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LIFE

【堂本光一×佐藤勝利・北山宏光】舞台『SHOCK』初の2作品同時上演&ライバルWキャストで際立つ魅力!【ゲネ&取材会レポート】

2023.05.01

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23年も続くシリーズの歴史の中で、2作品同時上演は初!

KinKi Kidsの堂本光一さんが主演を務め、ミュージカル単独主演記録1位を更新中の舞台『SHOCK』シリーズ。誰もが一度は聞いたことのある作品名ではないでしょうか。
この舞台も、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2020年の『Endless SHOCK』の東京・帝国劇場公演が、2月26日の公演で中断。同年3月には、本編を無観客で撮影し、2021年2月1日に全国82の映画館で公開していました。
コロナ禍で演出を制限せざるを得ない状況でも、エンターテインメントを続けられるように、堂本さんが新たな『SHOCK』を構想。同年9・10月に大阪・梅田芸術劇場で『Endless SHOCK -Eternal-』として発表します。
 2022年には福岡・博多座にて、2年半ぶりに本編を上演しました。
そして2023年は、堂本さんが作・構成・演出・主演を務める『Endless SHOCK』、『Endless SHOCK -Eternal-』の2作品を、現在、同時上演中なんです! 世界でも類を見ない試み、かつ『SHOCK』シリーズ23年の歴史上、初の試みを実施しています。
また、帝国劇場における本編上演は3年ぶり。同じ劇場で、同じキャストで、舞台セットの異なる2つの物語を同時に演じています。
4月9日(日)に『Endless SHOCK』、4月10日(月)に『Endless SHOCK -Eternal-』が開幕。4月10日(月)の開幕記念会見には、豪華メインキャストが勢揃いしました。
この記事では、2作品のゲネプロと、開幕記念会見レポの様子をお届けします。(※ゲネプロでのWキャストは、佐藤勝利さんと前田美波里さんが出演)

どんな状況でも“Show Must Go On!”を貫くエンターテイナーを描いたストーリー

Endless SHOCK

『Endless SHOCK』本編のストーリーは、ニューヨーク・ブロードウェイが舞台。繁栄と衰退を繰り返すショービジネスの中心の中で揉まれながらも常に頂点を目指し続ける若きエンターテイナー、コウイチ(堂本光一)

彼が率いるカンパニーのスタートは、オフ・ブロードウェイの劇場。小さな劇場ですが、コウイチのショーはいつも人気で大盛況。カンパニーの誰もがコウイチとともにショーを続けたい、と思っていました。

Endless SHOCK 堂本光一 ふぉ〜ゆ〜

安定感のある歌声、ダンス、表現力で、今年も観客を魅了している堂本光一さん。華やかな黒タキシードのオープニングのダンスシーンは本編ならでは!

ある日、カンパニーの心を動かすひとつの事件が起きます。新聞に、コウイチのショーを絶賛する記事が掲載。さらに、カンパニーのオーナー(前田美波里/島田歌穂)は、コウイチにオン・ブロードウェイからオファーがあったことを告げられます。

Endless SHOCK 前田美波里 中村麗乃

オーナー役の前田さん。長年『SHOCK』シリーズを支えているだけあって、登場シーンでは安心感があり、かつストーリーの引き締め役にもなっていました。(右は、娘役の中村さん)

カンパニーの誰もが“ショービジネスの頂点に進出できる!”と喜びと期待に胸を膨らませ、コウイチの幼なじみのショウリ/ヒロミツ(佐藤勝利/北山宏光)も溢れんばかりのステージへの夢を描きます。

Endless SHOCK 佐藤勝利 ふぉ〜ゆ〜

Sexy Zoneのアイドルの時には見ることのできない、佐藤さんの表情を見られるのが『SHOCK』。ステージでコウイチよりも輝きたいという気持ちなど、ショウリの心の中に渦巻く“陰”の部分が次第に大きくなっていく様子を熱演。ショウリのソロ曲『MOVE ON』には、 今年初めてSHOCKの舞台を踏んだ少年忍者の深田竜生さん(右)、ジャニーズJr.の阿達慶さん(左)の見せ場も!

Endless SHOCK 中村麗乃

初参加とは思えないほど堂々とヒロインのリカを演じきっていた中村さん。手足の長いスタイルを生かした日舞やダンスは見惚れるほどです。

Endless SHOCK 堂本光一 佐藤勝利

昨年は配信のみだったライバル・ショウリの本編。シェイクスピアのコウイチとショウリのシーンは同じ衣装に二人が身を包み、息をのむほどの美しさ。前半から後半にかけて変化する、幼なじみのふたりの表情も注目ポイントです。

しかし、オン・ブロードウェイからのオファーは、次第にコウイチやショウリ/ヒロミツ、オーナーの娘・リカ(中村麗乃)らカンパニーの仲間に亀裂と混乱を生じさせるのです。

そして、ある事件によって、コウイチの肉体と魂を分かつ最悪の状況に……。そんな事態に陥っても、“Show Must Go On!”。コウイチはショーへの信念を持ち続け、カンパニーをひとつにしていきます。

役を深掘りできるスピンオフ作品がEternal

Endless SHOCK -Eternal-

『Endless SHOCK -Eternal-』は、本編から3年後を描いたストーリーです。

Endless SHOCK -Eternal- 堂本光一

『SHOCK』の名物の一つ、堂本さんによるフライングです。本編+エターナルを1日で通すとなんと7回も飛ぶことになりますが、重力を感じさせない華麗なフライングは変わらず。写真は、和傘フライングの様子。他にも、客席の上を飛ぶ一点吊りのフライング、ワイヤーなしのリボンフライング、二階席に降り立つラダーフライングなども華麗に披露していました。

コウイチの亡き後、カンパニーのみんなの3年後の様子、そしてカンパニー全員でコウイチの最期のステージを振り返る形で描かれています。

舞台では、本編と同じ演出が回想のように登場するので、本編を見ていない人にも理解しやすい構成になっています。

Endless SHOCK -Eternal- 中村麗乃

可愛らしい歌声がとても素敵で、芯の強さを感じるセリフの発声が印象的だった中村さん。憧れだという神田沙也加さんを彷彿とさせます。

Endless SHOCK -Eternal- 堂本光一 佐藤勝利 越岡裕貴 松崎祐介 原嘉孝

息のぴったりあったカンパニーによるダンスやアクションなどのパフォーマンスは、『SHOCK』の醍醐味。第2幕の後半のスピード感あるシーンチェンジにも心が躍ります。

Endless SHOCK -Eternal- 堂本光一 佐藤勝利 

昨年の2か月の『エターナル」出演経験を経て、今年の佐藤さんのお芝居やダンスはより自信がみなぎっているよう。イキイキとした表情や動きをし、堂本さんと同様に観客の目を釘付けにしていました。とくに昨年の上演後半に演出変更があった『Higher』の二人のダンスシーンは本編と同時上演されることで、より思いが際立つものに。

“あの時、こう思っていた”という、登場人物のそれぞれの感情や思いが溢れる、役を深掘りできる作品になっています。

特に、コウイチの幼なじみのショウリ/ヒロミツ(佐藤勝利/北山宏光)のライバル心から来る、嫉妬や妬み、後悔の念などの感情がわかりやすく描かれています。

本編とEternal、2つを続けて観劇することで、より『SHOCK』の世界観の理解を深めることができ、“Eternalを観た上でまた本編が観たい!”と感じます。一度の観賞では物足りない……まさにエンドレス現象に陥ってしまう魅力が、この2作品から体感できました。

「お客様の前で演じられることがとても幸せなことだと実感」

Endless SHOCK 堂本光一 北山宏光 佐藤勝利 中村麗乃 前田美波里 島田歌穂 越岡裕貴 松崎祐介

(写真左から)松崎祐介、越岡裕貴、島田歌穂、北山宏光、堂本光一、佐藤勝利、前田美波里、中村麗乃

ゲネプロ上演後の取材会では、主演の堂本光一さんのほか、ライバル役をダブルキャストで務める北山宏光さん(Kis-My-Ft2)と佐藤勝利さん(Sexy Zone)。『SHOCK』シリーズに長年出演を続けている、越岡裕貴さんと松崎祐介さん(ふぉ~ゆ~)。今回ヒロイン・リカ役として初登場する中村麗乃さん(乃木坂46)。オーナー役をダブルキャストで務める前田美波里さんと島田歌穂さんが登壇しました。

●「スタッフ、キャストの皆さんには、本当に大変な思いをさせた」

Endless SHOCK 堂本光一 北山宏光 佐藤勝利 島田歌穂

まずは、一人ずつ挨拶と意気込みを語りました。

堂本光一「『Endless SHOCK』本編、スピンオフ版の『Endless SHOCK -Eternal-』、2作品同時上演なので、いつものリズムではもちろんなくて。キャストの皆さんがこの作品を良くしようという想いの中、突き進んでくれていることをすごく感じています。士気が高い中で一緒にやらせてもらえることが、僕にとって、とても嬉しいことですし、こうやってお客様の前で演じられること、それもとても幸せなことだと実感しています。いつも通り、一つ一つの公演を大事にやっていきたいなという思いです」

佐藤勝利「昨年は『Endless SHOCK』本編を収録という形で、『Endless SHOCK -Eternal-』を(劇場で)やらせていただきました。昨年も大変な舞台でしたが、その経験が僕を強くしてくれたなとすごく感じています。今年は2作品同時上演も大変ですけど、昨年、光一くんが言ってくれた言葉や、今年もたくさん言葉をいただいて、“ジャニーズの幹”みたいな部分も強くなっていると思うので。1か月を通して、僕が演じるライバル役をどれだけ深めて、どれだけ探せるか、そして、強くなっていけるか、僕自身も楽しみです」

中村麗乃「私は今年が初めて『SHOCK』という作品に参加させていただいているんですけど、長く皆さまに愛されてる作品ですので、その分、いろんな思いが皆さまに詰まっていると思うので、私自身も本番を迎えるまで大丈夫かなという気持ちは大きかったです。精一杯、これから頑張っていこうと思っております」

越岡裕貴「『SHOCK』という作品には10年以上携わらせてもらえて、今年は2作品同時上演というのが初めてだったので、光一くんは“何を言い出すのか!”という気持ちでいっぱいだったんです。でも、また新しいチャレンジをしてる先輩の背中を見て、今年も気を引き締めて、光一くんの命を預かってる身としては、2ヶ月間、精一杯頑張っていきたいと思います」

松崎祐介「ついに『SHOCK』の季節がやってきたという感じでございます。この作品に出会ったのが、当時19歳。それから今気づいたら、36歳です。まだまだ光一さんの背中を追いかけるつもりで、2か月間頑張ります」

前田美波里「コロナ禍で止まってしまい、やっと待ちに待った本編が上演できる幸せを、本当に今噛み締めています。いろんなことがあったな、こうしてこの帝劇で皆さんに見ていただける時代が来たんだなと思うと幸せです。『Endless SHOCK』本編、『Endless SHOCK -Eternal-』を心から丁寧に演じて、オーナーとして生きていきたいと思っております」

島田歌穂「昨年の博多公演から作品に参加させていただきました。今回、『SHOCK』の本拠地の帝劇で、この舞台に立たせていただけることに、本当に感謝でいっぱいです。今回は美波里さんと稽古でご一緒させていただいたことが、とても私は嬉しくて、稽古での歴史をたどって、いろんなお話を聞かせていただき、力をいただきました。私の出番は1か月後なので、大変不安ですが、皆さんを応援しながら、(稽古を)頑張って、5月を迎えたいと思います」

北山宏光「まずは、この帝国劇場でやらせていただくことに本当に感謝しています。昨年は博多座だけの出演でしたが、全公演が終わった夜ですかね。光一さんが“ヒロミツの『Endless SHOCK -Eternal-』が観たいな”とおっしゃっていただいたので、僕の中でものすごくハードルが上がっております(笑)。ここから1か月は“待て”の状態になるので、モチベーションを保ちながら、舞台の上演中、僕は帝劇の地下で稽古を積んでいきたいと思っています」

●ミスをしても“ Show Must Go On!”

Endless SHOCK 堂本光一 北山宏光 佐藤勝利

2作品を同時に稽古、そして上演という挑戦の大変さを尋ねられると、「スタッフ、キャストの皆さんには、本当に大変な思いをさせたと思っていますし、申し訳ない気持ちでいっぱいです。ややこしいですよね〜。メディアの皆さんもこうして2作品のゲネを観に来てくださって、仕事量が2倍ですもんね。ごめんなさい! 」と、お茶目に謝っていた堂本さん。

さらに、「今日、着替えなくていい場面で着替えてしまいました(笑)」と告白。「(本編初日の)昨日もいろいろとありました。セリフをぶっ飛ばしたところもありました。それを勝利がね、なに食わぬ顔してそのまま演技を続けてくれたので、お客様にはバレなかったと思うんですけど(笑)。改めて勝利の成長を感じました。すごく堂々としてますし、稽古の時から常に100パーセント全力でやってくれていたので、今まで話しをしてきた”自分の引き出しをたくさん増やしていく”ということを課題に、自ら向き合ってくれて。成長をすごく感じています」と続けました。

そのコメントを受けて、佐藤さんは、「昨年、僕がすごく自信がなくて。不安だった時に、光一くんに電話をさせてもらったんです。”絶対大丈夫だよ。勝利だったらできるよ”と言われたことが、すごく嬉しかったんです。そこで“バン!”とスイッチが切り替わったんです。あの言葉をいただいたからこそ、今年は、光一くんが信じてくれているから、やれている姿を見せないといけないと思ってます」と振り返っていました。

すると、堂本さんは照れ隠しなのか、「やれるよ! って言ってる自分が、昨日今日できてないってね(笑)」と自分のミスを持ち出すと、すかさず佐藤さんが「いやいや、“ Show Must Go On!”ですから」とフォロー。チームワークの良さが伺えました。

北山さんは、「僕と勝利はともにライバル役なので、稽古を同時にやったりすることもあるんです。そこで毎回、自分の役を俯瞰で見続けるという初めてだったので、。”勝利はこういう台本の読み方をするんだ”と気付いたり、光一さんがおっしゃってましたけど、成長を間近で見て感じることで、“僕も負けていられないな””もっと自分の引き出しとして、いろいろなものを出せたらいいな”とポジティブな気持ちにもなれました。1か月後にステージに立つ時は、博多の時よりも、もっといろいろなことができるんじゃないかなって思ってます」と意気込んでいました。

●『あっち向いてホイ』って緊張をほぐした

今作よりヒロイン・リカ役として新たに参加するのが乃木坂46の中村麗乃さん。

中村さんにも、堂本さんから何か声をかけてもらったかを問われると、「心配性なので、全部に対してすごく不安になっていたんですけど、いつも(堂本が)『大丈夫だよ』と力強くおっしゃってくれました。座長が先頭で皆さんを引っ張っていく姿を見ていたので、ついていけるように頑張らなきゃと感じていました」と堂本さんの姿が励みになったそうです。

堂本さんは、「(中村さんは)1番大変な人。イチからだったので、両方経験がない」と気遣いながら、「稽古はじめは、すごく遠慮していた。それで考えついたのが、毎日『あっち向いてホイ』しようぜって。とにかく心を開いてもらわないとって。そこから始まりました。それくらい、謙虚にずっと挑んでくれた。でもまだ遠慮してるもんな?」と聞かれた中村さんは「最初の頃に比べたらだいぶ…」と恐縮していました。

さらに堂本さんは、「本番が始まれば化ける子だと思っていたので。やはり素晴らしいですね」と褒めていました。

ちなみに『あっちむいてホイ』の勝率について問われると、「圧倒的に私が勝っていた!」と笑顔の中村さん。堂本さんは「こういうの弱いんです」と苦笑し、会場を笑わせていました。

●「観客の皆さん一人ひとりが出演者」

また今回は、上演前に英語のアナウンスも追加。

堂本さんは、「舞台がニューヨークの設定っていうのもあるので、そういった雰囲気をちょっと感じてもらって、『SHOCK』っていうのは、お客様も含めて劇の一部、ショーを観てもらっているお客様という感覚になって欲しいなと思っています」と説明。そして「皆さん一人ひとりが出演者ですので、チケットの転売はやめていただきたい」と笑わせていました。

●会見日は、相方の剛さんの誕生日。「忘れるわけないじゃないですか!」

リポーターから「今日4月10日はもう一つおめでたいことがありますよね?」と問われた光一さん。

「え、今日?」と一瞬戸惑いつつも、「(Kinki Kidsの堂本)剛さんのお誕生日です。何かコメントを」と求められると、「そりゃ覚えてますよ。忘れるわけないじゃないですか! 今日は会えないので、スタッフにあるものを届けてほしいと頼みました」と、プレゼントを準備していたことを報告。 その中身は「それは言えないな」と明言は避けながらも、「おめでとうございます。剛くん」と笑顔でコメントしていました。

最後に「(2作品同時上演は)いつもの感覚と自分も違う部分があるんです。でも、毎日が新鮮に感じられると思いますし、本当に素晴らしいキャストの皆さんとスタッフの皆さんとともに全てを共有して、2か月という長い旅に出られることをすごく嬉しく思っております。何よりも、楽しみにして来てくださるお客様の皆さんに、この『SHOCK』という作品をしっかり届けられるように、毎日歩んでいきたいと思っております」とアピールをして会見が終了しました。

『Endless SHOCK』/『Endless SHOCK -Eternal-』

2023年
4月9日(日)~5月4日(木)※佐藤勝利、前田美波里
5月7日(日)〜5月31日(水)※北山宏光、島田歌穂

場所:帝国劇場

『Endless SHOCK』 公式HP

撮影/富田恵 取材・文/宮平なつき

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