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【神宮寺勇太さんインタビュー】“演じること“に心惹かれる理由、30代に向けた野望とは【King & Prince】

2021.11.23

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King & Princeのメンバーとして人気を集める神宮寺勇太さんが、ストレートプレイに初挑戦。舞台『葵上』『弱法師』―「近代能楽集」より―で嫉妬や欲望、情念など、心に闇を抱える青年を演じます。

お芝居の“非日常感”が楽しい! 人生最大の壁に挑戦中
────神宮寺勇太さん

【神宮寺勇太さんインタビュー】舞台稽古で学んだこと、将来の野望とは?

「台本を読み解くのが難しいし、ものすごい毒気を表現しなければいけない。これまでの仕事の中でも、間違いなく一番高い壁だと思います。これを越えたら、もう人生終わるのかなと思うほど(笑)。それぐらいの覚悟で臨んでいますね。不安な気持ちを払拭することはできないけれど、台本と向き合うことが少しの薬になっているかも。稽古でも本読みの段階から100%の力を出しています。

以前出演した『DREAM BOYS』という舞台で演出を担当した堂本光一くんに“恥ずかしさを捨てろ”と教わって。恥ずかしさを捨てて、稽古から全力でやって当たって砕けることが成長につながるはずだと思い、今回も肝に銘じています」

演出家の宮田慶子さんとの稽古では、初めて学ぶことも多いそう。

「宮田さんには、本読みの段階から丁寧に付き合っていただきました。声帯のここで話して、といった具体的な声の出し方まで教えていただき本当にありがたいです。これはジャニーズあるあるなんですけど、なんでも10ステップある中の4からスタートする感覚があるんです。1〜3まではできて当たり前という感じで。でも今回あらためて、お芝居の基礎を学ぶことができて貴重な機会になっています」

ハードな舞台稽古が続く中で、日々の癒しはありますか?

「舞台の本番が終わるまでは、癒しもリラックスもすべて遮断。通知音などが気になるので、家で台本を読むときは携帯電話もキッチンなど遠くに置いています。もっと集中するために、鍵をかけて設定した時間にならないと開かないボックスを買って、携帯を閉じ込めておこうかと計画中。本番が終わったとき自分がどうなっているのか、何を感じているのか。“あのときこんなことしてたな”と笑えるくらいになれるのが理想ですね」

24歳とは思えない落ち着きぶりと、仕事への一途さ。これから30代に向けての“野望”を聞いてみると……。

「昔から大きな家への憧れが強いんです。いつかアメリカにあるみたいな広い一軒家に住みたい! 車はマストで5台、バイクが20台置けるぐらいのガレージと、バーベキューエリア、自転車で移動できるぐらいの広い敷地が欲しいですね。(スケールの大きさに思わず笑うスタッフに)35歳くらいまでに絶対に実現させますからね、嘘じゃないですよ!(笑)

仕事では、やっぱりお芝居は続けていきたくて、型にはまらずにいろいろな役柄を演じてみたいです。全裸になれ!って言われてもやります(笑)。演じることの何がこんなに楽しいのかを考えると、“非日常感”なのかも。今作で僕が演じる青年のような複雑な感情も、なかなか経験できるものではないですもんね。あと、少し語弊があるかもしれないのですが“優越感”もあるのかなと。このタイミングにこの舞台でこの役を演じることができるのは、当たり前だけど、僕ひとり。そんな特別な経験をさせていただけることが心からうれしいし、気持ちが高まる一因なのかなと思っています」

Profile

じんぐうじ・ゆうた●1997年10月30日、千葉県生まれ。ジャニーズの5人組グループ・King & Princeのメンバーとして活躍。シングル『恋降る月夜に君想ふ』が好評発売中。俳優としても舞台『DREAM BOYS』、ドラマ『准教授・高槻彰良の推察』(WOWOW、東海テレビ)などに出演。

『葵上』『弱法師』
-「近代能楽集」より-

三島由紀夫の「近代能楽集」から『葵上』『弱法師』を上演。『葵上』では若林光(神宮寺)が入院する妻のもとを訪ねると、かつて光と恋仲であった六条康子(中山美穂)の生き霊が現れて……。『弱法師』は家庭裁判所の一室が舞台。2組の夫婦が俊徳(神宮寺)の親権を争うが、俊徳はそれを嘲笑。調停委員である桜間級子(中山)と話をすることに。東京グローブ座(11月8〜28日)、梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(12月1〜5日)にて上演。


取材・文/野々山 幸(TAPE)

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