カーディガンの流行の波に乗って、映え系ではない、いわゆる〝普通〞のベーシックカーディガンもまた人気復活！

大のベーシック好きで知られるエディター磯部さんが、〝主役アイテム〞としての新たな楽しみ方をレクチャーします。

ナビゲーターは？

磯部安伽さん

YASUKO ISOBE

エディター

ファッション雑誌やアパレルのコンテンツ制作等で活躍。ベーシックへの愛が詰まった著書、『ファッションエディター磯部安伽のスマートクローゼット』（KADOKAWA）も人気。

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ベーシックカーデの定義が今季、一変しました！

ベーシック服でおしゃれをするのが好きな私ですら、以前はカーディガンを＂主役＂にして装うという発想が、まったくありませんでした。あくまでも、脇役の羽織り物扱い。温度調整のためにバッグに入れて持ち歩く、＂安心安全対策＂のための服というか。
ところが今シーズン、カーディガンがトレンド服に躍り出たことで、その考えが一変！　ごくベーシックなカーディガンを主役に据えておしゃれする楽しみに、突如目覚めたのです。
また、旬のアイテムだからこそ、選択肢の幅が一気に増えました。色もサイズもいつもよりも豊富に揃っているので、今シーズンは、気に入った1枚を見つけるチャンス。
見た目が華やかなふわもこカーデやツイード風カーデにも負けないベーシックカーデの着こなしアイデアを、たっぷりとお届けします！

磯部安伽さん

当たり前ではありますが、カーディガンって、ボタンを留めれば普通のニットになるんです。そして、そのボタンがアクセントになって、ニットにはないおしゃれ感が出せる。
おすすめは、デコルテのあきを利用できるVネック。ネックレスを重ねづけする流行を取り入れれば、たちまち今っぽい印象が手に入ります。

by ISOBE

深みのあるブラウンがとびきりシック。こんなニュアンスのある色みが選べるのも、カーディガンの流行のおかげだなと思います。
Vネックカーデのプルオーバー使いは、太めのワークパンツとの相性がすごくいい。これぞ、〝最新ベーシック〞と呼べる着こなしが完成しました！

磯部安伽さん

原価高や円安が影響して、一部のプチプラブランドを除き、服の価格の高騰を感じずにはいられない昨今。だからこそ、手に入れる価値がある服を見極めて、大切に長く着ようと、あらためて感じている人も少なくないと思います。
ベーシックカーディガンに投資するなら、ずばりこのふたつ。どちらもプライスに比例する、熱量を持った物作りをしているブランド。責任と自信を持っておすすめします。

by ISOBE

Item：COMMON FIT

Size：S、M

Material：Merino wool 100%

創業は1784年。以来約240年にわたり、イギリスのクラフトマン精神を持って、英国内でひとつひとつの製品を手作りしているという、筋金入りのニットメーカーです。
スメドレーのニットには間違いなく作り手の魂が宿っていて、袖を通すと、大げさではなく、そのオーラを感じずにはいられません。『COMMON FIT』は、日本別注の女性向けのコレクション。日本人の体型に似合うボクシーなシルエットと、スメドレーらしいエレガントな装いがミックスされた、最強の1枚。
ほんのりとした光沢感のあるエクストラファインメリノウールが、一生ものの証。長く愛したいアイテムです

磯部安伽さん

Item：18G天竺シルク Vカーディガン

Size：1〜5

Material：Silk 100%

一方のスローンは、2016年創業という比較的歴史の浅いジャパニーズブランド。上質なニットといえば、英国やイタリアメイドが主流の中で、日本人にとっての心地いいニットを作りたいという熱い想いから誕生したユニセックスブランドです。
母体は40年近く続くニットの専門会社。技術、知識、情熱を結集したチームが作り出すニットは、まさに名品中の名品。
豊富なラインナップの中でも、おしゃれを知り尽くしたファッショニスタたちから支持を集めるのが、このシルク100%のVネックカーディガン。上品な光沢感となめらかな肌触りは、一度袖を通したら手放せなくなる心地よさ！ サイズ違いで揃える人も多い逸品です

磯部安伽さん

次回は、「『1枚のカーディガン』で私たちのおしゃれ、本格始動！！　『きれい色のベーシックカーデ』編」をご紹介。

こちらは2023年LEE11月号（10/6発売）「『1枚のカーディガン』で私たちのおしゃれ、本格始動！！」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示（掲載当時）です。