-19日本代表に。
2018
高校3年生のときにジェイテクトSTINGSへ内定・仮入団。
高校卒業後、18歳で実業団入りと同時にバレーボール男子日本代表に抜擢。最優秀新人賞(2018-19)。
2020
20歳のときにジェイテクトSTINGSがVリーグ初優勝。リーグ最多得点日本記録賞(2020-21)。
2021
21歳で東京五輪に初出場。
2022
女子バレーボールの古賀紗理那選手と結婚。
2023
23歳でパナソニックパンサーズへ移籍。12月の天皇杯で優勝。妻の古賀選手とともにMVPを受賞。
2024
Vリーグ優勝とパリ五輪でのメダル獲得を目指し、日々奮闘中!
天皇杯でMVPを受賞。チームの優勝に貢献できたことがうれしい
大阪府・枚方市をホームとする、パナソニックパンサーズに所属し、パリ五輪で男子日本代表選手として活躍が期待される西田有志選手。24歳にして、日本のバレーボールを盛り上げている彼を、LEE編集部は激推し中! 独占取材しました。
「バレーボールという競技に関心を持っていただけるよう、そして周りから目標とされる選手を目指して戦っています。ただしバレーはチームプレー。昨冬は天皇杯で優勝し、MVPもいただいたりもしたのですが、個人で賞を獲得することよりも、チームに貢献できたのがうれしかったです。MVPは妻(NECレッドロケッツ所属の古賀紗理那選手)と同時受賞でしたが、これもお互いをというよりも、チーム全体の勝利を褒め合いました。そして気持ちは、すぐに次の試合へ。今はVリーグでの優勝、その後に控える2度目の五輪大会への出場を見据えて、ひたすらに勝負を重ねている真っ最中です」
西田選手は、オポジットという攻撃に特化したポジションで、スパイクやジャンプ力は国内屈指。「試合の結果は練習を積むことでしか出ない」と言います。
「ただ、がむしゃらにやるよりも、質の高い練習を、どう続けるのかが大事だと思っていますね。そしてより強い自分であり続けるために、日々の時間の使い方も工夫しています。夜は9時半に寝て、朝は6時に起床。食事はほぼ自炊。料理というよりは、体作りに必要な栄養素を研究して、摂取しているといったほうが近いかもしれないです(笑)」
ご両親は実業団の元バスケットボール選手。あえて別の球技に触れさせたい家庭の教育方針から、兄&姉が習っていたバレーボール教室に、西田選手も幼稚園生から通い、競技に親しんできたとか。
「もちろんその頃は、将来はこれで食べていくなんて、考えもしてなかったです(笑)。ただ小学校高学年ぐらいから、どの試合に出ても、『絶対に負けたくない!』と思うようになっていました」
そして中学生になると、学校の部活、クラブチーム、高校の部活にも参加と、なんといくつもの練習を掛け持ち! 人並み外れた努力を重ねてきた西田選手の口から頻繁に出るのは、勝利への強い情熱。
「僕は負けた試合より、勝った試合から得るもののほうが多いです。もちろん今も、“勝つためにどうするか”と考え続けて練習しています。限界まで重ねた努力が試合中に爆発し、全員で勝利する喜びはかけがえのないもの。勝つからこそ、自分の技術も精神も成長できるんです」
“勝ちたい”ではなく“勝つ!”いつもそう思って戦っています
YUJI NISHIDA
両親から言われた言葉が、今も自身の背中を後押し!
アスリートには不可欠の強靭なメンタルは、実業団の厳しさを知っているご両親から、培われた部分も大きいそう。
「子どもの頃から『勝ちたいではなく勝つ!と言いなさい』と教わっていました。試合とは、甘い気持ちで臨むものではないと、叩き込まれていましたね。同時に『勝つ』と宣言することで、己の行動に覚悟と責任を持つ大切さも知りました。おかげで、今も100%の力を出しきる気持ちでコートに立っています」
そんな西田選手は、バレーボールを題材にした漫画『ハイキュー!!』の愛読者としても有名。
「細かい感情描写の中に共感がいっぱい。特に主人公たちの対戦校・稲荷崎高校の北信介のセリフは、仲間を励まし、さらに自分のチームを誇りたいという、主将ならではの心の動きから出ているのかなと。『わかるなあ』と感動します」
西田選手も影響を受けた『ハイキュー!!』思い出のセリフ
どや俺の仲間すごいやろってもっと言いたかったわ
稲荷崎高校主将・北信介のセリフ
プライベートでは結婚してから1年余り。夫婦の時間はこう過ごすのだとか。
「妻のチームは神奈川、僕は大阪なので普段は離れていますが、時間があれば会いに行きますし、シーズン中はLINEでやりとりしています。将来は2人でこういう暮らしがしてみたいねとか……。ごく普通の夫婦の会話です(笑)。結婚してから、自分のためだけでなく、家族、チーム、そしてバレーに注目し、応援してくださる方々のためにがんばろうという意識もより強くなってきました」
公私ともに充実の西田選手に期待です!
中の人に聞きました
今、見なきゃ! Vリーグの盛り上がりがすごい!
教えてくれたのは
谷嶋俊大さん
Vリーグ・広報担当
2021年、Vリーグ機構(現JVL)に入社。大学生まではラグビー漬けだったが、スポーツビジネスの世界に魅せられバレー界へ! 推しは東レアローズ所属の西本圭吾選手。
開幕チケットが完売の試合も
Vリーグは日本代表選手も多く活躍する国内最高峰のバレーボールリーグ。来季からは「世界最高峰のリーグ」を掲げた「S-Vリーグ」を新設予定。「年々人気が高まってきており、今シーズンは、東京グレートベアーズ、パナソニックパンサーズなど、人気チームの開幕戦はチケットが完売するほどに!」
親子で楽しめる工夫がたっぷり!
「リアルな試合を観戦していただくと、世界トップクラスの選手たちが打つボールの速さや音の響きなども含めて『迫力がすごすぎ!』と夢中になる方が多いです。また各チームが試合の盛り上げ演出にも力を入れています。選手たちと直接交流する機会があったり、会場の外には屋台が出店したりと、お祭りっぽい雰囲気も満点。家族で気軽にお越しください!」
日本全国にホームチームがある!
「男子と女子、V1からV3まで合わせると、北海道のヴォレアス北海道(V1)、東京都の東京グレートベアーズ(V1)、長野県のルートインホテルズブリリアントアリーズ(女子・V2)、広島県のJTサンダーズ広島(V1)、鹿児島県のフラーゴラッド鹿児島(V3)など、北海道から九州まで53のチームがあります。2月から3月にかけてはシーズン最終章となり、最も盛り上がる時期を迎えています!」
Staff Credit
撮影/仲尾知泰 取材・原文/石井絵里
こちらは2024年LEE3月号(2/7発売)「バレーボールが今、心に刺さる」に掲載の記事です。
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