田中みな実さん「お芝居を始めたからには、このままで終われない」【主演映画『ずっと独身でいるつもり?』インタビュー】
2021.11.18
かつての“ぶりっこ”キャラから、今や女性が憧れる“美のアイコン”に。ドラマでの怪演が注目されるや、俳優としてのオファーが次々舞い込んでいる田中さん。
田中みな実さん「お芝居を始めたからには、このままで終われない」
「お芝居を始めてまだ数年。ようやく、わからないことが何かがわかってきたような状態です」
主演映画『ずっと独身でいるつもり?』は、実は演じた本田まみに共感する点は少なく、自分と重ねて見てほしくない、とくぎをさす。
「メディアに出る女性、36歳、独身という外装は現実の私と近しいけれど、中身はかけ離れています。原作のまみには共感する部分が確かにありましたが、脚本上では、弱く、迷いのある女性として描かれています。本作は4人の女性の物語なので、誰かに自身を重ねるという観方もできるかもしれません。決して結婚できない寂しい女たちの話ではないということは声を大にしてお伝えします(笑)!」
スランプぎみの有名ライターのまみは、年下の彼・公平にプロポーズされ、思わずOKする。
「彼に対して不満はあれど、自分のほうが年上だからと、あらゆる場面で“大人の振る舞い”をするんですよね。ブライダルチェック(妊娠に向けた健診)に非協力的な彼に『受けてほしい』ともハッキリ言えずガマン。演じているこちらがヤキモキするほど。これまで演じてきた個性的な役とは対極の等身大の“普通の人”を演じる難しさに気づけたのが本作を通しての収穫でした」
脚本では田中さんと同じ34歳に引き下げられていたまみの年齢設定が、田中さんの進言によって36歳に戻されたそう。
「原作ではまみは36歳だったんです。大前提、それを尊重したい思いがありましたし、その2歳の差はかなり大きいなと。34も36もそう変わらないと20代の頃は私も思っていました。でも、いざ自分がその年齢に差しかかってくると、30代前半と後半とでは考え方や在り方が違ってくるのかなと。
34なら別れて次に出会う人と結婚を考える余裕があるかもしれないけど、36となると、ここからまた出会って恋をして……が面倒で、なんとなく関係を続けてしまうのかなとも。原作にたくさん付箋を貼って、わかってもらえるようにお話しはしました。
ちなみに、私はというと結婚に焦りもなければ、しないと決めたわけでもありません。ただ、お芝居の仕事を始めた以上は中途半端に投げ出すわけにはいかないので、現在の主軸は仕事にあります」
映画のキャッチ「結婚とか独身とか、何にせよわたしたち闘っています」にちなみ、“田中さんも今、何かと闘っていますか?”。
「100%の仕事をするため、常に闘っています。妥協をしたくないし、中途半端なものをたくさん世に出すくらいなら、いいものを一つ遺せたらいいと思っています。かつてのイメージもあるので、あまりにハッキリ意見すると、怖~い!なんて思われそうだけど(笑)。と言いつつもネットニュースや書き込みを見て、落ち込むことも……」
そう言うと、力を抜いてフッと笑う。可愛い……。最後に、その美を保つ秘訣を教えてください!
「美容は習慣で、楽しいからやっているだけなんです。でも“作業”にならないように工夫をしています。例えば美容液でもヘアケアでも、新しいものをひとつ買い足すと使うのが楽しみになりません!? そうやってワクワクを増やす工夫が必要です。あとは“忙しい”を理由に、手を抜かないことかな」
たなか・みなみ●1986年11月23日、埼玉県生まれ。2009年にTBSに入社。退社後は、モデルや俳優として幅広く活躍し、初の写真集『Sincerely yours…』(’19年)は60万部を超える大ヒットに。現在放送中のドラマ『最愛』に出演中。
『ずっと独身でいるつもり?』
10年前、自立した女性の幸せを赤裸々に綴ったエッセイで、一躍有名ライターとなったまみ(田中みな実)は、36歳、独身。続くヒット作を書けずにいる。そんな折、年下の恋人・公平(稲葉友)からプロポーズされ、なんとなくOKする――。共演に市川実和子。雨宮まみによる同名エッセイの映画化。11月19日より全国ロードショー。
撮影/伊藤彰紀(aosora) ヘア&メイク/AYA(ラ・ドンナ) スタイリスト/西野メンコ 取材・文/折田千鶴子
ニット¥88000・ワンピース¥77000/三喜商事(JW アンダーソン) イヤーカフ¥11000/e.m.PRESS ROOM(D.U.E) リング(人差し指)¥29700/e.m.表参道店(e.m.) リング(中指)¥22000/アガット ブーツ¥196900/ジミー チュウ
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