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LIFE

もっと気軽に、日常を「短歌」に

SNSで人気の作品、文学史に名を残すレジェンド…ライターが厳選!【今、手に取りたい歌集9選】

2023.09.06

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残しておきたい感情の揺れを三十一文字でもっと気軽に、日常に「短歌」を

石井絵里さんの今、手に取りたい歌集9選

今、「短歌」が注目を集めています。LEE編集部まわりでも始めている方が続出。

今回は、BOOKS担当ライター石井絵里さんのおすすめの歌集をご紹介します!

BOOKS担当ライター石井絵里さんの
今、手に取りたい歌集

自分で短歌を作るときに参考になる一冊、何度も読み返したい作品集、SNS上で人気の歌人から文学史に名を残すレジェンドまで、読んでおきたい9冊をレコメンド。

1.
『たんぽぽの日々』
俵 万智 ¥1760 小学館

『たんぽぽの日々』 俵 万智 ¥1760 小学館

『サラダ記念日』でおなじみの俵万智さんが、子育てをテーマに詠んだ一冊。息子と過ごす季節の中で感じたこと、親になった自分について思うことなどがみずみずしい。

歌とともに添えられたエッセイも、読みごたえ十分。子どもと過ごす日々をより愛しく感じられそう。

2.
『しびれる短歌』
東 直子・穂村 弘 ¥924 ちくまプリマー新書

『しびれる短歌』 東 直子・穂村 弘 ¥924 ちくまプリマー新書

現代を代表する歌人二人が、恋、食、家族、動物などを切り口に、さまざまな歌を解説する短歌の入門書。笑えるもの、奇想天外なものなどバラエティに富んだ作品がぎっしり。

「短歌の作り方がわからない」という人は、この本を読むと、イメージが湧いてくるはず。



3.
『あなたのための短歌集』
木下龍也 ¥1870 ナナロク社

『あなたのための短歌集』 木下龍也 ¥1870 ナナロク社

依頼者のお題にこたえる形で詠まれた歌集。平凡だけど幸せに生きたい、夫との思い出の食べ物を題材にしてほしいなどの願いが、三十一文字に昇華される様子は圧巻!

木下さんの言語感覚を堪能しつつ、こうしてお題を出し、歌を作ってみるのもいいかも!

4.
『水上バス浅草行き』
岡本真帆 ¥1870 ナナロク社

『水上バス浅草行き』 岡本真帆 ¥1870 ナナロク社

今、注目の歌人の初歌集。タイトルは「なくても生きていけるけど、それがあるからこそ生きていけるもの」の暗喩。

日々の暮らしの中で、忘れてしまいそうな小さな光景や感情を、のんびりすくい取った作風が魅力。表紙も可愛らしく、プレゼントにも最適な一冊。

5.
『愛を歌え』
鈴掛 真 ¥1980 青土社

『愛を歌え』 鈴掛 真 ¥1980 青土社

Twitter上でも積極的に作品を発表している、人気若手歌人の歌集。詠まれているのは、恋愛も含めた人との関係性が中心。

シンプルでわかりやすい表現と、心の中にすっと入ってくる歌が多く、短歌を読み慣れていない人にとって、最初の一冊としてぜひおすすめ。

6.
『毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである枡野浩一全短歌集』
枡野浩一 ¥2530 左右社

『毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである枡野浩一全短歌集』 枡野浩一 ¥2530 左右社

1990年代後半にデビューし、「かんたん短歌」を提唱した歌人の、今までの歌を収録。客観的な目線、わかりやすい言葉の使い方など、今のSNS上での短歌ブームの源泉がたくさん。

著者の生きてきた過程が垣間見える作品も多く、私小説を読むようなおもしろさも!

7.
『仁尾智 猫短歌集 いまから猫のはなしをします』
仁尾 智 ¥1870 エムディエヌコーポレーション

『仁尾智 猫短歌集 いまから猫のはなしをします』仁尾 智 ¥1870 エムディエヌコーポレーション

20年以上にわたって多くの猫を飼い続けている歌人が、五十音順に猫への思いを詠んだ歌集。一緒に暮らす生き物としての愛しさや、人とは違う部分への尊敬や驚きなどが綴られる。

これまで飼ってきた猫たちの写真やエッセイも収録されており、心がなごむ!

8.
『歌集 滑走路』
萩原慎一郎 ¥682 角川文庫

『歌集 滑走路』萩原慎一郎 ¥682 角川文庫

2017年に、32歳の若さでこの世を去った歌人の作品集。

いじめ、非正規雇用など、現代の世の中の不平等なことから目を背けず、それでいて優しさや誠実さを感じさせる作風に魅せられる。熱量の高い言葉に触れたいときは、ぜひ手に取りたい!

9.
『寺山修司青春歌集』
寺山修司 ¥484 角川文庫

『寺山修司青春歌集』 寺山修司 ¥484 角川文庫

演劇、映像、評論など数々の分野で実績を残した寺山修司の、原点は短歌。彼の代表的な歌集を網羅して作られた一冊。短歌の中でも前衛的とされる、独特の世界観にひたってみて。

口語の表現が多い、現代歌人との言葉の使い方の違いを、比べてみるのもいいかも。

他にも「もっと気軽に、日常を『短歌』に」を公開中!

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取材・文/石井絵里

こちらは2023年LEE8.9月合併号(7/7発売)「もっと気軽に、日常を『短歌』に」に掲載の記事です。

※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。

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