アメリカ建国初期の建物が残るオールドタウン
バージニア州の東海岸沿いにある3都市を巡る旅。後編は、前編に引き続き州都・リッチモンド(Richmond)、そしてアメリカで3番目に古い歴史地区があるフォトジェニックな街・アレクサンドリア(Alexandria)まで足を伸ばします!
【Richmond】豪華絢爛なお屋敷&庭園がため息ものな「Maymont」
リッチモンドのランドマーク的存在である「Maymont」。
もともとは19世紀の実業家ドゥーリー夫妻が所有していたお屋敷でしたが、彼らの没後に市に寄贈され一般公開されているんです。
お屋敷に一歩足を踏み入れると、「この世には途方もないお金持ちがいるのだな〜」とため息がこぼれるほどに豪華絢爛な世界が広がっています。
重厚なインテリアや調度品は、まるで映画のセットのように非現実でしたが、どれもまごうことなき本物。しっかりと目に焼き付けました(笑)
100エーカー(404,686㎡)の広大な敷地内には、ローズガーデンや飛び石のある日本庭園など、ドゥーリー夫妻のコレクションであるさまざまな国の庭があり、あわせて見学できます。「アメリカではいまも日本庭園が大人気で、いつか家につくりたいと夢見るお金持ちが多い」という話を耳にしてびっくり。
■Maymont
1000 Westover Road Richmond, VA
【Richmond】ゴッホ、ピカソら巨匠やティファニーの貴重な作品も鑑賞できる「バージニア美術館」
バージニア美術館(Virginia Museum of Fine Arts)には、実に幅広い美術作品が飾られています。
18世紀から現代までのアメリカンアートから、中世から20世紀初頭にかけてのヨーロッパの絵画・彫刻、古代エジプト、ギリシャ、ローマ、アメリカ先住民らが残した古代アート、陶磁器、ガラス、金属工芸までてんこ盛り!
なかでもTiffany Glass & Decorating Companyが創った重要な作品の一つである「Tiffany Punch Bowl」はぜひチェックしておきたいところ。
ゴッホやピカソなど巨匠たちの絵画も間近で鑑賞でき、見応え充分!
とにかく膨大な作品数なので、入館時にコレクションガイドを受け取り、そこに書かれている「観ておくべき作品」を中心に巡るのがオススメです。
■ バージニア美術館(Virginia Museum of Fine Arts)
200 N. Arthur Ashe Boulevard Richmond, VA
【Richmond】美術館のレストラン「Amuse」で美しすぎるランチ
ランチは美術館の中にある「Amuse」にて。一皿ずつが、まるでアート作品のように美しいプレゼンテーションで、運ばれてくるたびに思わず拍手。
リッチモンドは港町ということでシーフードをぜひ食べるべし。
「ORA KING SALMON」はサーモンの脂がたっぷりとのっており美味。カニの旨味がつまった「CRABCAKE」は、ハーブをまぶしたヨーグルトソースと好相性でした。
デザートも美しすぎて食べるのがもったいほど。
店内の大きな窓とテラス席からは、美術館の庭のグリーンをのぞめます。アーティスティックかつ開放的な雰囲気のなか、食事を楽しめました。
■Amuse(バージニア美術館内)
200 N. Arthur Ashe Boulevard Richmond, VA
【Richmond】 200軒以上のショップが並ぶハッピーな町「Carytown」
リッチモンドで散策&ショッピングを楽しみたいなら、街の中心部にある「Carytown」 (キャリータウン)を訪れてみて。
200軒以上のユニークなショップやブティック、レストランが軒を連ね、カジュアルかつアーティスティックな空気が漂うエリアです。
いくつか気になる店へ入ってみました。
「kilwins」はリッチモンド出身の夫妻が経営するスイーツショップ。キャラメルでリンゴをコーティングした「Caramel Apple」など、アメリカらしいコテコテ・甘あま・ハイカロリーなお菓子を、この際思い切り頬張っちゃいましょう!
「Créme de la Créme」は派手色ワンピやカゴバッグ、アクセサリーなどが所せましと並び、リゾート気分を刺激されるファッション雑貨店。
「Roan」ではリゾートワンピやサンダル・スニーカーの古着が手に入ります。この店に限らず、「Carytown」には古着のお店が多いので、ぜひ掘り出し物を見つけてみて。
「World of Mirth」はキッズ向けオモチャや洋服、雑貨が並ぶファンシーなショップ。アメリカらしいカラフルなアイテムはお土産に喜ばれそう。
ウィンドウショッピングに疲れたら「Carytown」に点在するお洒落なカフェで一息つくのがオススメ。
【Richmond】「ルイス・ギンター植物園」で夏のアフターファイブ・コンサート
夕方からは、約20ヘクタール(200,000㎡)の広大な敷地でさまざまなタイプの庭園を見学できる「ルイス・ギンター植物園」( Lewis Ginter Botanical Garden)へ。
珍しい花々や植物に癒やされる空間。歩いているだけで清々しい気持ちになります。
ミッドアトランティック(大西洋に面したアメリカ東海岸の中央部)で唯一と言われるクラシカルなドーム型の温室のほか、バラ園、アジアの谷なども。キッズ向けのチェリーツリーウォークもあるから、子連れ旅でも楽しめそう。
この日はちょうど夏の野外コンサート「Flowers After Five Concert」が開催中でした。ライブミュージックとサンセット前の心地よい風を感じながらビール片手にチルタイム。
ジモティのみなさんが、夏の午後をまったり植物園のコンサートで過ごすというカルチャーは、日本人の筆者にとってはなんだか新鮮。「Flowers After Five Concert」は、夏の日の夕方に開催されているそうなので、気になる人は日程を公式HPをチェックしてみて〜。
■ルイス・ギンター植物園( Lewis Ginter Botanical Garden)
1800 Lakeside Avenue Richmond, VA
【Richmond】アルプス地方の料理やオイスターが楽しめる「Brenner Pass」
リッチモンドでのディナーは、受賞歴のあるシェフたちによる共同プロジェクトのレストラン「Brenner Pass」へ。ヨーロッパ・アルプス地方をテーマにした料理が楽しめます。
フランス・アルザス地方で生まれた郷土料理「フラムクーヘン(FLAMMKUCHEN)」など、珍しいメニューに舌鼓!
ここでもシーフードを注文(振り返るとシーフードを食べまくった旅でした。さすがは湾岸都市!)。
大ぶりのオイスターと、新鮮な帆立貝を使ったイタリアのスープ「scallop crudo」が特に美味でした。
■Brenner Pass
3200 Rockbridge St. Suite 100 Richmond, VA
【Alexandria】アメリカで3番目に古いオールドタウンでフォトジェニックさんぽ
いよいよ今回の旅の最終目的地、バージニア州北部にあるアレクサンドリア(Alexandria)にやってまいりました。リッチモンドからは車でスムーズにいけば2時間半の距離です。
アレクサンドリアは2022年に「CONDÉ NAST TRAVELER」誌の読者投票による「全米ベスト小都市」のトップ5に選ばれた、アメリカ国内でも人気の観光地です。
この街の魅力はなんといっても、 1749年に創設された、アメリカで3番目に古い指定歴史地区・オールドタウン。赤レンガ通りや、小石が敷かれた路地には、18世紀や19世紀の古い建築物が美しいまま残されており、いまなお現役なのです。
オールドタウンの目抜き通りである「キングストリート」を中心とした1マイル圏内に、200以上の個人商店、レストラン、カフェが集まっているので街歩きがとにかく楽しい!
アメリカの首都・ワシントンD.C.から、ポトマック川を挟んだ真向かいある好立地なのもポイント。ニューヨークから「ロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港」(@ワシントンD.C)までは直行便で片道約1時間半〜飛べるので、NY旅のついでに立ち寄る旅人も多いとのこと。
【Alexandria】輸送用コンテナから生まれたレストラン「BARCA Pier」で地中海タパス
ポトマック川沿いのウォーターフロントエリアもぜひ訪れたいところ。
倉庫を改築したアートギャラリーやレストランなどが建ち並び、古い街並みに加えて、キラキラした港町ならではの魅力も溢れています。
ディナーは、このエリアにあるシーフードレストラン「BARCA Pier」にて。バルセロナのビーチバーにインスパイアされ、輸送用コンテナを切り出して作られた屋外のお店です。
潮風と波の音をBGMに、港町ならではのシーフードを活かした地中海のタパス料理とトロピカルカクテルを堪能できます。ひと皿のポーションが小さいから、いろんなメニューを我がままにいただきたい人には天国かと。
地中海タパスのクオリティが高く、シーサイドのハッピーな空気感も手伝って、今回の旅で訪れたレストランのなかでもひときわ満足度の高い、最後の晩餐となりました。
■BARCA Pier
2 Pioneer Mill Way, Alexandria, VA
【Alexandria】ウォーターフロントとオールドタウンの間にある「Hotel Indigo Old Town Alexandria 」
アレクサンドリアでのお宿はオールドタウンの賑やかなキングストリートから数分の場所にある「Hotel Indigo Old Town Alexandria」。客室や、館内レストランからは川をのぞめます。
ウォーターフロントもすぐそこ。
この日はちょうどウォーターフロントの公園で無料の屋外ジャズフェスティバルが開催されていたので、ホテルから歩いて遊びに行ってみました。
会場には、アレクサンドリアのローカルサイダー(アルコール・上の写真)「LOST BOY」が販売されていたのでトライ。酸味を感じるラズベリーのサイダーが、バージニアの夏の夕方を爽やかに、そしてちょっと切なく彩ってくれました。いよいよ旅もおしまいです。
■Hotel Indigo Old Town Alexandria
220 South Union Street Alexandria, VA
アメリカ・バージニア州東海岸沿いの3都市、ノーフォーク、リッチモンド、アレクサンドリアを巡る旅、いかがでしたか? 歴史ある古い街並みや、地方の湾岸都市ならではのゆるやかな時の流れ。ニューヨークやLAなどの大都市では味わえない魅力に溢れていました。機会があればぜひ訪れてみて。
前編はこちら▼
取材協力:Visit Norfolk/Visit Richmond/Visit Alexandria/バージニア州観光局
この連載コラムの新着記事
-
【神戸】2泊3日の家族旅行へ行ってきました!ネイチャーライブ六甲、神戸須磨シーワールド…おすすめスポットをご紹介【2024年】
2024.11.17
-
【40代ママライターが試して実感】汗冷え・ムレ・におい…冬の汗悩みは、あったかインナー「ファイヤーアセドロン」で解消!
2024.11.08
-
【無印良品】話題の美容液、化粧水…マニアが選ぶ「使ってよかった!」スキンケアアイテム5選【2024年秋冬】
2024.11.01
-
車の香りどうしてる?話題の「TAMBURINS(タンバリンズ)」カーディフューザーを使ってみた!
2024.10.23
-
【ユニクロ×マリメッコ】2024秋冬を40代ライターが試着!ヒートテックやキッズなど注目アイテムが目白押し
2024.10.22
城リユア Riyua Joe
編集者・ライター
大分県生まれ。情報誌編集部を経て独立。旅、エンタメ系インタビュー、ビジネスなど幅広く執筆。ニュースメディアでのノンフィクション取材や旅メディアでの動画制作も。