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松崎のり子

自転車保険加入が義務化に。自治体の保険にも注目を

  • 松崎のり子

2020.03.03

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東京都では2020年4月1日より自転車利用者への保険加入が義務化されます(「東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」)。

通勤通学の足として使われることが増えるにつれて事故も多発しているのがその理由。とくに、相手に重大なケガを負わせてしまった場合、賠償額が9500万円にものぼるなど高額なケースが発生しているため、人への損害を賠償する保険に必ず入ってもらおうというのです。ただし、新たに入らなくても現在加入している他の保険に、人への補償=個人賠償責任保険が特約でつけられていることもあります。

たとえば、自動車保険や火災保険、傷害保険など。また、クレジットカードの付帯保険、会社や学校で加入している団体保険などがあれば、その内容もぜひ確認しておきましょう。もし、それらの保険にすでに個人賠償責任特約がある場合は、重ねて自転車保険に入る必要はありません。(ただし、ついていたとしても保険金額が少ない場合は十分とは言えないので注意。最低でも1億円、理想は上限なしの無制限です)

自治体が契約して安く入れる保険も

点検整備された自転車に貼られるTSマークに付帯する保険にも、1年間の傷害補償と賠償責任補償(赤マークだと1億円)がついています。これらのどれにも入っていないとなると新規に加入が必要ですが、都内の自治体では「区民交通傷害保険」という住民向けの保険を低価格で用意しているところも。本来は交通事故でケガをした時のための保険で、それに「自転車賠償責任プラン」をセットできるのです。傷害保険と自転車賠償を併せた保険料は年間で1400~3300円。この金額の幅は傷害保険でおりる保険金額の差で、個人賠償の金額は一律1億円となっています。

加入できるのは、その年の4月1日以降に在住している人。ただし申し込み期間が決まっており、足立区は3月19日まで、練馬区や豊島区では3月31日までなど、すでに期限が迫っている自治体も。自分が住む自治体で区民交通傷害保険が利用できるか、また申し込み時期や加入方法を知りたい時は、住んでいる自治体名と「区民交通傷害保険」を入力して検索するとよいでしょう。また、板橋区などではTSマーク保険についても1000円の助成をしています。あわせて調べてみてください。

松崎のり子 Noriko Matsuzaki

消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。

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