AKB48のセンターとして、圧倒的な人気を誇っていた頃から、前田さんの大ファンだったというはまじ。
この対談のゲストとしても、ずっと熱烈オファーしていました。そんな念願叶ったはまじは、もう狂喜乱舞!
同じ息子を持つ親同士、意気投合するところも。前田さんの素顔にぐんぐん迫ります!!
小学校は近くの公立校で、のんびり元気に過ごしてほしい
はまじ 初めてあっちゃんを「好き」って思ったのは、テレビ『AKBINGO!』のショージキ将棋(笑)っていうコーナーでした。あっちゃんが髪をおだんごにしていて、「超かわいい~!」って思ったのが最初。それ以来、大っっファンでずっと会いたくて。今日は本物に会えたので、この連載を終了してもいいと思ってる(笑)。
前田 あんな深夜のコアな番組を見てくださっていたんですね(笑)。本当にありがとうございます。
はまじ あれは確か『言い訳Maybe』を歌ってる頃だったから……。
前田 じゃあ、10代の頃ですね。私も今年で30歳なので、もう10年以上前。
はまじ なんか信じられない。今ではもうお母さんだものね。息子さんは、もうすぐ2歳ということは保育園に預けているんですか?
前田 それがコロナでばたばたしているうちに保育園に入れるタイミングを失っちゃって。一緒にいると安心なので、ずっと家にいてほしいって思っちゃうんですよ。私、息子に依存しちゃってるかもって心配になります。
はまじ わかる。うちは1歳半くらいで預けたんだけど、最初の1カ月間、息子はギャン泣きだった。その泣き声を聞きながら、私も建物の外で一緒になって泣いてました。息子の名前をつぶやきながら。
前田 超かわいい話ですね。
はまじ そういうときに感じる不思議な感覚ってなんだろうね。母子一体というか。自分も意外と子どもに依存してたんだなって思いましたね。息子さんは食べ物の好き嫌いあったりする?
前田 うちの子はなんでも食べますね。私に似て、魚も好きだし、あとぬか漬けとか、ワカメときゅうりの酢の物とかが大好きで。
はまじ すごい、渋好み。おじいちゃんみたい(笑)。野菜は?
前田 食べますね。トマトとブロッコリーが好きです。
はまじ あっちゃんもトマト大好きだもんね。AKB時代、プチトマト100個くらい食べてなかった?
前田 そうです。さすがはまじさん、そんなことまでご存じなんて(笑)。
はまじ でも、なんでも食べてくれるなんてうらやましい。うちの子は、野菜が苦手で米と肉ばかり。トマトは「素敵な栄養が入っていて、ケガも早く治してくれてすごいんだよ」って言ったらなんとか食べるようになったけど(笑)、4月から小学校だから給食、心配だなぁ。
前田 小学校はお受験したんですか?
はまじ してないです。近所の公立小学校で、最近建て直したばかりですごくきれいなので、夫婦揃って「ここいいねぇ!」って。
前田 よかった。私も小学校受験は今のところ考えてなくて。周囲には「早く何かやったほうがいいよ」って言われるんですけれど、どんなところだって自分のやりたいことは、自分で見つけられるんじゃないかと思っているんです。私の周囲で頑張ってる人を見れば見るほどそう思って。
はまじ すっごいわかる。受験にも、いい面はたくさんあるとは思うんだけど、息子の性格を考えたら、今は公園で遊ぶ時間がたっぷりあったほうがいいよねって夫と話してやめにしました。
前田 同じような考え方の人に会えて、今日はすごくうれしいです!!
息子のおかげで扉が開いて、新しい自分を発見しました
はまじ あっちゃんがAKB時代の頃にずっと思っていたんだけれど、センターって、前には誰もいないから、孤独なんじゃないかって。当時は今より張り詰めた雰囲気でしたよね。
前田 やっぱり自分がちゃんとしないと、っていうのがあったので、力が入っていたし、すごく気が張ってました。
はまじ 全集中の呼吸、みたいな。
前田 ホントそうです。ずっと闘っている人みたいな。でも、おかげで心の体力はついたので、今は生きやすいですね。あの苦労は、今となっては絶対できないので感謝しかないです。
はまじ でも、あの張り詰めた感じのあっちゃんも私は大好きだった。過呼吸になるくらい全力で、ちょっととがっていて。そして年齢を重ねて、少しずつやわらかい雰囲気になっていったあっちゃんもすごくいいなと思った。やっぱり子どもができて変わりましたか。
前田 そうですね。自分がこんなに子どもに夢中になると思ってませんでした。今は自分より子どもが褒められると本当にうれしくて、「かわいいねって言われたよ!」って大喜びして(笑)。
はまじ 私も以前は、「自分はママ友グループに入ったりできるタイプじゃない」と思っていたの。でも、息子ができてママ友ができたとき、ひとつ扉が開いた感じがした。公園で子どもたちが遊ぶのを見守りながら、「今日の夕飯、どうするの?」「寒いね。ホッカイロあるよ」なんて会話を楽しんでる自分がいて。それがすごく意外だった。
前田 はまじさん、若い頃はもう少し閉じていたんですか? そっちが意外。
はまじ いや、フレンドリーだった。それは間違いないけど(笑)、団体行動が得意じゃなくて。息子のおかげで、変な力が抜けて丸くなって、社会が広がったなって。それは新発見でした。
でも、家でずっと子どもの世話していて煮詰まったりはしない?
前田 わりと自分の時間を勝手に作ってくれる子なんです。実家では犬や猫と遊んでいたり、あと最近は、おじいちゃんがもうメロメロで、実家に行くと二人で部屋にこもってるんです。
はまじ それはかわいい!!
前田 息子が私に塗り絵を「やって」って持ってくるんですけれど、私だと物足りないらしく「もういいっ」て感じで、クレヨンを二つ抱えて、じいじのところに行っちゃうんです。あと、二人でツムツムとかやってるみたいで、「何してるの?」ってのぞきに行ってもバンッてドアを閉められて(笑)。男同士の友情があるみたいです。
はまじ じいじと親友なんだね。おじいちゃん、幸せだろうなぁ。
あなたも好きなことをやってね、と
堂々と言える母親でいたい
はまじ 子どもができて、仕事に対する考え方は変わりましたか?
前田 出産前は、すぐに仕事に復帰するつもりはなくて、子育てに専念したいなと思っていたんです。でも、出産後すぐにお仕事の機会をいただいて現場に戻ったら、「自分には仕事の場も大事だな」って気がつきました。仕事のおかげで自分の時間が作れて、いい息抜きになってると感じたんですね。もちろん、毎日子どもと一緒にいて幸せを感じられる人もいて、人それぞれだけれど、私はやっぱり仕事も好きで、仕事をして楽しい顔を子どもに見せてあげるのが一番いいのかなって。子どもにかっこいい背中を見せてあげたいんです。それで「ママ、かっこいい!」って言ってもらいたい。
はまじ 息子に自分の背中を見せたいなんて、あっちゃん、すごくかっこいい。
前田 息子には、好きなことをやってほしいんです。「俺、これがいい」「これやりたい」って意思を持ってほしいので、そう言える環境を作ってあげたいという思いがすごくあります。そのためにも私自身が好きなことをやって、「ママも好きなことをやってるから、あなたも好きなことがあったらどんどんやりな」って背中を押してあげたいなと思うんです。
はまじ 子どもに「楽しい時間を過ごしてね」って言える母親でいたいよね。そのためには、自分がちゃんと「好き」を楽しんでないと説得力がないし。
前田 そうですね。もし息子が「留学したい」と言ったら、「じゃあ、行ってらっしゃい」って、ぽーんと送り出してあげたいし、そういう心構えでいたら、子どもに依存しすぎちゃう気持ちが中和できるかなって。過保護になりすぎないように、いい距離感を作れたらいいなって思いますね。
はまじ そんなふうに将来を見据えてるなんて、あっちゃん、すごい。女優さんとしてはどうですか。この先、どんなふうになっていきたいですか。
前田 俳優の先輩方とお話ししていると、皆さん「今でも舞台に立つたびに震える」とか、「不安で寝られない」とか言うので、私も一生そうなんだろうなっていうのが、逆にわくわくするというか。お芝居って永遠に満足しないものだと思いますけれど、そこの追求は絶対続けていきたいです。それとアジアの作品にすごく興味があるので、アジアで評価されるようになりたいです。いつか「日本の前田敦子、いいよね」って言ってもらえるような女優になれたらいいなと思います。
はまじ 努力家のあっちゃんならなれる! ずーっと応援しつづけます!!
撮影/須藤敬一 ヘア&メイク/高橋里帆(前田さん分) 赤松絵利(ESPER)(浜島さん分) スタイリスト/安藤真由美(super continental)(前田さん分) 清水けい子(SIGNO)(浜島さん分) 取材・文/佐藤裕美
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