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FOOD

365日幸せパンBOOK

絵本『パンどろぼう』が大人気!柴田ケイコさん「パンは描くのも食べるのも好き」

2023.06.10

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絵本『パンどろぼう』が大人気!柴田ケイコさんインタビュー

愛らしいキャラとおいしそうなパンが登場する『パンどろぼう』作者の柴田ケイコさんのパンライフは、聞くだけでおなかが空いてくる!

柴田ケイコさん

柴田ケイコさん

高知県生まれ、在住。広告や出版物でのイラストレーターとして活躍し、2016年『めがねこ』(手紙社)で絵本デビュー。『しろくま』シリーズ(PHP研究所)ほか著作多数。

『パンどろぼう』 『パンどろぼうvsにせパンどろぼう』 『パンどろぼうとなぞのフランスパン』 『パンどろぼう おにぎりぼうやのたびだち』 作・柴田ケイコ KADOKAWA

『パンどろぼう』『パンどろぼうvsにせパンどろぼう』
『パンどろぼうとなぞのフランスパン』『パンどろぼう おにぎりぼうやのたびだち』
 作・柴田ケイコ KADOKAWA

おいしいパンを探し求める食パンをかぶった「パンどろぼう」。ある日「世界一おいしい森のパン屋」からパンを盗みますが……。
現在シリーズ第4作の『パンどろぼう おにぎりぼうやのたびだち』まで発売中。ロールパンをかぶった「にせパンどろぼう」、「なぞのフランスパン」などパンをかぶったかわいいキャラクターが各作品に登場。

描くのも食べるのも好き。『パンどろぼう』シリーズの誕生は?

絵本で描かれるパンって、どうしてあんなに心惹かれるのでしょうか!
柴田ケイコさん作の絵本『パンどろぼう』は、食パンをすっぽりかぶったパンどろぼうがパンを盗むおいしそうでコミカルな内容が人気を呼び、シリーズ第4作まで発売に。どこからこんな設定を思いついたのですか?

「もともと個展用に描いた、シロクマが頭にパンをかぶった『パンどろぼう』という作品があって、それを名刺に載せていたんです。
出版社の方からパンを題材にした絵本のオファーをいただいたときにそれが頭に浮かんで。パンどろぼうが主人公なのはすぐに決まりました。
ただ、シロクマだと体が丸出しで正体がすぐわかってしまいます(笑)。中に入るのは食パンにすっぽり収まる生き物がいいだろうと試行錯誤して決定しました」

パンやのおじさんは髪型までパンです

『パンどろぼう』より

『パンどろぼう』より

パンどろぼうが狙う「森のパン屋」のおじさんは髪型もパン! 思わずニヤッとしてしまう設定がちりばめられているのも見所です。

「おじさんはパン愛の強い人として描きたくて、髪型もパンだったらおもしろいかなと。パンどろぼうよりもおじさんが好きという読者さんも多いんですよ」

パンどろぼうを含め、描かれるパンがおいしそうなのは、やっぱりパン愛ゆえ?

「そうですね。パンを食べるのはもともと好きです。絵本だとパンの焼きたての香りや味は伝えられないので、色の表現が重要に。
パンって種類によって焼き加減や素材が違うので色も微妙に違うんです。『パンどろぼう』を描き始めてから“こういう色なんだなあ”と意識して見るようになりました」

『パンどろぼう』を出版してからは、自然とパンの情報が集まるようになったとか。

「サイン会で地方に行ったときに、地元のおいしいパン屋さんやご当地パンの情報を教えていただくようになって。今までに食べたことがないパンを食べて、自分の中のパンの“おいしさの幅”はかなり広がったかも」

普段食べているパンは?2作目には大好きなぶどうパンも

『パンどろぼうvsにせパンどろぼう』より

2作目にはにせパンどろぼうが登場!大好きなぶどうパンも描きました。『パンどろぼうvsにせパンどろぼう』より

『パンどろぼう』のヒットとともにパン経験値がさらに高まっていく柴田さん、普段食べているのはどんなパン?

「朝食はだいたいパンです。食パンがメインで、たまにフランスパンを。基本はバタートーストで、マヨネーズを塗ったりチーズをかけたりすることも多いかな。フレンチトーストも子どもの頃からよく食べています。グラニュー糖を振りかけるのが好きですね」

「面倒くさがりなので凝ったアレンジはしないのですが」という柴田さんですが、「トーストに練乳をかける」というちょっと意外な食べ方を教えてくれました。

「バターを塗った上から練乳をかけるのが子どもの頃に好きで。うちでは次男が甘党で、その食べ方を受け継いでいますね。私は今はやりませんが(笑)、おいしいんですよ。一度試してみてください。長男はピザトーストとかお総菜系の食べ方が好きみたいです」



山で食べるパンはちょっと特別です

『パンどろぼうとなぞのフランスパン』より

3作目はどんなパンをかぶらせる?と編集さんと会議をしました。『パンどろぼうとなぞのフランスパン』より

パン好きなら誰もが持っている「思い出のパン」。柴田さんにも学生時代の記憶と紐づく“甘い”パンが。

「高校時代、スーパーの中のパン屋さんでよく買っていたのが、ツイストしたドーナツ生地にチョコをかけたパン。あれは今でもたまに食べたくなって買ってしまいます。
あとは高知のご当地パン、ぼうしパンもいいんですよ。つば部分のサクサクもおいしいのですが、真ん中のふんわり部分がたまりません」

山登りが趣味という柴田さん。山のいい空気の中で食べるパンは最高なのだそう。

「私にとって山登りの楽しみは、そこで何を食べるか。ホットサンドメーカーと携帯コンロを持っていって、ホットサンドを焼くんです。道具は毎回は持って登れないので、だからこそ、山で食べるパンは特別ですね」

絵本『パンどろぼう』作者、柴田さんへ質問!

好きなトーストの食べ方は?

バターをたっぷり塗るのが基本ですが、しっかり食べたいときはマヨネーズを塗った上にチーズと輪切りのゆで卵をのせて、さらにケチャップもかけちゃいます。焼き上がりに黒こしょうをガリガリ。
食パンは5枚切りで、ふんわりさっくりの山型が私好みです。

パンを食べる最高のシチュエーションは?

外で食べるのが一番おいしいと思うんです。キャンプに行ったときにダッチオーブンでちぎりパンを焼いたことがあって。面倒くさがりの私でも簡単に焼けるんですよ。
きれいな景色を見ながら、コーヒーもいれて、焼きたてのパンを食べるのは最高でした。またやりたいです。


取材・原文/古川はる香
こちらは2023年LEE7月号(6/7発売)『365日幸せパンBOOK』に掲載の記事です。

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