インテリアの達人は、収納・片付けの達人でもある!?
LEE10月号のインテリア特集は、日本・ブルックリン・北欧と、数々のインテリアルポを行ってきた編集ぷーすけが見て気づいた「すっきりリビングの共通項」をもとに、インテリアが素敵なお宅を取材。収納家具や片付けのルールをうかがいました。
第2回目は、グラフィックデザイナー葉田いづみさん宅。3歳の男の子のママでもある葉田さん、「散らかってももとに戻せる」仕組みづくりとは?
築30数年のマンションをリフォームし、半年前に引っ越したばかりという葉田さん。落ち着いたグレーを基調としたインテリアは、やんちゃ盛りの男の子がいるとは思えないほどすっきり。
広々とした空間を保っていられるワケは、“家具を必要以上に持たない”というルールにあるようです。
「本棚やチェストなど、収納家具を増やすとその分、物は増えていくし、圧迫感も出てしまうんですよね。箱を重ねた本棚も、もっと段を増やしてもいいのかもしれないですが、壁を隠してしまうと重たくなる気がして、あえて低く抑えるようにしているんです」
リビングの壁3面にペンキを塗り、1面だけコンクリートの躯体をそのまま残して、インテリアの一部に。白・グレーのシックな空間に、家具の木の質感が、ほどよいぬくもりを添えてくれます。
細長い食卓と子供椅子は、木工作家として活躍中の夫・西本良太さん作。
職業柄もあって、夫婦ともに細かい雑貨は大好き。でも掃除のしやすさや見た目のすっきり感を考えて、飾るのは玄関のシュークロークの上だけと決めているそう。ちょっとした我慢も大事なんですね。
1 | お手製ボックスを重ねた本棚は、高さを抑えて整然と |
良太さんお手製の33×33㎝の木箱を重ね、本棚として活用。高さをテーブルより低くすることで、視界を遮らず広々とした印象に。本は"リビングでゆったりした気分で読みたいもの"に限り、仕事の資料は持ち込まない。判型が違う本も、背表紙の高さを揃えて並べると美しく見える。
2 | おもちゃのケースは周りになじむ色のものを |
イケアで購入した、インテリアとなじむ色の黒のボックス2つをおもちゃ箱に。「量はこの中に収まるだけよ」と、子供自身にも納得させるように伝えているそう。
ブルーのケースはレゴ。手前のFound MUJIのグレーのケースには、携帯電話やパソコンのコード類を収納。
3 | 台は置かずテレビは壁づけにして、広々とした空間を確保 |
「つい物を置きたくなる収納家具」の筆頭が、テレビ台。あえて専用の台は置かず、テレビを壁づけにすると、軽やかな印象に。テレビのコード類もきれいに収まるよう、リフォームの段階から配線のことを考え設置位置を決めた。DVDプレイヤー入れも良太さん作。
4 | テレビのリモコン類は専用の置き場を設定 |
普段からイケアや無印良品で、お手頃かつグッドデザインなアイテムをチェックしているという葉田さん。こちらのスチール製サイドテーブルもその一例で、ソファ横のコーヒーテーブル兼リモコン置き場に。
「U字になった部分に置けば、目隠しになるのが気に入っています」
子供がおもちゃを散らかし、食べこぼしをして……どんなに整えても、「崩されては戻し、崩されては戻し」の繰り返し。この年のお子さんを持つママの共通の悩みですが、葉田さん宅ももちろん例外ではないようで。
「やはり“戻しやすい仕組み”をつくっておくことですよね。家具や物を減らしておけば、平面が多くなり掃除も楽ですし、現状復帰もしやすくなるようです(笑)」
撮影/宮濱祐美子 取材・原文/福山雅美 田中のり子 本誌編集部
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ナムル