香椎由宇さん
〈 女優 〉

今年春、8年半ぶりに連続ドラマにレギュラー出演を果たしたことでも話題の香椎由宇さん。家庭を中心に過ごしてきた日々で築いた家事や暮らしの工夫、育児のこと、大好きだというインテリアについて……。そのすべてに真摯に向き合う、香椎さんの素顔が垣間見えました。

ステイホームで家族と過ごしたり、資格の勉強をする中で、育児の視野が広がりました──香椎由宇

ワンピース￥53900・スカート￥44000／リ デザイン（エズミ）　ピアス￥24200・ネックレス￥148500・リング¥30800／ジョージ ジェンセン ジャパン（ジョージ ジェンセン）　サンダル￥39600／エム（ユナイテッド ヌード）

● 香椎由宇　Yu Kashii

1987年2月16日、神奈川県生まれ。映画『リンダ リンダ リンダ』『パビリオン山椒魚』など数多くの作品で活躍。チャイルドマインダーの資格も持つ。
公式サイト：https://www.horipro.co.jp/kashiiyuu/

香椎由宇さんの
お気に入りに癒される！　キッチンの壁付け棚

「余計な装飾がなく、シンプルなデザインが気に入った『ISUKE SHOP』のウォールシェルフは、取り付けしやすいのもうれしいポイント。下段の多肉植物は『赤い葉がポイントになってかわいい』と購入しただけなのですが、あとで“金のなる木”という名前だと知りました（笑）。鉢もおしゃれでお気に入り。いただきものの鮮やかな色絵の蕎麦猪口などを並べて、料理中、自分の好きなものが視界に入るようにしています」。上段の蕎麦猪口と下段の多肉植物は本人私物。

欲しいものを見つけるには使い方まで限定してネット検索

その凛とした美しさと存在感で、女優として長く支持され続ける香椎由宇さん。女優であり、母である香椎さんのお気に入りが、キッチンの一角に取り付けた壁付け棚のディスプレイコーナー。

「観葉植物が好きでカウンターに置いていたのですが、お皿の受け渡しなどをするときに手が当たってしまって。自分が立つキッチンの内側に飾れたらいいなと、幅やデザインがちょうどいい棚をずっと探していたのですが、なかなか見つからず……。ネット検索し続けて、ようやく出会えたのがこのシェルフでした。取り付けが簡単なうえにリーズナブル。多肉植物や小さな雑貨、いただいた季節のはがきなどを飾って。好きなものが目に入るところにあると、家事をしながらも癒されます」

もともとインテリアや暮らしまわりのアイテムが好きで、気になるとすぐに検索し、いいものは周りの人にすすめることも多いとか。多くの情報の中から、本当に欲しいものを見つけ出すポイントはありますか？

「アイテム名だけでなく、どう使いたいかを限定して調べることが多いです。シェルフだったら『壁掛け　棚　2段　穴小さい』とか。最近、省スペースでシーツを干せる折りたたみ式のスパイラルハンガーを使っているのですが、これは『シーツ　小さく干す』などと検索して。家族分のシーツを洗うのは、干すのにスペースを取るし、なかなか乾かなくて億劫だったのですが、このハンガーでかなりストレスがなくなりました。

もちろんいいものを知るには口コミも大事にしていて。ママ友が作ってきていたお豆のおにぎりがおいしそうだったので教えてもらったのが、和平の豆板。ごはんと一緒に炊いて、少し塩を振っておにぎりを握るだけで栄養満点の朝ごはんに！　何度もリピート購入して、重宝しています」

息子が料理をするように。口出しはせずに距離を保って

母としての生活に日々奮闘中の香椎さん。数年前、育児に悩んだことをきっかけに、チャイルドマインダーの勉強をして、資格を取得したと言います。

「特に長男は、育児書や雑誌に書いてあることに当てはまらないことが多い子だったんです。彼を理解するために何をしたらいいのか考えていたところ、チャイルドマインダーという資格を見つけて学んでみようと。約半年間、週1回学校に通いました。0歳から12歳までの子どもの成長を勉強するので、息子が今後どう進んでいくのか、予備知識をつけることができて。

育児書には載っていない、いろいろなタイプの子どもがいることや、先生や周りの人たちの体験談も参考に。資格の勉強をしたことで視野が広がって客観視できて、育児に悩むのは自分だけじゃないんだと思えたことが、とても大きかったです。資格を取得できたことで、自信にもつながりました」

また、ここ数年のコロナ禍のステイホームが、家族の新しい側面を知るきっかけになった、とも。

「皆さんそうだと思うのですが、家族だけでここまでずっと一緒にいることって、あまりなかったですよね。息子は学校などの時間に追われないことでのびのびと過ごせるんだなとか、たくさんの気づきがありました。

長男が料理にハマって、よく一緒に作ったりもしていましたね。母の日には、長男を中心にしてちらし寿司を作ってくれて。かいわれ大根が辛いから、と代わりに豆苗を使っていたのですが、その豆苗が全部ごはんに刺さって立っていておもしろいなと（笑）。スイーツも作るようになって、甘いものが苦手な私でも食べられるようにコーヒークリームのロールケーキや、余った白玉粉でポンデケージョを作ってくれたときは驚きましたね。

でも、料理をしているときは、キッチンは粉だらけだし、手際の悪さも気になってつい口を出したくなってしまう……。最後の片付けまで息子にしっかり担当してもらい、それまで私は立ち入らないようにしています。こういったほどよい距離感も、少しずつうまく取れるようになってきた気がしますね」

撮影／須藤敬一　ヘア＆メイク／坂本志穂　スタイリスト／後藤仁子（服）　来住昌美（物）　取材・原文／野々山 幸（TAPE）

LEE9月号『教えて！ 笑顔の素』から。

※商品価格は消費税込みの総額表示（2022年8/5発売LEE9月号現在）です。