テーブルに置いて使う新しいスタイルのパン専用オーブンとして話題を集めた三菱電機のブレッドオーブンに新しくホワイトモデルが登場しました。高級オーブントースターが次々に登場する中でこのブレッドオーブンは使い方も形も他とは一線を画す個性派ですが、密閉して焼き上げたトーストの味わいは絶品! その魅力をあらためてご紹介したいと思います。
「神原サリーの愛しの家電語り」
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テーブルの上で使う“パン専用”のオーブン
三菱電機からブレッドオーブンが登場したのは今から3年前の2019年春のこと。天面が木目調の「レトロブラウン」のデザイン、テーブルに置いて使うというスタイルなど、他にはない手法で注目を集めました。まるで小さなホットプレートにフタをかぶせたような形ですが、上下にヒーターが内蔵され、1枚の食パンを「密封」して丁寧に焼き上げることで、食パンがもともと持つ水分・香り・うまみをギュッと封じ込め、焼きたて食パンのような耳までふわふわな食感と風味豊かな焼き上がりを実現させています。
フタの部分には深さがあるので、厚切りの食パンやトッピングトーストもOK。一般的なオーブントースターでは難しいフレンチトーストも専用モードを搭載していて、ふんわりおいしく焼けるのも大きな特徴です。発売当初から要望が多かったという“ホワイトモデル(ノーブルホワイト)”が2022年2月21日についに登場。いち早く手に入れてレビューをお届けしています。ちなみに初代モデルのレトロブラウン「TO-ST1」もこれまでどおり販売していますよ。機能は同じなので好みに合わせて選んでくださいね。
1枚しか焼けないけれど、スピーディーで極上の焼き上がりに
最も基本的な食パンのトーストは、常温・冷蔵用のほか、冷凍トーストメニューもあります。いずれかをメニューボタンで選んだら、続いて何枚切りの食パンかを「4・5・6・8」の中から選択。焼き色も「ふわふわ・薄め・ふつう・濃いめ・サクサク」の5段階から選べます。
まずは8枚切りの食パンを「ふつう」の焼き色で焼いてみましょう。加熱プレートの中央に食パンを置き、「トースト→8枚切り→ふつう」の順で左から順にボタンを押していき、最後にスタートボタンで加熱開始。加熱中はピッ、ピッ、ピッ、ピッ(カチコチとも聞こえます)と音がしていて、作動中だということがわかるところは、以前ご紹介したバルミューダ・ザ・ブリューのコーヒーの抽出時の感じに似ています。というより、ブレッドオーブンの方が発売が先なので、バルミューダ・ザ・ブリューはこのブレッドオーブンを参考にしたのかもしれませんね。
ピッ、ピッ、ピッ、ピッの音の間隔が短くなったら、加熱終了間近の合図。「ピーッ、ピーッ、ピーッ」と長めの音が3回鳴ったら、加熱終了です。開けてみるとこんがりといい具合に焼けています。時間を計っていたのですが、1分42秒とスピーディー! 取説には約2~3分と書いてありますが、何枚切りかどうかや室温などによっても変化するようです。
1回に1枚しか焼けませんが、テーブルに置いて使えるので立ったり座ったりの手間が不要ですし、次々に焼けるので家族分焼くときでもそんなに気にならないのではと思います。
続いて、最も焼き色が濃い「サクサク」モードで焼いてみました。全体に均一にこんがりと焼き色がしっかりついていて、いい感じです。そしてびっくりしたのが、そのおいしさ。私は焼きが強いトーストが苦手なんですよね。というのも、焦げた味がしたり、中の水分が抜けてしまってバリバリのものが多いから。でもブレッドオーブンの「サクサク」モードは、その名の通り、確かに表面はサクッと焼けているのだけれど、中はふんわりとしていてパンの香りがちゃんとするんです。8枚切りの薄いパンなのにこのサクサク感と中のふんわり感が両立できているのは密閉して焼いているからなのでしょうね。このトーストのためだけにでも、このブレッドオーブンが買いたくなると感動しました。
サンドイッチにも最適な“生トースト”のふわふわモードが斬新!
ブレッドオーブンならではの「ふわふわ」モードは、同社が発売当初“生トースト”という表現をしていた焼き立てパンの再現。このモードで焼いたパンを使って作るふんわり卵サンドも絶品でした。
アトリエには玉子焼き用のフライパンがないので、コンパクトなホットプレートを使って出汁入りの卵焼きを作り、和辛子・バター・マヨネーズを合わせた辛子バターを、ふわふわモードで焼いたパンに塗ってはさむという手順。見た目はイマイチでしたが、パンのふんわり感と卵焼きのふんわり感がマッチして、以前に福岡の老舗の喫茶店で食べた卵サンドみたいな味わいに感動!
これ、焼かないではさんだらパサついたり、形が崩れたりしたと思うのですが、外側を限りなく薄くトーストしたことで中の水分がキープされて歯ごたえもあり、絶妙な食感になったのだと思います。サンドイッチにぴったりの「ふわふわモード」、ブレッドオーブンを購入した方はぜひお試しくださいね。
ふっくら&こんがりのフレンチトーストが美味なんです
外せないのがフレンチトースト。炊飯器開発で培われたセンシング技術と繊細な温度制御によって、4枚切りの厚切り食パンのフレンチトーストもおいしく焼き上げるのが開発者の自慢だというのは、以前に取材したときに確認済みです。今回、4枚切りの食パンが手に入らず、6枚切りで試しましたが、フライパンで焼くと焦がしてしまいやすいフレンチトーストがふっくらおいしく焼けてその実力を再確認しました。
ポイントは卵液につける前に4等分(十字)に切っておくこと。そして加熱プレートにのせるときには、切る前のように耳を外側にして並べること。こうすることで膨らみによる焦げが防げるのだそうです。大きめのへらが付属しているので、フレンチトーストを取り出すときに便利に使えるのもいいなと思いました。
三菱のブレッドオーブンのサイトにはトッピングトーストモードで作る「ポテサラおつまみ餃子」なども載っていて、パン以外の調理も楽しめそうです。だってこれ、まさに“世界最小オーブン”ですものね。もちろん、食パン以外にもフランスパンやマフィン、クロワッサンなどを使ったアレンジトーストも多彩に紹介されています。
DATA
- ブランド:三菱電機
- 商品名:「ブレッドオーブン」TO-ST1L
information
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