世界中が大注目!63万人フォロワーの台湾人夫婦と85万人フォロワーの日本人夫婦
フォロワー数、なんと85万人超という仙台在住のインスタグラマーbonponさん(@bonpon511)をご存じですか? ご主人のbonさんと奥様のponさんが、大好きな洋服をコーディネートして、仲良くお出かけする姿はLEE読者にとっても理想の未来像のはず。
そんなbonponさんに会いたい!と熱いオファーを送ったのが、台湾のインスタグラマー、萬秀洗衣店(@wantshowasyoung)のご夫婦、萬吉さん(85歳)と秀娥さん(86歳)。というのも、「洋服を大切に長く着て、おしゃれを楽しむ」という共通点があるインフルエンサー同士だったからです。
残念ながら奥様の秀娥さんは体調が優れず、今回一緒に来日できなかったのですが、Instagramの管理者でもある、お孫さんの瑞夫さん(@reefchang)が同行して願いは実現!
LEEwebでさっそくその対面の様子をレポートしますね。
台湾を代表するインスタグラマー、萬秀洗衣店の魅力って?
萬秀洗衣店のInstagramがスタートしたのは、2020年の6月。1か月後にはフォロワーが1万人になり、瞬く間に10万人単位でフォロワーが増えて、今では63万人を超えました。Instagramを始めたきっかけは、孫の瑞夫さんが祖父母を気づかう想いから、だったそう。
瑞夫さんは、コロナのため北京から台湾へ帰国。そこで瑞夫さんが見た光景は衝撃的でした。台湾・台中の田舎にあるクリーニング店「萬秀洗衣店」は、いつも近所の人が集まり、楽しい会話が飛び交う場所でした。それなのに……そこにはお客さんがひとりもいないのです。
すっかり元気をなくして、別々の部屋で机に伏せて寝ている、おじいちゃんとおばあちゃんの姿。瑞夫さんは、それを見てとても寂しい気持ちになったそうです。
そこで、少しでも元気になってもらいたい!と、クリーニング店に預けられたまま、ずっと引き取りに来られていない衣類でおじいちゃんとおばあちゃんを着飾り、 そのコーディネートの写真をインスタグラムに載せることに。
その後、NYタイムズや CNN BBCなどから取材を受けたことで、二人は世界的なインフルエンサーとなりました。
「洋服を引き取りに来ない」というクリーニング店の世界共通の問題に着目
瑞夫さん「まだ取りに来られていない洋服がもったいないなと思っていたし、おじいちゃんたちはお客さんが受け取りに来ないと代金を回収できないんです。子どもの頃からこの問題について聞いていて、きっと世界中で同じことが起きているはずだと思ったんです」
瑞夫さん自身も、こんなにもフォロワーが集まるとは思っていなかったそう。
若い世代からは、「祖父母と交流をもてることが素敵」という声があがり、注目を集めていますが、今後はどのような展開を目指しているのでしょうか。
瑞夫さん「せっかく有名になったアカウントですから、ビジネスのことだけではなくて、SDGsの取り組みなど、社会貢献になるような発信していきたいと思っています。講演も行っているので、続けていきたいです」
萬吉さん「わたしも、孫が子どもの頃から、社会的に貢献できるような仕事をしなさいと教えてきました」
瑞夫さん「実は、私が4歳のときに父母が離婚していて、おじいちゃんおばあちゃんに育ててもらったんです。学生やシングルの方も講演を聴きに来てくれるのですが、そういう方々の力にもなれたらいいなと思っています」
そんな瑞夫さんの言葉を聞いた萬吉さんの目から、大粒の涙がこぼれ落ちました。これまでのご苦労と立派に育ったお孫さんへの想いがあふれ出たのでしょうね。そばにいたbonponさんご夫婦も感動して、労いのお言葉をかけていらっしゃいました。
夫婦が長年仲良しでいるための秘訣は「共通の趣味をもつこと!」
萬吉さんは21歳のときに結婚。すでに64年ほどの歳月が流れました。結婚当初は奥様の秀娥さんは国家公務員として勤務していたそうですが、子どもが生まれたタイミングで、クリーニング店を手伝うようになり、萬吉さんの「萬」と秀娥さんの「秀」を一文字ずつとってお店の名前にしたのだとか。毎日仲良くふたりで、働いていたんですね。
一方、bonponさんご夫婦の奥様は、若いころから専業主婦。ご主人は多忙を極める毎日で、在職中は朝早く家を出て、夜中に帰宅するという生活でした。夫婦の会話はほとんどなかったそう。
これは取材をしていた筆者にとって、少し意外でした! 個人的な意見ですが、退職後から夫婦の会話が増えるというパターンは珍しいのでは、と感じていたのです。どんな風に会話を増やしていったのでしょうか。
ponさん「いまもあまり会話は少ないですよ(笑)。 お互いに家の中で好きなことをしている感じで。ふたりともおしゃべりな方ではなくて。会話がなくても仲良しです」
bonさん「仕事をしていたときにも、土日には一緒に出かけてはいましたよ」
そんなbonponさんの夫婦仲良しの秘訣はずばり、〝共通の趣味をもつこと〟だそうです。
洋服の好みが同じだったり、美術館や映画に行くのが好きだったり、同じ趣味を共有できるということが、お互いの楽しみになっているのですね。
萬秀洗衣店のご夫婦の場合、共通の趣味は旅行だそうです。
萬吉さん「1991年に訪れたフランスが印象に残っています。妻と有名なシアターでオペラを鑑賞しました。自由に海外旅行に行けるようになってから、はじめて旅行したのがフランスでした」
瑞夫さん「その頃、僕は2~3歳頃だったんだよね」
萬吉さん「日本にも10回は来ていますよ。日本の人は礼儀正しいし、食べ物もおいしくて、街も綺麗です」
bonさん「私たちはまだ台湾へ行ったことがないのですが、知人に台湾出身の人がいて、その人がとてもやさしくて。台湾はいいところなんだろうな、いつか行ってみたいと思っていました」
ponさん「東日本大震災のときも、台湾の人が寄付をしてくださったことは、本当にありがたかったです」
萬吉さん「ぜひ台湾へいらしてください!おもてなしをさせてくださいね」
ちなみに…2組とも、とても仲良く見えますが、夫婦ゲンカはするのでしょうか?
ケンカしたときの様子を聞いてみたところ、共通していたのは、「妻が言いたいことをバーーッと言って、夫はだまって聞き流す」ということでした(笑)。どの国も夫婦ゲンカについては大差はないようですね。
これから叶えたい夢は「夫婦そろっての旅行」
パワフルに発信し続ける2組のご夫婦に、これからの夢を聞いてみました。
bonさん「身体が元気なうちに、海外旅行を含めていろいろなところへ出かけたいですね」
ponさん「萬秀洗衣店のおふたりは大先輩なので、私たちの目標にします! おしゃれを楽しみながら、旅行したいです」
萬吉さん「私も旅行に行きたいです。でも夫婦ふたりで行きたいんですよね。健康に気をつけながら、旅ができたらいいなと思います」
そして、瑞夫さんの夢も伺いました。
瑞夫さん「もっとたくさんの方に発信したいです! 世界中に、80歳を過ぎても元気でがんばっている人がたくさんいるということを知ってもらって、勇気を与えたいですね」
日本初!伊勢丹新宿店で『萬秀洗衣店』POP UP SHOPを開催
『萬秀洗衣店』は今年で創業72年を迎えます。衣服の保存、価値を継続する方法をいろいろな角度から模索し、 国境を越えたサステナビリティの問題に焦点を当てた活動を行っています。
そんなクリーニング店『萬秀洗衣店』 がこのたび、日本初となるPOP UP SHOPを伊勢丹新宿店 本館1階 雑貨/イセタンリーフ(@isetanseed_isetanleaf_shinjuku)にて2023年1月25日(水)~1月31日(火)の期間限定で開催!
「洗濯物の受け取りを忘れないように」
そんなメッセージを掲げ、今回のPOP UP SHOPでは、 台湾でも人気の<萬秀洗衣店> オリジナルランドリーバックをはじめ、服を大切にながく着るをコンセプトに、さまざまなブランドとコラボレーションアイテムを展開。
デニムブランド<デンハム>の素材にこだわったスペシャルなデニムや、 “最適と暮らす”をコンセプトに したライフスタイルショップ<THE SHOP>のオリジナル洗剤や雑貨、 可愛いデザインのニットバックで話題の<KNT365> などとのコラボレーションアイテムを販売。ぜひお気に入りのアイテムを見つけてみてくださいね!
<萬秀洗衣店>POP UP SHOP (日本初)
伊勢丹新宿店 本館1階 雑貨/イセタンリーフ
会期:2023 年1月25日(水)~31日(火) 午前10時~午後8時
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上紙夏花 Natsuka Uegami
ライター/ビューティープランナー
1977年、大阪府生まれ。吉本新喜劇の女優を経て、ライターに。現在は化粧品の商品開発やPRを手掛けるほか、ベビーマッサージ講師としても活動している。夫・息子9歳、3歳