Female(女性)とTechnology(テクノロジー)を掛け合わせた言葉である「フェムテック」。まだ耳なじみがない人も多いのでは?
そこで今回は、フェムテックとは何かを基本から解説!
「フェムテック」を知れば、あなたの生理やライフスタイルが変わるかも。
読者の意識アンケート!
あなたは「フェムテック」を知っていますか?
※「体と心のウェルネス大アンケート」にてLEEメンバー1469名が回答
Q フェムテックという言葉を知っていますか?
読者アンケートでも、約8割が「フェムテック」を知らないと回答!フェムテックの認知度はまだまだ低い様子・・・。
「フェムテック」って一体何?
「フェムテック」で生理とライフスタイルはどう変わる?
経血漏れ、洗濯、ナプキンが気になる・・・
生理時のこんなストレス・悩み、皆さんにも憶えがあるのでは?
「椅子から立った瞬間に、経血がドバっと出る感覚が気持ち悪い。漏れたのでは?と気が気じゃなく、外出時はジーンズなど濃い色のボトムしかはけない」(100人隊No.009 おもちさん)
「朝起きたときにシーツが汚れていて、忙しい朝に洗う手間が増えて本当に面倒」(100人隊No.058 gumiさん)
「ナプキンのゴミ問題。自宅ではもちろん、友人宅などに行ったときの使用済みナプキン、みんなどうしてるんだろう……。私は袋を持っていき、持ち帰って捨てています」(100人隊No.029 みこさん)
「タンポンを使用しているが、長時間になると衛生面が気になる。挿入時に手が汚れるのも不快」(LEEメンバー Nicoさん)
「2日目の夜に、あの分厚く長いナプキンをするのがストレス!!」(LEEメンバー ユイさん)
FemTech= Female(女性)×Technology(テクノロジー)
女性が抱える健康の課題をテクノロジーで解決する商品やサービス
実は様々な分野で展開しているフェムテック商品&サービス。中には「え、これも?」というものも!
生理
● 生理用吸水性ショーツ
● 月経カップ
● オーガニックコットンナプキン、タンポン
● 月経周期管理アプリ など
ウェルネス(健康)
● デリケートゾーンケアアイテム
● 漢方、サプリ
● オンライン薬局 など
セクシャルウェルネス
● セルフプレジャーアイテム
● 性交痛軽減アイテム
● ジェル など
不妊・妊活
● 月経周期管理アプリ
● ピル飲み忘れ防止アイテム
● 葉酸サプリ など
妊娠・産後ケア
● 膣トレアイテム
● オンライン健康相談サービス など
更年期
● 膣トレアイテム
● 漢方、サプリ
● オンライン更年期相談サービス など
fermata COO 近藤佳奈さんに聞く
フェムテックで体の悩みを解決する選択肢が増える
fermata COO 近藤佳奈さん
多数のフェムテックアイテムの販売、フェムテック情報の提供などを行う企業「fermata」のCOO。https://hellofermata.com/
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フェムテックとは「女性ならではの健康課題を解決する商品・サービスのこと」だと近藤さん。大きく上記のような分野・商品が。
「フェムテックは、’12年頃にドイツの月経管理アプリ『Clue(クルー)』の代表が作った言葉で、欧米を中心に急速に広まりました。
日本では’18年頃から、本格的に知られるように。国内の3社が相次いで生理用吸水性ショーツを発表したことで、注目が集まったんです。
生理はもちろん、不妊や更年期など、各世代の女性の悩みを網羅し、女性の選択肢を増やして生きやすくする手助けとなるのがフェムテックだと思います」(fermata COO 近藤佳奈さん)
多くのフェムテックアイテムの中でも反響が大きいものは?
「生理用吸水性ショーツと月経カップはもちろん需要が多いものの、今ならではなのが、セクシャルウェルネス商品。性交痛を解消するためのグッズやセルフプレジャーアイテムなどの商品が登場しています。
そのほか、骨盤底筋を鍛える膣トレアイテムや、性交渉後に挿入し精液が膣内から流出するのを防ぐ妊活系アイテムなどもあり、さらに商品は増えていくと思います」(fermata COO 近藤佳奈さん)
気になる!けどちょっと怖い・・・!?
フェムテックアイテム、どう取り入れればいいの?
女性のライフスタイルを大きく変えてくれそうなフェムテックアイテム。読者の使用率は?
Q フェムテック用品で使ったことがあるものは?(複数回答可)
使っていない・・・1070人
月経周期トラッキングアプリ・・・203人
デリケートゾーン用ソープ・・・152人
デリケートゾーン用ウェットティッシュ・・・84人
膣洗浄器・・・57人
Q 今後、どのフェムテック商品なら使ってみたいと思いますか?(複数回答可)
使いたくない・・・476人
デリケートゾーン用ソープ・・・377人
生理用吸水性ショーツ・・・332人
デリケートゾーン用ウェットティッシュ・・・232人
月経カップ・・・196人
まだ抵抗感を持っている人も多いようだけれど、「生理中のかゆみがひどい」など、デリケートゾーン用アイテムは試してみたいとの声も。
ライター 長田杏奈さんに聞く
当たり前だったストレスが解消する心地よさを実感
フェムテック事情に精通・ライター 長田杏奈さん
美容ライター。フェムテックにまつわる取材、執筆も多く、SNSなどでも積極的に情報発信を行う。著書に『美容は自尊心の筋トレ』(Pヴァイン)。
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女性の美容や健康にまつわる取材を数多く行う長田さん。
「私が初めて記事でフェムテックを紹介したのが2年ほど前。’19年に企業が中心となって始めた『#NoBagForMe(ノーバッグフォーミー)』という、生理用品を買う際に紙袋に入れない選択肢を後押しするプロジェクトがきっかけでした。
SNSを中心に、生理をはじめ女性の体の悩みについてオープンに語りやすい空気が広がっているという印象です。
フェムテックアイテムは体験取材などでいろいろと試しましたが、どれもなかなか快適。特に生理用吸水性ショーツは、ナプキンのゴワつき、蒸れなどが解消された驚きたるや!
不快なのが当たり前だと思っていたけれど、解決できて初めて『こんなにストレスに感じていたんだ』と強く実感しました」(ライター 長田杏奈さん)
LEE世代女性におすすめの取り入れ方は?
「生理まわりだと、やはり生理用吸水性ショーツ。それぞれに特徴があるので選べる楽しさも。
生理2日目、3日目はおおう範囲が広く、厚手で吸水力の高い商品、経血量が減る4日目以降はランジェリー感覚のデザイン性の高いアイテムで気分転換など、自分なりの使い分けをするのもおすすめです。
月経カップは装着にある程度の慣れが必要なので、在宅が多い今は試すチャンスだと思います。月経カップは経血が空気に触れにくく、生理時のにおいに悩む方には特におすすめ。ナプキンが手に入りにくい災害時にも最適で、私は非常用持ち出し袋に入れています。
そのほかにも、ナプキン補充のストレスがなく、ゴミが出ないのでサステナブルなど、モヤモヤ解消ポイントが満載です。
またフェムテック初心者でも使いやすいのがデリケートゾーン専用アイテム。
粘膜に近いデリケートゾーンは顔や体の皮膚とはpHが異なり、アルカリ性のボディソープ等が刺激の原因になることも。今トラブルがなくても、専用ケアはトライする価値あり。
アイテムを使うことで自分の体について考えるいい機会にもなると思うので、ぜひいろいろと試してみてほしいですね」(ライター 長田杏奈さん)
「フェムテック」取り入れ方のポイント
● 吸水性ショーツでナプキンの違和感から解放!
● においが気になるなら経血が空気に触れにくい月経カップ
● デリケートゾーン用アイテムで敏感なパーツをいたわる
イラストレーション/小迎裕美子 取材・原文/野々山 幸(TAPE)
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