保険会社によって新型コロナへの対応が違う
もし新型コロナウイルスに感染し、入院することになると医療費が不安だという人もいるでしょう。でも、ご安心を。指定感染症である新型コロナの場合、医療費はほぼ公費負担になります。とはいえ、自分がどんな保険に入っていて、どんな時に保険金が出るのか、その確認はしておきたいですね。感染が広がるにつれ、保険会社の対応も今までとは異なってきています。
例えば日本生命の場合、医療機関への入院だけでなく、専用の宿泊施設や自宅療養であっても入院給付金の対象になるとし、各保険会社も同様の対応を取っています。むろん、医師の指示がある証明が必要ですが、自宅にいても給付対象になるとは意外ですね。またアフラックでは、電話やオンラインによって医師の診療を受けた場合でも通院給付金の支払い対象とするそうです。死亡保険金についても対象を広げる動きが出ています。新型コロナにより死亡した場合、以前は疾病による死亡保険金は支払われるものの、災害死亡保険金の対象ではありませんでした。
しかし、新型コロナウイルスによる感染症が指定感染症に定められたことなどから、災害死亡保険金および災害高度障害保険金の給付対象にする保険会社が増えています。保険会社によって対応は異なるので、各社の公式サイトなどで新型コロナウイルスへの対応を確認しましょう。
新型コロナ用の保険も登場
さらに、「コロナ助け合い保険」(justInCase社)という新しい保険も発売されました。1泊2日以上の入院(自宅療養も対象)に対し、 入院一時金10万円が支払われるという少額短期保険です。手続きはスマホ・WEBからOKで、月額保険料は年齢で異なり、30歳~34歳の男性が510円、女性960円と1000円以下で入れます。通常の入院保険のような日額ではなく一時金のみの支払いですが、これまで医療保険に入っていなかった人や、入院によって収入が途絶えてしまうフリーランスのような働き方の人には助かりそう。※新型コロナウイルス以外の疾病やケガで1泊2日以上の入院をした際も保障対象になる。
なかなかコロナ感染の収束が見えず、不安な日々が続きます。病気や死に関わる内容を書くのは気が滅入りますが、こういう時にこそ役立ってほしいのが保険です。請求漏れのないように、しまい込んでいた保険証券をもう一度見直しておきましょう。
現場で対応にあたっておられる医療従事者及び関係者の皆様に、改めて感謝を申し上げます。
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松崎のり子 Noriko Matsuzaki
消費経済ジャーナリスト
消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。