5分で着られて自宅で洗濯OKの「driccoきもの」。ママにおすすめの魅力を体験ルポ!【七五三、卒入園・卒入学】
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佐々木はる菜
2021.10.15
七五三や卒園・入学…記念すべき日だからこそ是非自分も着物で参加したいという憧れを持ちつつも、主役である子ども達のお世話だけで精一杯と考えずっと諦めてきた私。
そんな私が「もっと早く出会いたかった!」と感動したのが、今回ご紹介させていただく「5分で着られる簡単三部式のdriccoきもの」です。
従来の着物を3つのパートに分け「三部式」にしたことによって自分ひとりだけで簡単に着られる上、長襦袢や紐などの和装小物も必要ありません。そして、気軽なのに着姿は本格的でとても美しく、体を締め付けないため苦しい思いをすることなく、着崩れしにくいことも大きな魅力です。
「若い方やママたちを始め、もっと気軽に着物を楽しんでほしい」
そんな想いのもと京都で生まれた「driccoきもの(実用新案登録済)」。
着物初心者の私でも、本当に5分で快適に着られるのか?!その魅力を体験レポートしてきました!
着物の知識がなくても、着付けも管理も自分でできる!
「着物が好き」という気持ちさえあれば着られるものを
簡単に着られるけれど、着物のプロが見ても三部式とはわからないほど美しい…そんな画期的なdriccoきものを企画開発されているのは、もともと京都でアナウンサーとしてご活躍されていた岩崎絵美さんです。
華やかで美しい反面、「苦しい、知識がないと自分で着られない/扱えない、着付け代が高い」といった様々な課題と隣り合わせでもある着物。そんなハードルから、京都であっても日常的に着物を着る方はどんどん減っていると感じていたという岩崎さん。
「一方で、実際にお話を伺うと『着物は好き、機会があれば着たい』とおっしゃる方がほとんど。ご自身のワードローブのひとつとして気楽に選んで着て出かけられるような着物を作ることができれば、その『着物が好き』という気持ちを大切にすることに繋がり、着物を楽しむ方を増やすことができるのではないかと考えました。」
私自身も取材前、着物の知識がないことに恐縮しながら打ち合わせをしていたところ、「ここは呉服屋さんではなく『着物普及屋さん』なので、何も心配せず気楽にいらしてくださいね」と声をかけていただいたことが非常に印象的でした。
driccoきものを、着物の「入門編」にしてほしい
岩崎さんは現在中学1年生のお嬢さんを育てる母でもあり、だからこそママ世代にとっても使い勝手が良く、気軽に着られる「着物の入門編みたいなもの」を作りたいという想いを持たれていたそう。
「着物は日常を本当に華やかに彩ってくれるもので、例えば七五三などで親子揃って着物を着て写真を残すことができたら、当日も、後からご家族で見返した時も、より素敵な想い出になるのではないかと思います。
でも私自身も子育てを経験しているからこそ、ただでさえお子さんのお世話が大変な中で自分まで美容院へ行って着付けする時間がないという状況もよくわかります。あとは抱きつかれて着崩れたらどうしよう、よだれや食べ物などで汚れたら『洗いに出す』って言われてもどうすればいいのだろう…など、とにかく全てにおいて『わからない』『高くつきそう』ということばかり(笑)。
そこで、自宅を出る直前に自分だけで5分でパッと着ることができ、美しいのに着やすく、汚れても家で洗うことができて、しかもハンガー収納ができる、そんな全ての不安をクリアにしたものにしたいと考えました。」
いざ試着!「着姿は本物だけど手軽」を実感
洋服と変わらない感覚にびっくり
HPには画像や動画で着付けの方法も丁寧に説明されていますが、やはり百聞は一見に如かず。当日その場でレクチャーいただきながらdriccoきものを試着させていただきました!
着物のマナーやTPOなどをよくわかっていない私の場合、どんなシーンで何をどのように着れば良いか迷ってしまいます。
でも岩崎さんは、例えば子育て中の私が選ぶとすれば、子ども達の入学式や卒業式、仕事関係の式典など幅広いシーンで着ることができ、帯や小物とのコーディネートも楽しむことができるオールマイティな着物である「付け下げ」がおすすめ。お友達とランチやお芝居を観にでかけるなど日常使いの外出着としては「小紋」が良いなど、初心者の私でもイメージしやすいように具体的にアドバイスをしてくださるため、たくさんの種類の中から楽しく選ぶことができました。
この日は、お店に入ってすぐ飾られていて気になった小紋を試着することに。地紋、そして雪輪が飛び柄で入っているおしゃれな1着だということで、見た目も手ざわりも本格的な着物ですが、こちらも自宅の洗濯機でおしゃれ着として洗うことができ、ハンガーで吊るして収納できます。
そして完成した姿がこちら!
本当に5分程度で着ることができ、手順に従っていくだけで、どの方向から見ても美しい着姿が完成しました。
着付けの簡単さだけでなく、3つに分かれているため締め上げる必要がなく、本当に洋服を着ているのと変わらない快適さに驚きました。
ワンピース感覚!おしゃれなコーディネイトで親子お揃いも楽しめる
例えばお友達とランチに出かける時に、今日はワンピースにしようか、パンツにしようか、それとも着物にしようか…と選べる気軽さで日々着てもらえるものを目指しているというdriccoきものは価格も4万5千円からと着物としては驚くほどリーズナブル。
「おしゃれなコーディネイトを心がけている」ということで着物だけでなく小物にもこだわりがあり、岩崎さんと同世代の水引作家さんが1点ずつ手作りされている帯留めや髪飾りなども人気なのだとか。
「帯締めは結び方が難しいので、こういった小物を使って時短しつつ更に可愛くおしゃれに着物を楽しんでもらいたいと考えています。今の時代に生きる幅広い世代の方に受け入れてもらうためには和だけに特化していてはもったいないと考え、帯留めは紐から外せば小さなブローチとしても使えたり、髪飾りもクリップがついているので、スーツの胸元やカゴバックにつけるなどコサージュとしても使えたりと、色々な楽しみ方ができるアイテムを考えるようにしています」
伝統と文化を大切にしたいからこその「三部式」
「着物のプロ」たちも応援する、driccoきもののクオリティ
現在も、経営の傍らフリーアナウンサーとしてのお仕事も続けられており、driccoきものを着て京都府や市の式典や呉服業界の行事やパーティーの司会などを務められることの多い岩崎さん。
実は三部式の着物だと話すと、京都の呉服屋の旦那さんや着物評論家の方までもが着姿の美しさを褒めてくださり、「着物は本来そうやって人間が毎日着ていたものだから、気軽に着られるに越したことはない。本当にええものを作った、がんばりや!」などと応援していただけることが大きな励みになっていると話します。
「京都には『着物警察』がいるんです(笑)季節に合わないものを着ていると注意されたり、帯が曲がってたり襟がずれていたりすると、何も言わずに近寄ってきて直されたりしてしまう。そんな街だからこそ、とにかく着姿にはこだわって、4年半かけて今の形になりました。それでも最初は受け入れてもらえるか不安がありましたが、実際にお店でご説明し試着していただくと、着物を日常的に着る必要のある方ほど喜んでくださることも多くて。
今ではお茶の先生や着付けの先生までもが頻繁に店舗にいらしてくださり、ご自身だけでなくわざわざお弟子さんも連れていらっしゃるなど、皆さまから温かく応援していただいています。」
私の様に知識がなくてもひとりで綺麗に着られるために、美しい着姿を叶える様々な工夫がされています。それらのポイントは、ご自身で着付けできる方こそ、より感心する素晴らしい仕組みなのだと感じました。
楽しく、楽に着られることで日本文化を大切に
実はdriccoきものが生まれた最初のきっかけを作られたのは、同じくアナウンサーをされていた岩崎さんのお母様だったといいます。
きもの振興と京都PRを目的としたNPO法人の活動を通じて「若い方たちにもっと気軽に着物を来てほしい」という想いを持ち、京都造形芸大服飾デザイン科の教授に相談しながら約4年間半の試行錯誤を繰り返し今の形となり、その後は口コミでお客様がどんどん増える中で岩崎さんがその意志を引き継ぎ、起業という形を取られたそうです。
本当に気軽に着ることができ便利だということに加えて心に残っているのが、日本文化や未来への想いです。
「着物は言うまでもなく日本の素晴らしい文化・伝統で民族衣装でもあります。でもそれをこれからの時代に残していくためには、今の日常生活の中で簡単に着られるようにすることも必要で、それが結果的に着物の裾野を広げ、次世代に文化を伝えていくことに繋がると信じて続けてきました。
また特に女性の場合、着物を着ることで日本の文化をわかりやすく伝えられるところが多いと思います。自分で洗えてシワにもなりにくいdriccoきものであれば、海外を始め様々なシーンに持って行き活躍させられる点も魅力だと思っています。」
私は夫の転勤への同行で今後海外に行く予定があるのですが、そういった駐在妻の方々を始め、海外などでも気軽に着られる着物の存在は、世界に日本の素晴らしい文化を伝えられる機会が増えるという意味でも素晴らしいと感じます。
また広幅の生地であれば、これまで着物では難しかった大き目のサイズも作ることが可能で、実際に日本で働いていた着物好きのガーナ大使館の女性公使の方がご自身の着物を作り、任期を終える際に大切に母国へ持ち帰ってくださったというエピソードも、とても心に残っています。
締め付けが少なく着やすいため、「着物を諦めていた」という車椅子の方の夢を叶えることもできた、また年を重ね従来の着物を着ることが辛くなってきたというシニアの方々にも喜んでいただいているなど、幅広い層から支持を集めているという点も印象的です。そんなお客様たちからの要望に応える形で、手持ちの着物を三部式に作り直すサービスも始められたといいます。
私自身「もっと早く知りたかった!」と心から思うdriccoきもの。
今後はジェイアール名古屋タカシマヤで1月4日(火)〜9日(日)、日本橋高島屋では1月19日(水)〜25日(火)にPOP UP SHOPも開催予定なのだとか。
これから迎える七五三や卒入園シーズンを前に、気になった方は是非チェックされてみてくださいね!
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佐々木はる菜 Halna Sasaki
ライター
1983年東京都生まれ。小学生兄妹の母。夫の海外転勤に伴い、ブラジル生活8か月を経て現在は家族でアルゼンチン在住。暮らし・子育てや通信社での海外ルポなど幅広く執筆中。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」にまつわる発信がライフワークで著書にKindle『今こそ!フリーランスママ入門』。