「生まれてから6歳までのことをお家の人に聞きながら、この本に絵を描いたり、写真をはったりしてみませんか?」
3月に入り、身近な方がもうすぐご卒園やご卒業を迎えるという方も多いのではないでしょうか?今回書かせていただくのは、「ぐりとぐら」シリーズで有名な山脇百合子さんが作られた絵本についてです。
読んで楽しむだけではなく、絵本のお話に沿ってアルバムを作っていくことで親子一緒にこれまでの成長を振り返ることができる素敵な一冊、私も昨年卒園を迎えた長男にプレゼントしました。
絵本の主人公として一緒にアルバムを作ってくれるのは、ねこのプリン。絵本を開いて上半分はプリンについて書かれているため読み物としても楽しむことができ、そのプリンの話も参考にしながら自分のこれまでについて振り返ります。
生まれた日のこと、お気に入りのおもちゃやお洋服、好きな遊びや食べ物について…。また、「1歳」や「2歳」といった節目のページには記念写真を貼るスペースもあり、お子さんと一緒に楽しみながら6歳までの成長記録を作れることが魅力です。
最後は「4がつから1ねんせいです。 6さいのわたし。」という部分に写真を貼って出来上がり!世界でただ一冊、自分で作ったアルバムは卒園記念にもぴったりではないでしょうか。
子どもと一緒に成長記録を作る、そのこと自体も想い出に!
私がこの絵本を知ったきっかけは、数年前に絵本好きの友人に勧められたことでした。
「ぐりとぐら」は自分も子どもの時から大好きだし、育児日記などをつけるのも好きな方だったこともあり即購入。第一子である長男が6歳、つまり幼稚園を卒園する年の春休みに一緒に作ろうと楽しみにしていました。
我が家ではランドセルが到着した2月、一緒にこの本をプレゼントしました。
そして実際にアルバムを作ったのは1年生になったあとの夏休み。当初考えていた春休みは、やはり卒園・入学に伴い行事が多くバタバタしたこともあり、ゆっくり時間を取ることができませんでした。ただ、夏休みになる頃には卒園式やランドセル姿の記念写真なども出来上がっており、それらもアルバムに貼ることができたので逆によかったかもしれないと感じています。
息子と一緒に絵本を見ながら使いたい写真を選ぶ作業も楽しく、最後の方にはフリースペースもあるため、息子はお気に入りの写真を貼って自分で色々とコメントを書いていました。山脇さんからは「だいすきなひとに ことばを かいてもらいましょう」という言葉もあり、好きな絵を書いたりメッセージをもらったりとそれぞれの個性が出せると思います。
出産祝いなど、早い時期のプレゼントにもオススメ!
卒園のプレゼントはもちろんですが、この絵本を出産祝いや入園祝いなどにされる方も多いそうです。例えば3歳頃まではママが記入しておいてお子さんにプレゼントし、そこから先は6歳まで親子一緒に書いていったという知人の体験談を伺った時は、その年齢ごとに少しずつ一緒に書き進めながら完成させていくというのもまた素敵な方法だと感じました。
成長してから渡す方が子ども自身で書くことのできる部分が増えますが、一気に仕上げようとすると子どもにとってはちょっと大変な部分もあると思います。実際、記念になるアルバムだけについ私の想いばかりが先行してしまい、途中で当の本人である息子が気乗りしなくなってしまったこともありました…。
息子と一緒にアルバムを作ってみて1番心に残ったはやはり、タイトルにもなっている「じぶんでつくる」ことの良さ!生まれた日の話や赤ちゃん時代のことなど、本をきっかけに改めて色々と話すことができました。特に息子にとっては自分の名前の由来についてのエピソードが印象的だった様子。これまでも折に触れて伝えていたつもりだったのですが、年齢と共に理解度が増したのかなと成長も感じました。
息子は、今でもたまにアルバムを出してきて眺めています。
私自身が母としてつけてきた成長記録や作成した写真アルバムなどももちろん宝物ですが、「子どもと一緒に作る」こと自体が想い出になり、世界にひとつだけのアルバムを親子共に書き上げることの良さを実感しました。
年始に5歳を迎えた下の娘とも、また来年、兄同様一緒に作りたいなと考えています!
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佐々木はる菜 Halna Sasaki
ライター
1983年東京都生まれ。小学生兄妹の母。夫の海外転勤に伴い、ブラジル生活8か月を経て現在は家族でアルゼンチン在住。暮らし・子育てや通信社での海外ルポなど幅広く執筆中。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」にまつわる発信がライフワークで著書にKindle『今こそ!フリーランスママ入門』。