漢字の成り立ち、知ってますか?
「ねえ、お母さん、〝木〟っていう漢字の横棒は何を表しているのか知ってる?」と5年生の長男から聞かれました。「それは枝だよ!……じゃないの?」と答えた私の顔を見ながら、長男はしてやったりというようにニヤリと笑います。みなさんはあの横棒はなんだと思いますか?
「違うんだよね~。あの線は、〝土〟なんだよ!」え!?土なのー? びっくりしませんか?私は完全に枝だと思っていました。(枝という説もあるようですが…)文字を扱う仕事に携わっておきながら、お恥ずかしい限りです。確かに、そう言われてよくよく字の形を見てみると、左右に伸びているのは根っこにしか見えません。横棒の上にちょっと出ているのが、茎。このことは、長男が学習塾の先生に習ったことで、長男の話にはまだ続きがありました。(続きはのちほど)
学校が休校になってから、子どもの勉強の進行具合をチェックしながら私は、「そうだったのか!」、「こんなこと習ったのかなあ?」と勉強の面白さに気づかされる毎日です。そうなんです!「私が子どもから教わった」ということなんです。そこで今日は、「漢字の成り立ち」について改めて確認したいと思います。塾の先生に許可をいただきましたので、みなさんにお伝えしますね。ママ&小学生に一緒に読んでもらって、漢字に興味を持ってもらえたらうれしいです!
漢字の成り立ちは4種類あります!
まずは、漢字の成り立ちの種類についてです。大きく4つに分類されます。
1、象形文字
2、指事文字
3、形声文字
4、会意文字
前出の〝木〟は1の象形文字ですね。象形の〝象〟という字は「かたち」を表していて、「物のかたちをかたどった漢字」が象形文字に分類されます。これはパッと見て感覚でわかりますね。ほかには、月、大、馬、門、羽などがあります。
そして、先ほどの続き……なのですが、長男は〝本〟という字を説明したかったようです。ちなみ〝本〟は指事文字。〝木〟の下の方(木の根っこ部分)に短い横棒を足すと〝本〟ですよね。「根っこは木にとっていちばん大事なところ」です。指事文字というのは、その文字が表す部分に「ここですよ!」と短い横棒で目印のように線が引かれています。木は象形文字なのに、本は指事文字。
面白いですよね! ほかには、刃、上、下などがあります。形として表しにくいものを、印をつけてわからせるのですね。
会意文字というのは、象形文字や指事文字などを2つ以上組み合わせた文字で、もともとの漢字とは別の意味を表す漢字です。たとえば、「山+石=岩」、「木+木+木=森」など。「人+木=休」というのは、木陰でひと休みしている姿からできた漢字なんですね。「鳥(ふるとり)+木=集」は鳥が木に集まってとまっている様子。この会意文字の中には国字(日本独自の漢字)も含まれます。「火+田=畑」、「山+上+下=峠」など2600字以上もあるとか。
そして、4つめの形声文字。実は全部の漢字の約7割が、この形声文字といわれています。(参考:阿辻哲次著 岩波ジュニア新書『漢字のはなし』)
まずは、その漢字を音読みしてみます。たとえば、「生」という字を使ってできている形声文字が「性、姓、牲」で考えてみましょう。「生」の音読みは「セイ」ですよね。「性、姓、牲」はすべて「セイ」と読めます。音読みでわかる形声文字はほかに、紙、姉、町などです。
また、音読みにして音が似ている形声文字というものもあります。「木+寸(スン)=村(ソン)」や、「日+者(シャ)=暑(ショ)」などが挙げられます。さらに、同じ音でへんが異なるという形声文字も。板・坂、講・構がそれにあたります。
いかがでしたか?漢字の成り立ちは中学受験の問題で出てくることもあるそうです。楽しみながら親子で勉強してみるのもいいですね。
ビミョーに違う、中国語の漢字と日本の漢字!
ここからは中国で使われている漢字と日本の漢字についてお話します。筆者は中国語学習者なのですが、勉強していく中で「あれ?どっちがどっちだっけ?」と戸惑う場面が多々あります。中国の漢字と日本の漢字は、間違い探しのように「ほんの少しだけちがう!」という字があるのです。
いくつか挙げてみます。まずは「骨」。カギの部分が左右反対なのです!「もう!どっちよ!」といつも迷います。
そして「画」。中国語では、真ん中は田でつきぬけません。これは一度覚えれば間違いはしませんが、知らなければミスプリントだと思ってしまいそうですよね。
銭という字については、金へんの違いは別として、右側の横棒の数に注目してください。中国語は2本なんです。私はこの違いに、中国語学習を始めて10年後ぐらいにやっと気がつきました(笑)。
漢字を伝えるときに間違ってしまったのか?あるいは面倒だったのか……?面白いですよね。漢字の違いも興味深いのですが、もっと面白いのは同じ漢字でも、中国語と日本語ではまったく意味が違うという単語も注目してみてほしいところ。
たとえば、「老婆(laǒ pó )」は、日本語ではおばあさんのことですが、中国語では奥さんという意味です。夫が自分の奥さんを呼ぶときに使います。「勉強(miǎn qiáng)」という中国語は、学習するという意味は一切もっておらず、「無理強いする」とか「しぶしぶ~」という意味。ちなみに、中国語で「勉強する」にあたる単語は「学习(xué xí )」すなわち学習です。確かに、「勉強しなさい!」といわれるのと、「学習しなさい!」とでは印象が少し違いますね。学習のほうが自発的に学んでいるような……?今日から子どもたちには、「学習しなさい」ということにします。しかも、やさしい声でね(笑)。
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上紙夏花 Natsuka Uegami
ライター/ビューティープランナー
1977年、大阪府生まれ。吉本新喜劇の女優を経て、ライターに。現在は化粧品の商品開発やPRを手掛けるほか、ベビーマッサージ講師としても活動している。夫・息子9歳、3歳