【30代・40代】海外で暮らすLEE世代の一般女性は「新型コロナウイルスの流行拡大」に何を感じているの?(2・シンガポール編)
新型コロナウイルスの流行が私たちの暮らしに大きな変化をもたらしています。海外に生活の拠点を置くLEE読者は、どのような日々を過ごしているのでしょうか? 第2回は、シンガポールで暮らす読者のリアルな体験談をお届けします。
■年代:40代
■職業:会社員
■場所:シンガポール
■海外赴任
(※4月3日《日本時間PM16時まで》の、読者への取材による内容です)
SARSの経験で政府は迅速に対応、国民もスムーズに自粛生活へ
ーー新型コロナウイルスの流行拡大は、生活にどのような影響を与えましたか?
「ちょうど1月後半の旧正月が始まる前から、中国人の友達がシンガポールへ遊びにくるのを取りやめたり、中国への帰省を取りやめ始めて、事態の深刻さを少し実感し始め、マスク姿を多く見かけるようになり、至る所にサニタイザーが設置されるなど、SARSを経験しているシンガポールだからこその対応の速さに最初はびっくりしました。
それでも、2月に入ってからは、シンガポールでも国内感染のケースが毎日報道されるようになり、マスクの購入のため薬局の前に長蛇の列が出来たり、トイレットペーパーや食料品の買いだめなどが起こり始め、私自身の不安も募っていきました。
ただ、シンガポール政府が迅速な情報開示とスーパーへの供給を行ったため、その騒動もすぐ収まり、2月に入ると各家庭に4枚のサージカルマスクを配布することを決めたり、3月にはシンガポール政府系企業が各家庭に500mlのサニタイザーの配布を決めたりと、国民に寄り添った対応をしているなと実感します。サニタイザーの配布も、各自が容器を持参するようにとの通達があり、そこでもサステナブルを方針と掲げているシンガポールだけあって、その点もエコも意識しているところがすごいなと実感しました。
海外からの入国者の感染者数が増えていき、3月後半からはソーシャルディスタンス(人と人の距離をとることで感染拡大を防ぐ取り組み)が取られるようになったり、繁華街のオーチャードでもほとんど出歩く人が見かけられなくなったりと、以前のシンガポールの活気が見れなくなり寂しさも感じましたが、モールや飲食店は通常通りオープンしていることが心強くもありました。
3月の後半からは、10人以上での集まりが禁止され、シンガポールの小学校では週1回のホームスクーリングの措置が始まりましたが、今書いている本日時点(4月4日)、シンガポール政府からすべての学校(プリスクール、保育園など含む)のクローズとオフィスのクローズ(エッセンシャルサービス除く)、イートインの禁止(テイクアウトは可能)、飲食店以外のお店のクローズが発表され、状況がより深刻になっているのが現在の状況です。
今回、春休みに予定していた海外旅行や友達のプーケットでの結婚式が延期になったり、春休みに予定していた子どもの習いごとは中止になったりで、テレワークをしている身となっては一時も息抜きができない状況で少しつらくはありますが、テレワークをしているおかげで通勤時間などがなくなり時間的に余裕も出てきて、長男の勉強をゆっくり見てあげる時間を取れるようになったことはうれしい誤算でした。
状況は刻々と変化していて不安は拭えませんが、まだ予断は許されない状況なので、自分たちのできること(不要不急の外出は控えるなど)を引き続き行っていきたいと思っています」
ーー現在は、具体的にどのような自粛をしていますか?
「不要不急の外出を控えるために、ネットスーパーの会員登録をしたり、買い物は歩いていける範囲までの場所に限定したり、外食ではなくテイクアウトで済ませるようにしています。
幸い、ソーシャルディスタンスを控えれば外出も可能だったため、人が少ない時間帯を見計らって子どもたちとは近所の公園にジュースやアイスクリームを持って遊びに行ったり……はできていて、緑の多いシンガポールなのでストレスもあまりなく過ごせている気がします」
ーー新型コロナウイルス対策で、日本とシンガポールではどのような点が異なると感じますか?
「シンガポールでは日本にはないMC(Medical Certificate)があり、有給とは別に20日間の病気休暇が付与されるのは心強い制度だと思います。
また、新型コロナウイルス対策として、MCとは別に、咳・鼻水の症状に対して5日間の有給休暇を取得するよう政府から提言されて、それを保証するために一日あたりS$100 (8000円)の休業補償を企業や個人事業主へ支援することも発表され、風邪では休みづらい日本とは異なり、少しの症状でも休みを取りやすい環境は、病気でない身にとっても感染のリスクが軽減されるのでありがたいと感じています」
ーーシンガポールの新型コロナウイルス対策で心配なことは?
「シンガポールは自国の資源がなく他国との貿易に頼っている国なので、シンガポールの状況が落ち着いても、もし近隣諸国で状況が悪化した場合にその国での物資の供給が優先されると思われるため、食料品や生活必需品などの不足が起こってしまうケースが心配です」
自粛を徹底しない日本人に不安を感じる
ーー日本の新型コロナウイルスについての印象は?
「シンガポールでは自粛要請がなされたら、街中からびっくりするくらい人が消えてしまったのですが、日本では自粛要請が出た地域でもまだ外出されている方が多いとのニュースを見て、日本ではまだ人ごとのように捉えられている方が多いのだなと、勝手ながら不安に感じてしまっています」
次回はニューヨーク在住読者の声をお届けします。
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高見澤恵美 Emi Takamizawa
LEEwebエディター・ライター
1978年、埼玉県生まれ。女性誌を中心に女性の性質や人間関係の悩みに迫り、有名無名千人超を取材。関心あるキーワードは「育児」「健康」「DIY」「観劇」など。家族は夫と4歳の息子。