子どもの便秘こそ早めのケアがかんじん!
「いつかは治る」と思っているうちに、どんどん悪化して日常生活に支障をきたすことも…
子どもの便秘がひどく、ついには便秘外来受診のために仕事を辞めることになった、LEEライター渡辺さんのリアル壮絶体験をうかがいました。
この記事は2019年9月7日発売LEE10月号の再掲載です。
ライター渡辺さんの壮絶体験
浣腸?病院?「子どもの便秘」奮闘記
出版社で編集者として働いた後、子どもの便秘治療のために退社。その後はフリーのライターとして活躍。本誌やwebなどで、主に暮らしまわりや子育て関係の記事を執筆。小学4年生の男の子と4歳の女の子のママ。
家の中が荒むほどの便秘!年単位での治療でやっと回復
娘はオムツが外れてトイレで用を足すようになった3歳前から、うんちを断固拒否するように。
うんちがたまって硬くなるとお尻が痛い、でもうんちを出したいジレンマで、カーテンの陰で足をクロスして便意をがまんしながら泣きっぱなし。
便意が限界に達するとオムツをはき、「痛い!痛い!」と絶叫しながら立って排便をしていました。夜にこれをやられると、ご近所に虐待と思われるんじゃないかとヒヤヒヤで……。上の子も娘につきっきりの私にイライラ。
「もう覚悟を決めねば」と便秘外来を受診することにしたんです。
受診すると、「肛門付近に(通常はない)便をためる袋のようなスペースができている」と言われ(!)、まずはこれをなくすために2日以上便をためないこと、と浣腸と薬を出されました。
最初のうちは頻繁に通院する必要があり、私は会社を辞めざるを得ませんでした。
浣腸を繰り返し、便をためないことを心がけるうちに、徐々に自力で2日に1回排便できるように。同時に水分をよくとらせたり、「ためると痛いんだよ」と何度も言い聞かせました。
そんな中「なぜうんちをしたくないの?」と娘に聞くと「保育園でお友達にうんちが落ちる音を聞かれるのがイヤ」と……。また、トイレのドアの上部が開いていて誰かに覗かれるかも?という不安もあったようです。
意外な理由に拍子抜けしつつも、子どもにとっては大きなハードルだったと知りました。
物事がわかる年齢になってきたせいもありますが、4歳半の今は、2~3カ月に1度受診すればいい程度まで回復。ひとまずホッとしていますが、再発しないようにまだまだ注意が必要です。
保育園でどうしてもうんちができなくなりがまんしちゃうことが続き便秘に。"うんちのポチャンという音を聞かれてしまう"というのがその理由。
排便は3~4日に1回。うんちが硬く排便が痛いのでうんちの気配がしてくる前日あたりから、家ではグズグズ保育園でも床でゴロゴロ。食事も食べない有様。
便秘で泣き叫ぶ娘につきっきりになってしまい、"いよいよか"と大学病院の便秘外来を受診。付き添いのために会社も退職
便秘外来を受診した後、とにかくたまったうんちをためないよう浣腸。最初は怖がり、浣腸を持つ私を泣いてののしる娘でした…
便秘の専門家からのアドバイス!
消化器内科医師 松生恒夫先生
「うんちをがまんするうちにカチカチになってしまい、出すときに痛いという恐怖心から、またうんちをがまん……という悪循環ですね。リラックスできる環境なら出せるようなので、保育園ではきちんとドアが閉まる先生用のトイレを使わせてもらうのもいいかもしれません。
おなかが冷えると腸の動きが悪くなるので、腹巻きを着用しておなかを温めるのもおすすめです」(消化器内科医師 松生恒夫先生)
イラストレーション/えのきのこ 取材・原文/遊佐信子
この記事は2019年9月7日発売LEE10月号『大人と子どもの"本当は怖い"便秘の話』の再掲載です。
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