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Sayaの「星がたり」

星占い的「2021年の振り返りと答え合わせ」/Sayaの【読む星占い/星がたり】

  • Saya

2021.11.07

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2021年も残り2ヶ月。どう過ごせばいい?

秋も深まりつつあるなか、みなさまにはいかがお過ごしですか。

今回の星がたり。編集のHT子さんからのお題は、「2021年の振り返りと答え合わせ」。
「今年はここまでコロナ禍に巻き込まれると思っていなかったので、もっとあれしよう、これしようと楽しみにしていたんですよ。でも、結局コロナ禍で行動が制限されるし、予定も立てづらいから、たいしたことはできなくて。今年も残りわずかと思うと、焦りが強くなってきました。11月7日という更新のタイミング的にも、今年のうちにやっておいたほうがいいことがあれば知りたいです。Sayaさんは、今年やろうと思っていたことややり残したことなどありますか? この時期、どんなふうに過ごすのがおすすめですか?」

更新の11月7日付近の星まわりを解説すると、11月5日にさそり座で新月があり、6日には思考や伝達の星・水星もさそり座へ入ったところ。さそり座では大切な人と一緒にいることで安心感を得ようとする星座。ただ、行動や戦いの星・火星もさそり座にあるなか、その思いが高じて、憧れている人に深入りしたり、羨ましくなったり、ということもある時期だと思います。確かに、この星まわりだと「自分はできていないかもしれない。みんなはできているのかな」とほかの人の動向が気になるかもしれませんね。

星占いの記事を読む女性/Sayaの読む星占い×andBake

2021年の占いをおさらいすると、今年初めの『LEE』の星占い特集で書いたのは「毎日をつつがなく暮らすために、自分なりの暮らしの改善をする」大切さでした。

私の場合は、2021年の夏に住まいの大断捨離とレイアウト変更を行いました。2020年のコロナ禍で出版の世界でもウェブミーティングが増えてきて、東京に打ち合わせに行く必要がなくなったのはいいのですが、貸し農園に隣接するという環境優先で決めた今の部屋は、以前ほど広くない。そのため、デスクはリビングに置いてありましたが、リビングでミーティングをするとなると、パートナーにも気を遣うし、こちらの生活音がクライアントに聞こえないかと心配することになる……というわけで、納戸にしていた部屋をミーティングルームにすることに。オフィス仕様のリースの複合機や大きなアーロンチェアを追放。ブックオフに20箱、レンタルの書庫に20箱という具合に物を減らし、そちらにデスクを移しました。おかげでリビングが広くなり、洗濯物を部屋干ししたり、畑の収穫物を広げたり、時には着物を並べて、コーディネートを楽しんだり。リビングが多機能ルームになったことで、とても使いやすくなったのです。

「断捨離」の先へ。自分にとってエッセンシャルなものを選び取る

徹底的に断捨離したとは言え、今、本当に大好きなもの、たとえば着物や帯はどんどん増えています。これは、「所有」を象徴するおうし座に自立や変革の星・天王星が入っている今の時代らしいなと思っています。以前にも書いたことように、「手放す」ことがとても大切な時代ですが、「ミニマムに暮らすべき」というのではなしに、大切なものは残すし、自分にとって価値あるものは増えてもいい。でも、もう必要ではないものは手間をかけてでも手放す、それが大切だなあとしみじみしています。

そう、今の時代は「手放す」「新調する」にもお金や時間というエネルギーがかかるんですよね。コロナ禍のテレワークで住まいを狭く感じるようになったのは私だけではない。みんなが断捨離をしていることから、リサイクルショップも飽和状態。どこでも引き取って「いただく」という感じでしたし、リース機の返却にも費用がかかります。新しいレーザープリンターにしても、納入までひと月かかりました。3ヶ月くらい、そればかりやっていましたが、それでも実行してみたら、生活動線や時間の無駄がなくなって、頭もスッキリ。これからやりたいこと、やるべきことがすごく見えてきたのです。

返却した複合機は10年以上前、まだ東京・渋谷に住んでいた頃にリースしたものでしたし、本や資料も18年前に独立して以来、折々に断捨離していたものの、降り積もっていたものでした。つまり、物質を所有することが大切だった「土の時代」から、より精神性へと舵を切った「風の時代」への切り替わりのタイミングに、それらを手放したわけですね。実は、この半年で10キロ体重を落としたり、この一年で本を三冊出させていただいたり。心も、頭も、身体も、住まいも。自分の中に溜まったものをリリースしたなあと感じています。

そう、2023年の3月には変容の星・冥王星がみずがめ座に入り、私たちの価値観はどんどん風の星座であるみずがめ座的にシフトしていきます。みずがめ座の時代では、「物が欲しい」というときも、こんなふうに考えてみるといいでしょう。たとえば、家を欲しいと思うなら、求めているのは「安心感」かもしれない。車が欲しいのは、アウトドアに出かける「家族の時間」が欲しいのかもしれない。物は物だけではなくなっていきます。

私も、今の自分にとって、無理に事務所の体裁を取ることは意味がなくなったから、複合機やアーロンチェアを躊躇なく手放せたのだと思います。けれど、着物は喜びをくれるものだから、増えていったわけですね。私がこんなことを言うのもおこがましい気もするのですが、みなさんも、自分にとって、本当に大切なエネルギーが満ちているライフスタイルへとぜひ舵を切っていただきたいな、と思います。それは、とても幸せなものだし、お金持ちでなくても工夫しだいで実現できる種類のものです。

断捨離してスッキリしたワークスペースとお着物/Sayaの読む星占い×andBake

たとえば、着物に関しても、京都でお世話になっているアンティーク屋さんから、いろいろなことを教わりました。もともとリユース品を中心に集めているのですが、戦前の素敵な紬を道中着(着物用のコート)に仕立てたり、幕末の和更紗を帯にしたりと、さほどお金をかけない楽しみ方を覚えてしまって。むしろ、古いものを大切にしている実感があります。もちろん、お金のある方はどんどんよい着物を作っていただいて、業界の経済をまわしていただきたいのですけど。

改善≠義務。ひらめきと心地よい選択を大切に

とは言え、私の場合、すでに「星がこうだから、こうしよう、ああしなければ」というようにはあまり考えなくなっています。いえ、昔はしっかり考えたのです。でも、今はコントロールも手放してしまっている。「断捨離しなければ」と頭で考えたわけではなく、そうした衝動が自然に起こったから、やりきったという感じなのです。

星を続けていると、動物的な直観が強くなってくるのか、新型コロナウイルスが日本に入ってくるふた月くらい前、2019年の末に、トイレットペーパーを54ロール買い込んだなんてこともありました。それまで、せいぜい8ロールくらいしかストックしていなかったのに、なぜかそう思った。すると、のちのちトイレットペーパーが市場で不足することになる。でも、この直観。私に限らず、女性の多くはもっているものだと思います。男性はもっていても、社会で長く揉まれるうちに失ってしまう人も多いのですが、女性は、感性で生きる傾向がまだまだ高いのではないでしょうか。

個人セッションをしていて感じるのは、そうした感性や直観を否定してしまうと問題が大きくなること。頭で考えて、正しい答えを出さなくてはいけないと思い込んだ結果、時間のロスが生まれ、タイミングを逃し、失敗してしまうのです。そのため、星を知れば知るほど、人の話を聞けば聞くほど、最後は、自分の直観で動こうという思いが私はとても強くなっています。

ですから、確かに、今の生活に合わせた断捨離やスペースのレイアウト変更など暮らしの改善は、今年やっておくとよいことなのですが、みなさんは、くれぐれもそれをプレッシャーに感じないでくださいね。改善の時期はまだ来年もあります。ただ、自分が「こうだ!」と思ったことを「今だ!」と思ったときにやる。それによって、運はどんどんよくなっていくと思います。

「改善」と言うと、義務感に縛られる人もいると思うのですが、私の言う改善は、楽しいもの。自分の人生や生活、家族への愛をたくさん、たくさん振りまいていくことでもあるんです。それはきっと私よりも、「LEE web」読者の方のほうが得意分野だと思います。2021年も残り2ヶ月足らずですが、やり残したことに目を光らせ、実り多きものにしていきたいですね。

(次回は、12月7日に更新)


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Saya Saya

アストロロジー・ライター

1971年生まれ。おとめ座。現在は、京都で夫とふたり暮らし。雑誌連載のほか、オンライン講座や、ホロスコープ・リーディングのセッションを行う。著書に「星を味方につける生き方、暮らし方」(集英社)など多数。

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