いつも元気なわが子が、ケガで数日入院したことがありました。
ケガの痛みはもちろん、治療や手術に対する怖さや慣れない無機質な病院の心細さから、すっかり弱気になってしまいました。
その姿を見て私もなんとか勇気づけようと、好きなものを差し入れたり散歩にさそったり、いろいろ励ましながら無事に入院生活は終えましたが、あのなんとも言えない不安げな表情は忘れられません…。
そんなことを思い出していると、世田谷区にある国立成育医療研究センター(以下、成育医療研究センター)である取り組みがスタートしたと聞きました。
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社(以下、ディズニー)が病気や障がいのある子どもたちとその家族に、安らぎと楽しいひと時を届けることを目的として、大好きなディズニーキャラクターやストーリーに触れることができる空間などを病院内に提供しているとのこと。
この取り組みは認定NPO法人 難病のこども支援全国ネットワークと一緒に、大規模な「ディズニーのこども病院イニシアチブ」として、2023年6月より提供を開始しました。
海外では既に700以上のこども病院と小児医療施設で展開されているプログラムですが、日本では神奈川県立こども医療センターに続いて2例目。どんな取り組みなのでしょうか。早速見学に行ってきました!
検査室へとつながる廊下にディズニーキャラクターがいっぱい
まずは1階のエントランス部分に、モバイル・ムービー・シアターが日本初導入されました(1枚目写真)。
子どもたち向けのプレイエリアがまるで小さな映画館のような空間に。これは、カルフォルニアのディズニーランド・リゾートにあるシネマをヒントに制作され、動画配信サービス「ディズニープラス」を通じてさまざまな作品を見ることができます。診察までの長い待ち時間は、ここで十分楽しめますね!
今回のメインとなるプログラムは、2階の採血室・人工透析室、外来中央処置室に向かう80mにもなる廊下で、ディズニーキャラクターたちが壁一面にほどこされています。雰囲気が一気に明るくなりました。
しかも、壁を見て楽しむだけでなく、「Disney Team of Heroes」という専用アプリを入れたスマホをかざすと、一部の壁では、ゲームやキャラクターの映像などがAR技術でインタラクティブに楽しめるんです。
スマホが当たり前な子どもたちにとって、これは飽きのこない仕掛けですね。
ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズのキャラクターが点在しているので、あっちこっち見て歩いているだけで処置室に到着しました。処置をする前はなにかと緊張しますが、これならキャラクターたちに勇気づけられながら処置室へと向かえます。
また、この処置室に続く廊下はリハビリにも使われている廊下なので、「昨日はR2-D2までがんばって歩いたから、今日ミゲルまで歩いてみようかな」など、壁紙にあるキャラクターたちを目標にして歩行練習する患者さんもいらっしゃるそうですよ。
さらに、診察してくださるお医者さんや処置してくださる看護師さん、スタッフのみなさんたちの胸元にも推しキャラクターが!それぞれが好きなキャラクターを選んで、スタッフバッジにつけていらっしゃるんです。
実際に「看護師さんはファインディング・ニモのドリーが好きなんだね」「先生はスター・ウォーズのヨーダ推しなんだ」という共通のキャラクターの話題から、子どもとの距離がぐっと近くなるそうです。先生たちの個性も見えてくるので、親近感がわきました。
老若男女をつないでくれるディズニーキャラクターって、本当にすごいですね…!
オープニングセレモニーには、なんとミッキーも登場!
オープニングセレモニーの際はなんとミッキーマウスがお祝いに駆けつけていました!ミッキーの登場に病院中が笑顔に包まれ、子どもも大人も大喜び。
そして、中央にいる子どもたちが着ているのはなんと病衣なんです。ミッキーマウスやドナルドダック、ミニーマウスなど、おなじみのキャラクターのデザインを選んで、検査や診察、入院時に着用できるそうです。こんなかわいい病衣なんて、うれしいですよね。
こちらの病衣はスターライト・チルドレン・ファンデーションというNGO団体とディズニーが協力して制作し、病気と闘う子どもたちを支援しています。世界中の500以上の病院に提供されていますが、6月に、成育医療研究センター含めて国内にある6病院に初めてテスト導入されました。
身体が辛い時、病院独特の無機質な空間にいると、やっぱり気持ちも沈みますし、さらに辛い検査や治療が続くと落ち込んでしまいます。
でも、こうしたディズニーの世界観いっぱいの空間や好きなキャラクターの病衣を着ることで、勇気づけられてポジティブな気持ちになれそうです。
子どもを支える親にとっても前向きな気持ちで子どもをサポートできるので、ぜひ、病気と闘う親子・家族のためにも、こういった活動が日本全国に広がってほしいです。
Disneyの公式サイトでは、「ディズニーのこども病院イニシアチブ」に関する特別動画も公開中です。
©️Disney
撮影/新谷 真衣
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飯田りえ Rie Iida
ライター
1978年、兵庫県生まれ。女性誌&MOOK編集者を経て上京後、フリーランスに。雑誌・WEBなどで子育てや教育、食や旅などのテーマを中心に編執筆を手がける。「幼少期はとことん家族で遊ぶ!」を信条に、夫とボーイズ2人とアクティブに過ごす日々。
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