有名映画のミュージカルが堂本光一さんで実現!
世界的なベストセラーの児童小説『チョコレート工場の秘密』を原作にした映画『チャーリーとチョコレート工場』(2005)。ティム・バートン監督、ジョニー・デップ主演で、独創的なビジュアルの作品は、強く印象に残っている方も多いのではないでしょうか。
現在、そのストーリーをもとにしたミュージカルの日本版が初めて公演されています。
ウィリー・ウォンカ役を演じるのは、堂本光一さん。『SHOCK』シリーズで、ミュージカル単独主演記録1位を更新し続けており、新作ミュージカルは、2018年初演の『ナイツ・テイル ー騎士物語ー』以来、5年ぶりの挑戦となります。
日本版の作品は、10月9日(月)にて帝国劇場に開幕しており、10月8日(日)の開幕記念会見には、主要キャストのみなさんが登壇。会見とその後に行われたゲネプロの様子を詳しくお届けします!
堂本光一さん、観月ありささん、小堺一機さんら豪華キャストが勢揃い
会見では、ウィリー・ウォンカ役の堂本光一さんのほか、主要キャストのみなさんが登壇しました。
チャーリー・バケット役の小野桜介くん/チョウ シくん/涌澤昊生くん(トリプルキャスト)、チャーリーの母親・バケット夫人役の観月ありささん、チャーリーの祖父・ジョーじいちゃん役の小堺一機さん。
チャーリーとともにチョコレート工場に足を踏み入れる子どもたちの保護者として、肥満児オーガスタスの母親・グループ夫人役に森公美子さん/鈴木ほのかさん、何でも一番でないと気が済まない娘バイオレットの父親・ボーレガード役に芋洗坂係長さん、ロシアの富豪でわがまま娘の父親・ソルト役に岸祐二さん、コンピューターオタクで引きこもりのマイクの母親・ティービー夫人役に彩吹真央さんなど、豪華な顔ぶれが勢揃い!
堂本さん「世界一の出来!お客様と一緒に旅をして素晴らしい時間を共有したい」
まず、堂本さんから順番に、初日をむかえるにあたっての意気込みを聞かせてくれました。
堂本光一さん「あと1ヵ月は稽古がしたいです(笑)。2ヵ月(稽古を)やってきたんですけど、あっという間でした。思えば、記者会見の時に『おもちゃ箱をひっくり返して、ぐっちゃぐちゃにして、ぶっ壊す感じになるんじゃないか』と言いましたが、言った通りになっております(笑)。でも、世界中で上演されているミュージカルの日本版ですが、たぶん一番いい出来なんじゃないでしょうか」
観月ありささん「みんなの稽古を見ていても、本当に楽しくなるような舞台になっています。舞台装置もすごいですし、歌もとてもいいですし、衣装もとてもかわいいメルヘンな世界観なのでぜひ楽しんでください」
森公美子さん「よく見ないとわからないと思いますが、私たちの衣装の柄はベーコン。(頭には)プレッツェルや(耳には)タコさんウインナーがついていてかわいいので、見どころ満載です。ポスターやプログラムだとよくわかると思うので、買っていただいて細かい部分までよーく見てほしいです」
鈴木ほのかさん「こんなに楽しくてドキドキワクワクするファンタジーは初めてです。頭に目玉焼きを乗せているのも初めての経験です(笑)。ウィットに富んだ、座長演じるウォンカに魅了されながら、ぜひチョコレート工場で子ども心を取り戻して楽しんでください」
芋洗坂係長さん「わたくし、満を持してこの体型を作ってまいりました。オーガスタスくんに負けないように……」
ここで、芋洗坂さんが大きな丸いお腹を見せると、センターにいた堂本さんが「え、芋さんそれリアル!?」と近くまで移動し、驚いた様子でお腹をさすります。「何も入れてないですよ。自腹です」という芋洗坂さんに、堂本さんは「すごい、本当に自腹! まさに自腹! (何かを)入れてるんだと思ってた」と興奮気味に話していました。
芋洗坂係長さん「この衣装に似合う体型を作って……大変でした。もう時間とお金をかけて、このあと痩せられるかと言ったらそれはわかりませんけど(笑)。娘のバイオレットも非常にいい仕上がりとなっています。我々はNo.1を目指すキャラクターなので、舞台の中でもNo.1と言い続けて、楽しい舞台になるようにと思っております」
岸祐二さん「(演出家の)ウォーリーさんや我々がやらなければいけないことはまだまだありますが、それが全部上手くいけば、ものすごいミラクルが起きる作品だと思います。魅力ある子どもたちの成長も見ていただきたいですし、(堂本が)帝劇の王子様から王様になって、今回は魔術師になるのではないかと思っています。楽しみにしていてください」
彩吹真央さん「明るいメンバーがそろっていて、ビジュアルも明るくて、楽しい作品だと想像されているかと思いますが、場面によってはシビアで少し残酷に見えるところもあります。でも、ある意味それが教育にいい部分じゃないかと思うので、子どもたちにも見てほしいですね」
小堺一機さん「映画や原作でこの作品を知っている方でも、きっと1回は“わあ!”と思わず声が出てしまうような作品に仕上がっていると思います。私の孫のチャーリーをはじめ、子役のみんなも(トリプルキャスト、ダブルキャストで)それぞれ違うキャラクターを作り上げているので、ぜひ楽しんでいただきたいです」
小野桜介さん「8月の暑いころから今日まで稽古をずっと頑張ってきました。今年1番の作品になるように頑張ります!」
チョウ シさん「本番が明日にせまって、少し緊張していますが、すごく楽しくてきれいな舞台になっています。僕も頑張りたいと思うし、皆さんにも楽しんでいただけたらと思います」
涌澤昊生さん「オリックスが優勝したということで、日本シリーズに向けて頑張ってるオリックスと一緒に、僕もチャーリーを頑張ります。応援してください!」
チャーリー役の3人から見た、堂本さんの印象は?
また、チャーリー役の3人には、堂本さんと初対面の時の印象と比べて、稽古を重ねて改めて感じた印象を記者から尋ねられたところ、小野くんは「今もまだはっきり見ることができません……」と恥ずかしそうに話し、堂本さんは「緊張するの? いや〜スターですからねえ(笑)」と笑顔で返答。
チョウくんは、「今は緊張はしない」と言い、「お芝居とかいろいろアドバイスをしてくれました。あと、衣装を着てるとオーラが増えている」と笑いを誘っていました。6月の会見で「まあカッコよかった」という発言で爆笑をさらったという涌澤くんは、初めての本読みの時、堂本さんから怒られるかと思ったようで、「でも怒られなかったから、意外と優しかったです」と話します。すると、「意外と?(笑)」と笑顔で冷静につっこんだ堂本さん。その様子を見て、涌澤くんは「今度こそ怒られる……」とつぶやき、また記者たちを笑わせていました。
そんなやり取りを見せながら、「子どもたちと仲良くなれたか?」の記者からの問いに、堂本さんは「僕は、彼らと“タメ”だと思っていますから。彼らのほうが大人なんじゃないでしょうか」と、子役たちとの距離の近さを感じさせました。
最後に、「素晴らしい作品が今ここに生まれるだろうと感じています。これから公演を重ねて、さらに良くなっていくと思うので、お客様と一緒に旅をして、素晴らしい時間を共有したいです。トリプルやWキャストで、(これから)会う機会が減って、少し寂しいですけど、みんなと一緒に作ってきた作品を皆さんにお届けできることを嬉しく思っています。ぜひ楽しみにしていただきたいです」と堂本さんが締めくくりました。
ゲネプロの様子をお届け!
カラフルでかわいくてカッコいい!親子で楽しめるミュージカル
<STORY>
チャーリー・バケットは、心優しい男の子。愛にあふれる働き者の母親(観月ありささん)やジョーじいちゃん(小堺一機さん)たちと手を取り合いながら、ささやかに暮らしています。
唯一の楽しみは、年に一度、“ウォンカのとびきり最高めちゃうまチョコ”を自分の誕生日に買ってもらうこと。
一方、人間不信に陥り、世間から身を隠し、自らのチョコレート工場に閉じこもり続けているウィリー・ウォンカ(堂本光一さん)、またの名を“キャンディー・マン”。彼はある計画を進めていました……。
ある日、ビッグニュースが世界を駆けめぐります。子どもたちが大好きなウォンカのチョコレート作りの工程は秘密とされていましたが、世界中で売られているウォンカチョコレートに忍ばせたゴールデンチケットを手にしたラッキーな5人を工場見学に招待する、と発表されたのです。
そのニュースにチャーリーも大喜び! しかし、チョコレートを買うお金はありません。
肥満児オーガスタス、何でも一番でないと気が済まないバイオレット、ロシアの富豪のわがまま娘ベルーカ、コンピューターオタクで引きこもりのマイク……次々と当選者が発表されます。
とうとう当選チケットは残り1枚とのニュースが。
チャーリーがあきらめかけたその時……チャーリーに奇跡の瞬間が訪れます!
5人の当選した子どもたちは、保護者とともに、胸をときめかせてチョコレート工場へと集まります。
謎めいた工場の扉が開くと、今まで身を隠していた、ウィリー・ウォンカが姿を表し、歓迎します。しかし、ウォンカの計画の裏側には、ある目的が隠されていました。
※ゲネプロでは、チャーリー(第一幕:小野桜介さん、第二幕:涌澤昊生さん)、グループ夫人(森公美子さん)、オーガスタス(黒岩竜乃介さん)、ベルーカ(舞咲碧音さん)、バイオレット(歌田雛芽さん)、マイク(中野晴太さん)が演じました。
見どころ その1
まさにファンタジー!見ているだけで心躍る舞台衣装&演出
舞台の美術や衣装などのヴィジュアル面を統括するアートディレクションを担当したのが、日本の“カワイイ文化”を代表するアーティストとして世界的に評価されている増田セバスチャンさんです。
さらに、日本版翻訳・演出は、東京2020パラリンピック開会式の演出を手掛けて、全世界から高評価を受けたウォーリー木下さんが担当しています。
どのシーンもキレイな映像や素敵な舞台装飾でしたが、とくにウォンカのチョコレート工場のたくさんの奇妙な部屋は、個性的で独創的! 夢のような方法でお菓子が作られているため、シャボン玉や映像などを駆使して表現したり、チョコレート工場と感じさせる甘い香りを客席にも漂わせて嗅覚も刺激したりと、驚くような出来事が次々と起こり、チャーリーたちと一緒にワクワクしながら工場を見学しているような気分になります。
また、カラフルで豪華なセットや、キャラクターに合わせて作りこまれた華やかでかわいい衣装やヘアメイクなど、細かな部分も注目して見たい作品です。
見どころ その2
歌とダンスにもワクワクが止まらない!
耳に残るキャッチーな曲も多く聴けます。
チケットを当てた子どもたちの紹介曲は、食いしん坊っぷりを強調したり、ロシアのバレエ音楽を思わせる曲やファンキーでパワフルな曲で惹きつけたり、曲と共にデジタル映像を使った革命的な演出するなど、出身国やキャラクターに合わせた個性的な音楽とパフォーマンスが見られました。
また、マスコット的存在であり、ウォンカの工場で働くウンパ・ルンパ。工場内で騒動を引き起こした子どもたちと親の欠点を、彼らがシニカルに歌って踊って表現するシーンも見どころの一つ。
一緒に踊りたくなるような振り付けが満載で、子どもたちでも楽しめる内容となっています。
見どころ その3
新たな堂本光一名物が誕生!?
ウォンカは、濃いめのメイクと怪しげな衣装。今まであまり見たことのない堂本さんの姿でしたが、見事にハマっていました。工場を案内する場面では、わがままな子どもには容赦のない仕打ちをするブラックな面も見られます。もちろん、いつもの堂本さんの伸びやかな歌声と、ステッキなどを使った軽やかなダンスは健在で、観客を魅了していました。
『SHOCK』シリーズでは、堂本さんが客席の上を飛ぶフライングが名物。本作では「この舞台、私は飛びません」というセリフがウォンカから飛び出すのですが、最後には『SHOCK』とは違うスタイルでキレイな夜空を浮遊する演出が! こちらも見逃せないシーンです。
不思議で不気味…でも楽しそう。“こんな夢のようなチョコレート工場があるなら行ってみたい”と誰もが思うであろう作品に出会えた気がしました。
福岡・博多座、大阪・フェスティバルホールでも公演
帝国劇場での公演以降の福岡、大阪での公演はこれからチケットが一般発売です。ご家族や友人などと観賞してみてはいかがでしょうか。
ミュージカル『チャーリーとチョコレート工場』
【東京公演】2023年10月9日(月)~10月31日(火) 帝国劇場
【福岡公演】2024年1月4日(木)〜1月15日(月) 福岡・博多座
【大阪公演】2024年1月27日(土)〜2月4日(日) 大阪・フェスティバルホール
※チケットや当日券情報、キャストスケジュールは、公式ホームページでご確認ください。
Staff Credit
撮影/新谷真衣 取材・文/宮平なつき
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