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同世代の俳優と新しいユニットを組むつもりで頑張りたい
────髙地優吾さん

16世紀末より現在まで、世界各国で幾度となく上演されてきた『夏の夜の夢』。W・シェイクスピアの有名な喜劇に出演する髙地優吾さんは、「まさかジャニーズ以外の初の外部公演で、シェイクスピア作品に携われるとは！」と目を輝かせる。

「いつもの仲間がいない、自分一人の闘いだと3割は不安、でも7割はワクワクしています！　基本、楽しい作品が好きなので、得意なジャンルと言ってしまいましょう（笑）！」

髙地さんが演じるのは、恋人ハーミアと駆け落ちをするライサンダー。ところがハーミアに恋する青年、さらにその青年に恋する女性までついてきて、ひょんなことから、おかしな四角関係に陥ってしまう。

「4人の場面は緩急のあるおもしろい見せ場が多く、アドリブもできると思いますし、ふざけるところはふざけ、やるところはやる、と。同世代なのでフラットに話し合いながら、新しいユニットを組むような気持ちで頑張りたいと思っています」

奇しくも同時期、メンバーの京本大我さん、田中樹さんもそれぞれ別の舞台に立つことが決まっている。

「大我は“歌うよりセリフを言うほうが喉が枯れるよ”と、発声の仕方を教えてくれたり、舞台の先輩としていいアドバイスをしてくれます。大我には3公演くらい観に来てもらって、いろんなアドバイスが欲しいな。樹とはお互いに頑張ろう、と。近くの劇場なので互いに観に行き合いたい。ほかのメンバーはイジりそうだから来なくていいけど（笑）、“シェイクスピア劇なんてスゲーよ!!”と、自分以上に喜んでくれたのが驚きでした」

髙地さんの周りに自然とメンバーたちが集まってくるのはすっかりおなじみの光景だが、その愛され力を自己分析してもらうと……。

「ほかの5人を見ていると、それぞれ関係性の違いがわかるんです。例えば（松村）北斗は樹と話すときに特に本心が出るなとか。でも僕の場合は、誰か一人に対して言える言葉は、ほかの4人にも同じように言えるんですよね。全員に気を使わずフラットなのがいいのかな。あとは究極の自分勝手で、誰かに頼ったり合わせたりしないのも、相手には楽なのかも」

さてシェイクスピア劇といえば、朗々と謳うような独特のセリフ回しなど、難易度が高いことでも有名だ。

「確かに八乙女光くんと髙木雄也くんの『薔薇と白鳥』を観たときも、言葉数やテンポなど、聞き心地がいい分、難しそうと衝撃を受けました。今の僕は正直、初めてなのでカラカラのスポンジ状態。吸収するものがいっぱいあって、セリフのイントネーションを一言一言、演出の井上（尊晶）さんに教えていただいたりしながら、自分の中に書き込んでいるところ。固定観念を持たず、井上さんの望むままの色に、素直に染まりたい」

ライサンダーは、恋の詩を贈ってハーミアの心をつかんだが、髙地さんなら、何を贈りますか!?

「軽くリサーチはしますが、絶対に無駄にならないもの……超高級なシャンプーとか（笑）。自分の好きな香りを贈れるし、嫌ならほかの人にあげてもらって（笑）。基本おねだりされるのは苦手ですが、これまで迷惑をかけた家族は別。とはいえ、いきなり母親にブランド品が欲しいなんて言われたら、“あなたに必要ないでしょ”と言うかも（笑）。実用的なものだったらいくらでも協力したいです。先日も洗濯機を買ってあげました」

こうち・ゆうご●1994年3月8日、神奈川県出身。現在も出演中の『スクール革命！』のオーディションに合格し、2009年より活動開始。’20年にSixTONESのメンバーとして『Imitation Rain』でCDデビュー。2ndアルバム『CITY』では’22年上半期1位を獲得。アーティスト活動に限らず、テレビやラジオなど幅広く活躍中。
Instagram：sixtones_official
公式サイト：https://www.sixtones.jp/profile/yugo_kochi/

『夏の夜の夢』

ライサンダー（髙地優吾）とハーミア（生駒里奈）は恋人同士。しかしハーミアの父は、娘をディミートリアス（元木聖也）に嫁がせたい。公爵テーセウス（中村芝翫）から父に従うか厳罰かを迫られ、2人は駆け落ちを決意。だが2人の後をディミートリアス、さらに彼に夢中なヘレナ（堺小春）が追いかけ……。演出は井上尊晶。9月6～28日まで日生劇場で上演予定。
公式サイト：https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/natsunoyonoyume_2209/

取材・文／折田千鶴子