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LIFE

福島綾香

育休取得したい父親7割超?!今どき“パパ育児”の実態を調査!【イベントレポ】

  • 福島綾香

2021.07.14

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パパの育児状況、その実態は…?

男性の育児参加が叫ばれて久しい昨今。子育て中の皆さまのおうちでは、パパの育児状況はいかがでしょうか?

我が家も2歳の子どもを絶賛育児中。産後は実母の手を借りられたため、夫の育休こそ見送りましたが、帰宅はなるべく早くし、お風呂は基本毎日パパが担当。この習慣が今も続いていて、本当に助かっています…!

現在、男性の育休取得率は7.48%(2019年・厚労省発表)と低いものの、2021年6月3日には「改正育児・介護休業法」が成立。男性が育休を取りやすくなる施策の導入が決まり、環境はますます整っていきそう。

そんな中で開催された、男性育児のリアルを語るオンラインイベント『「パパの育児参加状況」実態調査報告&本音座談会』。今回はその内容をレポートします!

現役パパの本音に迫るオンラインイベント

イベントは、「男性版産休・育休応援プロジェクト」(代表:株式会社ママカラ 真鍋摩緒)と株式会社明治が、現役パパ590名に行った調査の報告と、パパ&専門家の座談会という2部構成。
参加者50名見込みのところ、なんと実際は80名超!関心の高さがうかがえます。

登壇したコメンテーター

登壇した専門家のコメンテーターは、認定NPO法人フローレンス/noteクリエイター 前田晃平さん(左下)、みらい子育て全国ネットワーク代表/合同会社Respect each other代表 天野妙さん(右上)、特定非営利法人 育児サポート douce. 代表助産師 難波直子さん(右下)

前半は、全国の0歳児育児中の25~39歳の男性を対象に行ったアンケート調査をスライドで解説。これがとっても興味深かった!

まず「積極的に0歳児の子どもの育児に関わりたいか?」という質問に、97%のパパが「関わりたい」との回答。とても高い数字ですね!
一方で育児参加の現状は、約57%が「希望通り」、約21%が「希望以上」。
では、希望通り関われないパパには、どんな理由や事情があるのでしょう…?

やはり仕事が障壁…「環境の壁」


最大の壁は、やはり「育児に時間を割くと収入が下がる」「育児のために休んだり、早く帰りづらい雰囲気がある」などの職場環境

中でも
・20代は「早く帰りづらい」
・30代前半は「自分の仕事を他の人に任せられない」
・30代後半は「収入が下がる」
と答えた人の割合が高く、年代によって感じる壁も異なるようです。

育児休業については、期間に差はあれど約4割のパパが「取得した」と回答。有休消化を当てた人や、コロナ禍で在宅勤務が増えた影響などもあるのかも?

一方、取得しなかった約6割の人の理由は「取得しづらい」「人員不足」「所得を下げたくない」「会社に制度がない」など、ここにもそびえる環境の壁…。
特に働き盛りの30代前半に、これらの回答が目立つのも印象的でした。

マニュアル化されていない作業は苦手?!「スキルの壁」


パパが実際にやっている育児を尋ねると、TOP3は「遊び相手」「おむつ替え」「お風呂」!これは年代差がなく、どれも85%以上のパパが取り組んでいる様子。

一方、難しいと感じるのは「夜泣き対応」「寝かしつけ」「離乳食の準備・支度」。手順がマニュアル化されていない、成功するとは限らないものに苦手意識を覚えているというのです。

しかし、それは女性だって同じ!ママなら夜泣き対応も寝かしつけも完璧、なんてワケありません。難しさを取り除く「何か」が必要というのは、パパもママも同様ですよね。



育児情報源は9割が妻!「知識の壁」


さらに、驚いたのが「参考にしている情報源」。なんと約9割が「妻の意見」、6割近くが「両親・親族の意見」と、ネット検索などを上回る結果に!パパの育児情報源はほぼ身内、というのがありありと分かります。

しかし、これも夜泣き対応などと同様、妻も初心者。「仕事や買い物の時のリサーチ力を生かしてほしい…」と嘆くママの意見もあり、賛同の嵐でした。

たしかに我が夫も、育児はしていても、本棚にある寝かしつけや離乳食の本を開いたことや、SNSで育児情報を見漁ったこと、きっとないだろうな…。

7割以上のパパが「法整備により育休取得したい」と回答


6月3日に成立した「改正育児・介護休業法」。産後8週間のうち4週間を「出生児育休」(男の産休)として新設し、2回に分けて取得できる、育休中の所定労働時間の半分を上限としてスポット的に働ける(半育休)など、取得促進策が講じられることに。

これにより「もし次に赤ちゃんが産まれた場合、育休や半育休を取得したいか?」との問いには、なんと74.6%のパパが「取得したい」との答え!

特に育休取得経験者は、約8割が「取得したい」と回答。未経験者の4割台を大きく上回りました。

この点については「1人目の育休中に“育児のリアル”を体感して、自分がいないとマズイと分かるからでは?」という、経験者からの説得力ある意見が。
確かに、四六時中子どもに関わっていないと分からないリアルってありますよね…。

アンケート結果を踏まえた後半の座談会でも、

・昔、会社で育休を取った先輩は、上司に陰で叩かれていた。でもその先輩が上司になり、会社全体が育休を取りやすくなった。こういう循環が大切
夜泣き対応の時、ママの服を羽織ったら、匂いで落ち着くのか比較的うまくいった
液体ミルクが便利!容器に直接付けられる乳首もあり、夜泣きやおでかけの時に重宝する
育休明けの日常の切り盛りを考えておくべき。夫婦同時に復職して本当に大変だった…

など、現役パパの生の声が続々。
チャットも大いに盛り上がり、イベントは1時間半ほどで終了しました。

男性の育児が当たり前になる世の中を目指して


今回のイベントからも、男性の育児への意識が高まっていることは明らか。しかし、男性が育休を取ること、会社に交渉すること自体リスクという考え方も、まだまだ強いのが現実かもしれません。

それでも、20〜30年前は女性も同様だったはず。勇気を出して行動してくれた先輩ママがたくさんいるからこそ、女性の産休・育休が普及した“今”があるんですよね。

コメンテーターの方からは「男性の育休は、少子化や長時間労働、産後うつなど、日本のあらゆる社会問題を連鎖的に解決するキーファクターのひとつ。ぜひ会社に忖度しすぎず、一石を投じてみて」との言葉もあり、とても印象的でした。

そう思うと、私たち親世代が今、一歩踏み出すことが、まさに子どもたちの世代に生きてくるのではないでしょうか。

将来「パパ育児」という言葉がもう必要なくなるくらい、男女ともに育児を楽しめる明るい未来を期待したいな、と思います!

福島綾香 Ayaka Fukushima

ライター

宮城県仙台市出身。夫、息子(2018年9月生まれ)と3人暮らし。これまでフリーペーパー、旅行情報誌などの編集を経験。趣味は食べること、旅行、読書、Jリーグ観戦。

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