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Sayaの12星座 星占い「星ごよみ」

<10月24日~11月21日のあなたの運勢>「豊かさ」において、変化や広がりが生まれるとき【Sayaの星占い 今月の12星座運勢「星ごよみ」】

  • Saya

2023.10.24 更新日:2024.03.26

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SUN SIGN IN SCORPIO(太陽がさそり座に)

さそり座

10月24日に太陽がさそり座へ。これに先立ち、11日にはさそり座の守護星の変容の星・冥王星も「順行」していますし、さそり座には行動や戦いの星・火星、思考や伝達の星・水星、太陽が揃うことになります。さそり座には、物ごとを深く掘るような性質があるので、どんなことも徹底して追求しようという一種の激しさも出てくるでしょう。

そんななか、29日にはおうし座で満月&月食が起こります。おうし座には拡大と保護の星・木星、自立や変革の星・天王星も滞在しているので、おうし座の象徴する「豊かさ」において、変化や広がりが生まれるときです。豊かさを「求める」声はもちろん、持っている人は「与える」ことも大切になりそうです。

11月に入ると、4日に現実化とルールの星・土星がうお座で「順行」します。うお座ではまだ境界を溶かす星・海王星が「逆行」していますが、今まで夢を持っていたものに対して、その反動で幻滅していたような感情は落ち着いてきそう。多くの人が現実を受け入れていきます。また、ぼんやりしていた、夢のようなアイデアも、どんどん現実に近づいていくはずです。また「困っている人を助けなければならない」「一体感を大切にしよう」「誰のことも取りこぼさない」。そんな言葉も、よく聞かれるようになるでしょう。うお座にはワンネスの世界観があるからです。

8日には愛と美の星・金星が支配星座であるてんびん座へ。「美」というものがとても大切に感じられるように。10日には水星がいて座へ。深く考え込んでいたような人も、とてもオープンになるでしょう。13日にはさそり座で新月があります。太陽、月、火星がさそり座に揃い、「相手と一体化したい」といった激しさが出てくるかもしれません。ストーキングや性的スキャンダルのニュースなどは、引き続き目立つかもしれません。

今期読みたい おすすめブックガイド

「深く掘り下げ、探求する」のがさそり座の世界観です。人でも物でも対象に迫り、ほかの星座から見るとサイキックかと思うほどの洞察力を発揮することもあります。この世の秘密まで探ろうとしますし、心理学、占い、セックスなどとの関係も言われます。人間関係でも、究極の相手を求めてしまいます。

選んだのは、『国境の南、太陽の西』(村上春樹著 講談社文庫)、『神話の心理学 現代人の生き方のヒント』(河合隼雄著 大和書房)、『失われた色を求めて』(吉岡幸男著 岩波書店)の3冊です。

1冊目は、村上春樹さんの長編小説。なぜか太陽がさそり座に入るこの時期になると、『ノルウェーの森』『ひつじをめぐる冒険』のような昔の村上作品が読みたくなるのです。深い霧のなかをさまようようなエネルギーがさそり座的だと個人的に感じているのかもしれません。

今回、『国境の南、太陽の西』を選んだのは、「今ごろこんな風に迷ったりはしていないだろうなとふと思った。僕らはお互いのすべてを無言のうちにすんなりと受け入れたことだろう。そしてそこには不安とか迷いといったようなものは一切存在しなかっただろう」という相手の話だからかもしれません。それは、とてもさそり座的だからです。

また、こんな台詞もあります。「私の中には中間的なものは存在しないし、中間的なものが存在しないところには、中間もまた存在しないの。だからあなたには私を全部取るか、それとも私を取らないか、そのどちらかしかないの」。これも、さそり座的です。有名な小説ではありますが、さそり座を理解したい方は、改めて、そうした視点で読んでみてくださいね。

『神話の心理学 現代人の生き方のヒント』(河合隼雄著 大和書房)

2冊目は、こちらも著書の多いユング心理学者の故河合隼雄さん。村上春樹さんと同じく、兵庫や京都に縁の深い方です。数ある隼雄さんの本のなかから、この本を選んだのは一般向けに書かれている点と、深く古代へとさかのぼっていくような「神話」は、さそり座的な世界だと思うからです。こんな一節があります。

〜ここに「知恵」と書いたことは「知識」とは異なる。どれだけ情報を集めても、たとえば父親としてここで息子にどう対処するか、というときは役に立たない。何でも金で解決できるとばかり、子どもに金を使いすぎて失敗している親も多い。

 生きるための深い知恵を学ぶ素材として、「神話」がある、と私は思っている。「神話」などという古くさい、それにわけのわからぬお話がどうして現代に役に立つのだろうか。それは、人間存在のもっとも根源的なことにかかわることが、神話に語られているからである〜

「不安や孤独の原因」「ことの始まり」「『男と女』の深層」「親子に横たわる葛藤」「生きた知恵」「無意識の真実」の章立てのもと、ギリシャ神話はもちろん、『古事記』や『日本書紀』など日本神話、ユング心理学など題材もバラエティ豊か。新潮社の雑誌(現在はウェブマガジン)、『考える人』に連載されたものをまとめているので、難解なテーマなようで、非常に読みやすい一冊です。こうした世界に興味のある方なら、初めてでもおもしろいと思いますし、どんな人も、物ごとを深く掘り下げたくなるさそり座の時期にふさわしいはずです。

『失われた色を求めて』(吉岡幸男著 岩波書店)

3冊目は、染師であり、染色史家の吉岡幸雄さんの『失われた色を求めて』。こちらも故人、しかも吉岡さんも京都の方ですが、亡くなられたあと、あちこちに書かれていた文章をお嬢さんの吉岡更紗さんが編集されたもの。更紗さんのあとがきには、「(父は)時代に逆行するように、明治時代以前の、化学染料が日本に到来する前の美しい日本の色を、植物など自然にあるもので、現代に蘇らせることを目指した」とあります。昨年だったか、細見美術館で幸雄さんのお仕事を拝見したことがあるのですが、自然から生まれた色は、本当に美しいのですね。「美」を求めたという意味では、てんびん座的でもあるのですが、「究極の色を求める」というその姿勢がとてもさそり座的な気がして、今回のブックリストに含めさせていただきました。

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2023年10月24日更新。次回の星ごよみは、2023年11月22日に更新します。


Staff Credit

photo/岩城裕哉 cookies/and Bake text/Saya

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Saya Saya

アストロロジー・ライター

1971年生まれ。おとめ座。現在は、京都で夫とふたり暮らし。雑誌連載のほか、オンライン講座や、ホロスコープ・リーディングのセッションを行う。著書に「星を味方につける生き方、暮らし方」(集英社)など多数。

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