『キングダム』の世界が舞台でも堪能できる!
舞台『キングダム』が、現在、東京・帝国劇場で上演中です。
原作は、原泰久氏による同名コミック。2006 年に『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載が始まると、次第に人気を獲得し大ヒット、既刊67巻の累計発行部数は9,500万部を突破。
さらに、テレビアニメ化されているほか、実写映画『キングダム』『キングダム2 遥かなる大地へ』が制作され、今年は『キングダム 運命の炎』が公開予定となっています。
本作は、紀元前、春秋戦国時代の中国を舞台に戦災孤児の信と、のちの始皇帝となる若き王・嬴政(えいせい)が、史上初となる中華統一を目指す物語。
舞台版では、メインキャラクターの多くがWキャストで構成されており、公演ごとにキャストの組み合わせも変わります。
主人公の信役を三浦宏規さん、高野洸さん、嬴政 / 漂の二役を
LEEwebでは、2月5日に行われたゲネプロと、7日に実施された開幕記念会見の様子をレポートします。
大迫力のアクションや熱量ある演技に魅了されます!
2月5日のゲネプロでは、信役を三浦さん、嬴政 / 漂役を
戦争孤児の少年・信と漂は、地方にある村の家の下僕として働きながら、天下の大将軍になることを夢見て、剣術の鍛錬に励む日々。
ある日、秦国の大臣・昌文君との偶然の出会いから、漂は王宮に仕官することになり、二人は離れ離れに。しかし、時をおかずして王宮で大王の弟・成蟜が反乱を起こしたという噂が信の耳に入ります。
ある夜、信の前に血まみれで倒れ込む漂の姿が。「今すぐここに行ってほしい」と地図を信に預け、「お前が羽ばたけば、俺はそこにいる。信……俺を天下に連れて行ってくれ!」と将軍になる夢を信に託し、漂は絶命します。
信は漂の剣を手に、地図の場所・黒卑村へ。そこに居たのは漂と瓜二つの人物で、王都を追われた若き秦王・嬴政でした。漂が嬴政の身代わりとして命を落としたことを悟り、怒りをぶつける信。しかし、嬴政の王としての強い思いに圧倒された信は、漂の遺志を受け継ぎ、嬴政とともに行動して王都を奪還することを決意します。
舞台『キングダム』の最初の見どころは、この信と漂の別れ、そして嬴政との出会いです。
三浦さんが演じる信からは、友を失った悲しみと怒り、そして必死に前を向く力強さ……がダイレクトに伝わってきて、心を揺さぶられるものがありました。また、今回一人二役を務める小関さんは、友想いの心優しき漂と、気高き王である嬴政の振る舞いや凛々しい表情、そして声色の演じ分けがとても自然で、すごく惹きつけられました。
信と嬴政が王都奪還へと向かう途中には、様々なキャラクターたちが登場。フクロウの被り物が特徴的な河了貂は、小生意気な口調ですが愛らしさがあり、観客を和ませました。昌文君の部下である壁は、いつでも信に寄り添い、親しみを感じさせてくれます。
道中で刺客に襲われながらも、自身の秘めた力を徐々に解放していく信。剣さばきも鋭くなっていきます。
さらに、王都奪還の決戦へ向けて武力を上げるために、山深い地で暮らす“山の民”にも応援をお願いをしに行く信と嬴政。彼らを率いる山の王・楊端和の不気味なマスクと迫力には、客席も息を呑むほどでした。
しかし、マスクを取った楊端和は美しき姿。信たちは驚きます。
山の民を味方につけた信と嬴政。成蟜が牛耳る王都へ向かいます。ここで第一幕が終了です。
第二幕は、幼き日の嬴政の回想シーンから始まります。
他国に人質として捉えられていた嬴政。それを助け、王になるべく道へ導いてくれたのが、闇商人の女頭目の紫夏でした。嬴政を命懸けで守る紫夏。その姿に涙する人も多いはずです。
回想シーンが終わり、王都にたどり着いた、信と嬴政。楊端和や山の民とともに、激しい戦いに突入します。
第一幕でもあった激しい殺陣ですが、第二幕ではより激化。至るところで剣が交わり、迫力が凄まじく、こちらも目を離せないシーン。奥行きのある空間や高低差のある巨大なセットで、山の民たちによるパルクールを使ったアクションも見応え抜群です。
屈強な山の民を率いる楊端和のカリスマ性も舞台上で輝いていました。
信や嬴政の前に立ちはだかる、王弟派の武将・左慈役は、早乙女友貴さん。“人斬り長”と呼ばれ、自ら天下最強を自負するだけに、華麗な剣さばきとアクションで、信を苦しめます。二人の殺陣シーンも鬼気迫るものを感じました。
玉座を手に入れようと反乱を起こした嬴政の異母弟・成蟜役の鈴木さんは、顔を歪めたり、声を荒げたりしながら、憎たらしさや孤独さを滲ませていました。
秦国六大将軍の一人にして、“怪鳥”の異名を持つ将軍・王騎も、劇の冒頭からところどころに登場し、謎めいた行動で嬴政派と王弟派を翻弄。王騎を演じるのは
そして最後のシーンは、舞台オリジナル。原作ファンは、それを楽しみに観劇するのもいいかもしれません。
Wキャストでの上演なので、俳優さんたちの組み合わせが変わるたびに、また新たな『キングダム』の世界が醸し出され、たくさんの魅力に出会えそうです。一度と言わず、何度でも観たくなる舞台でした。
原作者・原氏も応援!キャストの皆さんも相当な熱量で演じています
2月7日には開幕記念会見が開かれ、主演の三浦宏規さん、高野洸さんらキャスト11人が登壇。初日を終えた感想や意気込みを語ってくれました。
「舞台『キングダム』、圧巻でした! 目の前で繰り広げられる壮絶なアクション、白熱のドラマ、とにかくキャストさんたちの圧倒的な熱量がダイレクトに伝わってきて、想像を遥かに超える感動がありました。今回の舞台用にアレンジした脚本も素晴らしい出来栄えで、『キングダム』をまた新しく体験できる作品が生まれたと感じています。これから長い公演が続きますが、キャストの皆さんが怪我なく“戦場”に立ち続けられることを切に願っています」
との原氏からのメッセージを聞き、キャストのみなさんは「うれしい〜!」との声をあげてました。
舞台『キングダム』、全国4カ所で上演!
舞台『キングダム』
出演:
【信】三浦宏規/高野 洸
【嬴政/漂】小関裕太/牧島 輝
【河了貂】川島海荷/華 優希
【楊端和】梅澤美波/美弥るりか
【壁】有澤樟太郎/梶 裕貴
【成蟜】鈴木大河/神里優希
【左慈】早乙女友貴
【バジオウ】元木聖也
【紫夏】朴璐美/石川由依
【昌文君】小西遼生
【王騎】山口祐一郎
原作:原 泰久(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
脚本:藤沢文翁
演出:山田和也
音楽:KOHTA YAMAMOTO
日程:2023年
2月5日(日)〜2月27日(月) 帝国劇場
3月12日(日)〜3月19日(日) 梅田芸術劇場メインホール
4月2日(日)〜4月27日(木) 博多座
5月6日(土)〜5月11日(木) 札幌文化芸術劇場 hitaru
※梶裕貴と鈴木大河は東京公演のみ。
※早乙女友貴は東京・大阪・福岡公演のみ。
※公演時間やキャストの組み合わせ、当日券情報などについてはホームページでチェックを!
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