「貯めよう」と思うだけでは、なかなか貯まりません。夫婦で足並みをそろえ、確実に手取り年収の10％を貯めていくために、4つのステップを押さえましょう。

「ちゃんと貯金できる共働き夫婦」になる！

◆【家計簿アプリ・年収を考慮・年収対比にしない】3つのステップで貯金のできる夫婦に！
◆【共働き夫婦の貯蓄の目標額】理想は年収の20％、まずは10％から始めてみて！

この記事は2019年6月7日発売LEE7月号の再掲載です。

夫婦の貯金ルールについて教えてくれたのは…
ファイナンシャルプランナー 山崎俊輔さん

共働き世帯の2児の父として、洗濯や掃除などの家事や育児もこなしつつ、「日経電子版」をはじめ多数連載を抱える、共働きに関するお金のプロ。著書『共働き夫婦 お金の教科書』（プレジデント社）など。

夫が500万円、妻が300万円の手取り年収で、貯蓄目標が年収の10％とすると、年間貯蓄目標額は夫が50万円、妻が30万円に。今現在貯めている金額と見比べてみましょう。貯蓄が足りなければ、家計管理編で紹介した家計簿アプリを見ながら削りどころをチェック。「前回の記事（【共働き夫婦の貯蓄の目標額】理想は年収の20％、まずは10％から始めてみて！）で決めた『家計負担』と、この『年間貯蓄目標額』を達成した後の残ったお金は、それぞれのおこづかいです。そう考えると、やる気も上がりますよ」

次に月々どれくらい貯めていくか、配分を考えます。年50万円の貯蓄なら、下記のように月3万円＋ボーナス7万円×2回や、月1万円＋ボーナス19万円×2回という方法が。「どんな方法にするかは、夫婦それぞれが自由に決めてOKとしましょう。ボーナスで多めに貯蓄して、毎月のおこづかいを増やすのもあり。ただし、ボーナスは自分の頑張りだけでなく会社の業績にも左右されるので、アテにしすぎるのは危険です。貯める金額を決めたら、メインバンクで積立定期預金を設定するか、会社の財形貯蓄で自動化して」

夫婦どちらかが年50万円貯める場合

貯蓄の進捗状況のチェックは年1回でOK。「おすすめは年末。年末に会社からもらう源泉徴収票で年収を確認できます。年収が昨年より減ると、“年収の10％”の貯蓄は達成できていても、“決めた金額”は未達ということもあるかも。目標金額をクリアできていなくても『なんで？』と責め合わないことが大事。家計のどこを節約したらいいか、それともおこづかいを減らすかなど、次の1年に向けて前向きに解決策を話し合ってください」

4月のタイミングで昇給や昇格などにより年収が上がる場合もあるもの。「その場合は、昇級昇格のお祝いをした後に、昇給分を貯蓄額に反映しましょう。もし転職などによって年収が下がった場合は、転職の当初数カ月はいろいろな出費がかさむことを考え、貯蓄目標額を柔軟に変えてOKです。いずれの場合も、夫婦でしっかり話し合い、納得することが大事です」

「ちゃんと貯金できる共働き夫婦」になる！

◆【家計簿アプリ・年収を考慮・年収対比にしない】3つのステップで貯金のできる夫婦に！
◆【共働き夫婦の貯蓄の目標額】理想は年収の20％、まずは10％から始めてみて！

撮影／細谷悠美（人物）　イラストレーション／鈴木あり　取材・原文／西山美紀
この記事は2019年6月7日発売LEE7月号『｢ちゃんと貯められる共働き夫婦」になる！』の再掲載です。