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LIFE

CULTURE NAVI「CINEMA」

あのセクハラ・スキャンダルを3人の実力派女優が熱演。真実の恐怖はサスペンス以上!

2020.02.21

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全米最大のテレビ局で起きた衝撃のセクハラ・スキャンダル!

『スキャンダル』

©Lions Gate Entertainment Inc.

今や世界中を席巻した“MeToo”運動の追い風で、セクハラやパワハラに泣き寝入りしない人々も増えて……いや、実際はどうだろう!?

本作は“問題はもっと根深いところにある”とあらためて教えてくれる、思わず全身が熱くなる必見作だ。なにしろ権力者らが権力ある加害者を守ろうとするのは、どこの国でも同じこと。それを突き破ろうとした女性たちの葛藤と闘い、感じた恐怖は、サスペンス以上の圧迫感だ。

FOXニュースのトップキャスター、メーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)は、共和党の大統領候補討論会で進行を務める。その中の一人、トランプ候補の女性蔑視発言を追及した彼女は、彼から執拗な罵詈雑言をツイートされ始める。一方、ベテランキャスターのグレッチェン(ニコール・キッドマン)は降格を機に、性的関係を迫ったCEOのロジャー・エイルズを告発する決意を固める。同じ頃、若きケイラ(マーゴット・ロビー)はロジャーに抜擢を願い出る機会を得るが、まずは服をめくって脚を見せろ、忠誠心とは何かと迫られる。

イヤ~な汗たっぷり! 弁護団が警告したとおり、あの手この手でグレッチェンに仕掛けられる攻撃、社内の女性たちが“ロジャーを守れ”運動に自ら飛び込む異様な空気と圧力、自身もセクハラを受けていたメーガンの沈黙、野心と引き換えにズブズブとハマっていくケイラの自己嫌悪……。被害者らの孤立や保身感情と権力構造など、社会に出た人間ならその怖さは一度ならず味わったことがあるはず。活躍中の著名人を演じる困難に挑んだのは、プロデューサーも務めるセロンと、セロンに熱望されたキッドマン、2人のオスカー女優。複数の被害者を併せて作られたケイラ役の、オスカーノミネートのロビーも含め、実力と美貌を兼ね備えた3人の、覚悟と渾身の演技に震える!

単純に彼女たちをヒーロー化せず、忠実に事実を描き出そうと貫いただけに、わかりにくい箇所もあるが、ファッションやテレビ局まわりの話など、もちろんエンタメ性もたっぷり!
(2月21日より全国ロードショー)

「スキャンダル」公式サイト

 

やみつき必至! ちょっとブラックなOLトーク in 更衣室

『架空OL日記』

©2020『架空OL日記』製作委員会

バカリズム原作・脚本・主演の深夜ドラマの映画化。
銀行に勤めるOLの私(バカリズム)は、いつもどおり同期のマキ(夏帆)と最寄り駅で合流して出社。更衣室でムカつく上司らを餌に、同僚らとダラダラトークを繰り広げる。

バカリズムがOL役というキワおもしろさも相変わらず、映画だからと大したスケールアップもしないのが逆にうれしい。あるあるとクスクス笑いの連続でずっと観ていたい!
(2月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー)

「架空OL日記」公式サイト


取材・原文/折田千鶴子

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