コロナウィルス対策によって学校の一斉休校要請が発表されて2週間が過ぎました。
突然すぎる春休み、そして不要不急の外出は避けて…。もちろんこんな事態です。どうなるか、誰にもわかりません。みんなで協力して沈静化させたい思いは、もちろんあります。そう、頭では思っていますが、目の前にいる体力が有り余っている子どもたちを見ると、正直、難しいです。ただでさえ、毎日の学校や子どものための公共施設がお休みになっている中、平日は家に閉じこもらざるを得ません。居場所が急に失ってしまったのですから、お休みの日ぐらいは、お日様の下で体を思いっきり動ける場所に連れて行ってあげたい!
そう思っても、都内の公園はもうどこもいっぱい…。遊具も広場も混み合っていて、屋外だから安全、とは到底思えない状況です。さて。そこでどうしよう。
人の多いところを避けて、逗子の裏山「大楠山」へ
子どもにたずねると「山登り行きたい!」と。有名な山に行ってしまうと人も多いし、ケーブルカーに乗る登山は、今は避けたいところ。そこで考えたのは…あまり知られていない、ローカルな山登り。初心者でも乗り物に頼らないで、登り口から登れる山はないかな?と、調べてみると…ありました!
三浦半島にある逗子の裏山「大楠山」。標高242m、いくつかあるコースの中でも片道70分という「前田橋コース」が良さそう。これまでケーブルを使って登る高尾山や筑波山などは体験していたので、小3と年長さんなら、このぐらいのライトな山なら今からでも大丈夫そう。「都内から車で1時間だし、ここにしよう!」陽光に誘われて、車でふらっと訪れてきました。思いつきで言った割には、想像以上に楽しめたので、どんな山だったのか、少しご紹介します。
川沿いの遊歩道からスタート、飛び石を渡って探検気分
朝ご飯の時に思いついたので、そこから準備しお昼前に現地へ到着しました。残念ながら、登山口専用駐車場などはありませんので、少し遠くの公共の駐車場へ止めてから、歩いて入り口である『前田川遊歩道』へ向かいました。せせらぎを聞きながら、川沿いに飛び石が設置されているので、子どもたちはぴょんぴょん跳ねながら進んでいきます。
「ここ、アスレチックみたいで楽しい〜!」とすでに満足そう。川の音が心地よく、滝のような立地もあり。夏場来ても涼しくて楽しいだろうなぁ。30分ほど飛び石をたどって歩いていくと、ようやく登山口が見えてきました。
片道1時間半、スニーカーでも登れる大楠山ハイキングコース
家族での登山は1年ぶり。今回はラフにスニーカーでも登れましたが、この日は途中ぬかるみもあったので、トレッキングシューズの方がよかったなぁと登りながら後悔。(足元が悪い時は足首がホールドされるので、トレッキングシューズの方が歩きやすいです)コース自体は階段状の道か、比較的緩やかな斜面なので、子連れでも無理することなく登ることができます。この日は時々すれ違うハイカーの人たち数人と、挨拶をする程度。お昼過ぎから登る人はあまりいないのでしょうか(苦笑)薄紫のタチツボスミレがいたるところに咲いていました。
1時間ほど歩くと、空がだんだん開けて来ました。二人とも、すっかり暑くなって早くも半袖です。頂上はいよいよかな…?
山頂は菜の花がちょうど見頃、そして三浦半島が一望できる…!
スタートしてから1時間半、頂上にある白い灯台が見えて来ました!思わず走り出す子ども達(元気だな…)着いたそこは、なんと一面の菜の花畑が広がっていたのです。「めっちゃ、いいとこじゃんー!」ゴール地点にこのご褒美は、なんだか得した気分。
他にも梅やオオシマザクラも咲いていていたので、お弁当を広げてお花見も。今年はお花見自粛のムードがあるので、こうした人の少ないところでこじんまり、お弁当持って家族だけでお花見できるといいですね。
見晴台に登ると三浦半島の形や江ノ島もはっきり見えます。この日は春霞で見えませんでしたが、すっきりと晴れた日は富士山や東京のビル群も見えるのだそう。とにかく空が広くて気持ちいいーー!子どもたちも元気いっぱい動けますし、なんだか鬱々としていた気持ちが、一気に晴れやかになりました。自然は何も変わらず春を呼び込んでくれています。
往復で3時間の低山ローカルハイキング。今回の大楠山だけでなく、各地には知る人ぞ知る、とってもいい山がたくさんあるのでは??これを良い機会と思って、各地で探してみようと思います。(香港でもコロナの影響ででハイキングが流行っているそうですよ!)週末のお出かけに困っている方はぜひ。3月初めに登りましたので、花の見頃の時期や時間帯によっては状況は違うかもしれませんので、ご注意ください…!)
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飯田りえ Rie Iida
ライター
1978年、兵庫県生まれ。女性誌&MOOK編集者を経て上京後、フリーランスに。雑誌・WEBなどで子育てや教育、食や旅などのテーマを中心に編執筆を手がける。「幼少期はとことん家族で遊ぶ!」を信条に、夫とボーイズ2人とアクティブに過ごす日々。