みなさんこんにちは。美容エディターの伊熊奈美です。
今日はこんな質問から!
Q.髪にも紫外線ケアは必要?
髪のUVケアはやはりしたほうがいいのでしょうか? やるのならどんなことからすればいい?(LiLiさん・36歳)
紫外線は薄毛や白髪の要因にも。防御意識を高めて!
頭部は体のいちばん上にありますよね。ということは、体の中で真っ先に紫外線があたり、量もたっぷり受け取ってしまう場所。肌ならシミやシワを防ぐためにUVケアは必須ですが、髪と頭皮でいうなら、紫外線は薄毛や白髪の要因になります! 今までより少し日差しから防御意識をもって、肌だけでなく、髪と頭皮の光老化も防ぎましょう。
頭皮も日焼けする! 顔と同じくらいの意識で、UVケアを
紫外線の影響、まずは頭皮をチェック。
顔の肌ほど感じにくいかもしれませんが、頭皮も日焼けします。むき出しのままの分け目はもちろん、UV-Aは髪を通過して頭皮まで到達するといわれているので、髪に覆われた部分も影響がゼロではありません。
また、頭皮は常に重力で下向きに引っ張られているので、薄く弾力不足になり、バリア機能も弱まりがち。そこに紫外線が当たり続ければ、ますます乾燥したり、赤みが出てひりつくなどのトラブルが起こりやすくなります。
さらに、頭皮はこれから生える髪をつくる器官でもあるので未来の髪にも影響は大。紫外線が過剰な活性酸素を発生させ、黒髪を作るメラニン色素や毛髪を生み出す幹細胞にダメージを与える可能性も指摘されています。
白髪や薄毛などのエイジングを防ぐためにも、肌と同じくらいの意識でUVケアを行いましょう。
紫外線による「サンブリーチ現象」が! 髪にとってヘアカラーと同じくらいのインパクト。
一方で今生えている髪に対する紫外線の影響も見逃せません。UVに無防備に当たり続けてしまうと、髪には「サンブリーチ」という現象が起こります。名前の通り「日差しによるブリーチ」ということ。ヘアカラーをしたときと同じ変化が起こり、ダメージもそっくりだからです。特にリゾートなどでの強い日差しには要注意。髪が黄色っぽく変色し、ゴワゴワ、パサパサになってしまいます。
リゾートに出かけなくてもダメージは蓄積していくものなので、ふだんから髪と頭皮のUVケアをすることで、トラブルは未然に防げます。UV対策は1つだけでなく、2つ3つと重ねて行うのがおすすめです。
また、ブリーチやヘアカラーをしている人は、いつも以上に紫外線を避けて。カラーにカラーを重ねるようなものなので、髪は激しくダメージします。それに伴い、せっかくのヘアカラーの色もちも悪くなってしまいます。
では具体的な髪と頭皮のためのUV対策を見ていきましょう!
【髪と頭皮のUV対策1】帽子と日傘を使う/髪をまとめる
なんといっても物理的に日差しを避けることこそ最大のUV防御。外出時はなるべく帽子や日傘で紫外線を避けて。髪が長い人は、毛先に行くほど傷みやすくなるので、毛先を中に入れ込むようなおだんごアレンジをするだけでも、効果があります。
【髪と頭皮のUV対策2】UVケアできるオイルやバームで髪をガードする!
最近はUVケアできるヘアオイルやヘアバームも続々登場しています。髪にしっかり吸着し、長時間UVから守ってくれるのでおすすめです。なお、ヘア系アイテムに「SPF/PA」の表示がある場合は、髪だけでなく肌兼用で使えるもので、SPF、PAの測定値は肌に対する基準値に準ずる紫外線防御指数です。
【髪と頭皮のUV対策3】おでかけ前にUVケアスプレーをひと吹き
頭皮、体、髪に使えて、フレグランスやデオドラントを兼ねたスプレータイプのUVケアが最近人気です。ただ、スプレーした後に触れると効果が落ちやすいことも。髪や顔は気づかぬうちに手で触れることが多いからです。こまめにつけ直しをするか、ほかのUVケア方法と併用するのをおすすめします。
【髪と頭皮のUV対策・4】飲む日焼け止めを併用
最後にインナーケアの日焼け止めをご紹介。併用すれば、頭皮を含む全身のUVケアが可能です。私は夏の時期だけ愛用していますが、頭皮のために飲む日焼け止めをかなり頼りにしています。
リゾートなどにでかける予定があるのなら、前後1週間くらいの間は飲んでおくと機能を発揮してくれますよ。ただし髪にはインナーケアの効果は期待できないので、髪のUVケアは帽子をかぶるなど別の対策でカバーしましょう。
「肌は夏に年をとる」と言われますが、髪と頭皮も同じく! 肌のUVケアと同時に頭皮と髪にも気を配って、美髪をキープしましょう。特に、ブリーチやヘアカラーをしている人は、いつも以上に気をつけましょうね!
伊熊さんへの質問募集中です!
大人女性の髪悩みの救世主、伊熊さんへの質問大募集中です! 少しずつですが、お答えしていきますので、ぜひ質問を送ってくださいね!
伊熊奈美 Nami Ikuma
毛髪診断士・美容エディター
毛髪診断士の資格を持つ美容エディター。雑誌や書籍の編集・執筆のほか、セミナー講師やヘアケア製品開発にも携わる。大人女性のヘア情報サイト『HAIRISTA』を監修。1男の母。