新型コロナウイルス関連の補償はどうなる？

テレビも雑誌もネットでも、話題はすべて新型コロナウイルス一色です。そっちの意味でもすごい感染力ですね。

しかし、あまりに心配ばかりしすぎるのもストレスが募るだけ。WHO（世界保健機構）によれば、感染しても8割の人は軽症で回復するとされています。とくに18 歳以下の人は、これまでのデータによれば感染者全体の 2.4% 程度で、重症化することはまれだ（深刻 2.5% 、重篤 0.2%）とも。かかったら誰もが必ず生死にかかわる状態になる、という恐ろしいウイルスではないようです。

万が一、自分や家族が感染した場合、お金のことも気になりますね。民間の医療保険に加入していて、新型コロナウイルスに起因する治療のために入院すれば、入院給付金の対象になります。ただし、陽性と判定されただけでは難しいでしょう。次に、海外旅行先で感染してしまったという場合。海外旅行保険に加入しており、帰国後72時間以内に発病し医療機関を受診すれば、補償の対象になり保険金が支払われます。

新型コロナウイルスが原因で海外旅行をキャンセルしたり、途中で帰国した場合はどうでしょう。外務省からの渡航先への退避勧告あるいは渡航中止勧告が出されたために旅行を断念した時は、海外旅行保険の「旅行変更費用」の補償対象になるようです（保険契約前には勧告が出ていなかった場合に限る）。損保ジャパン日本興和では、キャンセルの理由が加入者本人あるいは同行者や親族が所定の期間入院した・隔離の対象になったという際も、支払いの対象になるとしています。（加入した海外旅行保険によって補償の条件が異なることがあるので必ず確認を）

公的保険から支給される傷病手当金も対象

この先もし感染が拡大すれば、発熱などの症状が出て一定期間仕事を休んだり、家族が感染したために自宅待機となるケースも増えそうです。会社員などが加入する健康保険には「傷病手当金」制度があり、新型コロナウイルスによる休業も支給の対象とされています。

厚生労働省のQ&Aによれば、自覚症状はないものの、検査の結果「新型コロナウイルス陽性」と判定され、療養のため仕事を休むという場合も含まれます。ただし、家族が感染し濃厚接触者になったために自分も休むというケースでは対象外です。この制度の主旨は、自身が病気やケガのため働けない（労務不能）時の生活を保障するもので、働ける状態では受け取れないからです。なお、傷病手当金が支給されるのは連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかった時で、受け取れる１日あたりの額は、月収（正確には標準報酬月額）を30日で割った額の2/3となります。