「今年の春、寝られないほどの歯の痛みに襲われました。駆け込んだ歯医者で、虫歯に加えて、昔の詰め物がゆるみ神経を圧迫していたことが判明」（LEE100人隊No.064 みずうみさん）

「小さい頃、矯正をしたのですが、最近また歯並びが崩れてきた感じがします」（LEE100人隊No.004 ふうさん）

マスク着用緩和の話も聞こえる中、「長引くマスク生活で、口の中がヤバイことに･･･」という声もちらほら。
自信を持ってマスクを外して笑顔で会話ができるように、今のうちに歯とお口の再点検を！

歯科医師に聞く歯とお口の悩み
「銀歯」「歯並び」「矯正」･･･最新素材や方法は？

教えてくれたのは…歯科医師　鈴木 敬さん

すずき歯科クリニック（仙台市）院長。基本治療から審美歯科まで幅広く対応。著書に『女性に知ってもらいたい0歳から100歳までの〝歯〞の教室』（クロスメディア・パブリッシング）がある。

まだ大丈夫？気になる歯の悩み01
古い「銀歯」、見た目も悪いし、中もどうなっているか心配……

Ａ 7年以上装着の銀歯は点検が必要！肌荒れや二次虫歯を招くことも

「安価でできる保険治療としてかつてはよく選ばれていた銀歯ですが、金属アレルギーの方の肌荒れの原因など、悪影響の指摘も。
銀歯の寿命は平均で5～7年といわれ、古くなると錆びたり浮いたりして中の歯が虫歯になり（二次虫歯）、神経まで達している場合もあり要注意。
最近ではコンポジットレジンやセラミックを選ぶのが望ましいとされているので、歯科医師に相談してみて」（歯科医師　鈴木 敬さん）

銀歯の代わりに頼れる素材！

コンポジットレジン

• 前歯など部分的な治療に適している
• 衝撃や強い力がかかると割れることも
• 保険診療でできる

プラスチックに近い素材で、金属アレルギーの心配がない。色が白く前歯などに向いている一方で、着色汚れがつきやすく、奥歯などかみ合わせが強い部分には不向き。保険診療で￥3000～￥4000でできる。

セラミック

• 汚れや劣化に強い
• フィット感がよく二次虫歯になりにくい
• 保険外診療なので高価

劣化に強く歯にフィットするため、二次虫歯のリスクが断然低い。熱や力に強く汚れがつきにくい。保険外診療のため小さな詰め物で4万～5万、かぶせ物で10万円以上と高額だが、トータルで見るとベスト。

まだ大丈夫？気になる歯の悩み02
若い頃よりも歯並びが悪くなってきたような……

Ａ 何歳からでも歯列矯正は可能。見た目が整うこと以上の利点も！

「子どもの頃矯正をしても、年齢を重ねるとまた歯並びが変わってくることもあります。歯列矯正は何歳からでもでき、方法もさまざま。歯列が整うと、磨き残しが減ることで歯周病のリスクが下がる、かみ合わせがよくなってストレスが減るなど、見た目の美しさ以上のメリットも。
日常の動作のクセなどが影響する場合もあるので、変化が気になり始めたら、一度、見直してみるといいでしょう」（歯科医師　鈴木 敬さん）

頬杖をつくと、頭の重さで歯やあごに負担がかかり、かみ合わせに影響する恐れが。
また、猫背の姿勢や作業中などの無意識の食いしばりも、あごや歯への負担大。

最近よく聞く「インビザライン」って？

「マウスピースを着用して、全体または部分的な矯正をする方法。マウスピースが透明なため目立ちにくい、痛みや口内トラブルが少ない、通院が2カ月に一度という点などから大人の矯正にも向いています。
ただ、マウスピースを交換しながら段階的に矯正していくため、治療には年単位を要し、また歯やあごの状態によって使えない場合も」（歯科医師　鈴木 敬さん）

イラストレーション／ツルモトマイ　取材・原文／遊佐信子
こちらは2022年LEE11月号（10/7発売）『マスクを外す前に自信の持てる歯になる！！』に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示（掲載当時）です。

▼「歯・デンタルケア」関連記事はコチラもチェック

今すぐ実践したいデンタルケア３つのポイント／歯科医療先進国ブラジルで歯医者レポ！後編【駐妻ライター佐々木はる菜の 海外で見つけた「暮らしのヒント」Vol.5】

小学生向け「歯とお口の健康教室」で学んだホームケアで、子どもを虫歯から守ろう！【歯と口の健康週間】

市川紗椰さん愛用！オーラルケアアイテム10選 プロに聞くマスクと虫歯