保険のイロハがわかったところで、いよいよ実践！

４タイプの家族の保険を、オフィスバトン「保険相談室」代表、後田 亨さんが診断。切れ味鋭いジャッジ、ぜひ参考に！

この記事は2019年11月7日発売LEE12月号の再掲載です。

プロがLEE世代の保険を診断！
Case 3.｜夫・妻・子3人の自営業･･･多額の保険料で預貯金できない！ひょっとして保険に入りすぎ？

・妻　木村ユミさん（仮名）43歳：自営業、夫40歳：自営業、娘12歳、息子7歳、娘3歳
・家：賃貸
・手取り年収：世帯で400万円
・総資産：20万円

8年前、保険代理店にすすめられるまま、死亡保険に長男用の学資保険まで一気に加入。収入が不安定なため、不安をやわらげるため保険をフル活用。万が一の事態が起きたときに保険料が免除される特約もプラス。一方、預貯金は20万円。この状況に、疑問を抱き始めたそう。

多額な保険料のせいで預貯金できないのは大問題。今すぐ保険の整理が必要！

後田さんCHECK！
保険からの給付は限定的。まずはいつでも使える貯蓄を確保して

木村さん　自営業なので働けなくなると収入がなくなります。給付金でカバーしようと思い、医療保険などに入ったんですが

保険からの給付は、がん保険ならがんにかかったとき、医療保険ならケガや病気になったときだけなど、限定されてしまいます。

後田　保険の利用は必要最小限にし、まずはいつでも使える貯蓄を確保し、教育費も医療費もそこから捻出するという考え方が大切だと思います。奥様より収入が多いご主人の収入保障保険だけを残し、貯蓄を増やしていきましょう。
自営業の方は会社員に比べ遺族年金が少ないし、現状、預貯金もあまりないので、月額30万円設定は妥当だと思います。ただし保険料免除特約については、その分保険料が割高になっているので、もう一度必要かご確認ください。

診断後の感想
8年前に、保険代理店で話を聞き、「貯金を兼ねて保険に」と、一気に加入したきり、思考停止に陥っていました。今回の診断で、「保険より、まず貯金」と、夫婦で基本に立ち返ることができました。
「元本割れはもったいない」という考えも改めることができたので、これから改善していきます。

イラストレーション／カツヤマケイコ　取材・原文／村上早苗
この記事は2019年11月7日発売LEE12月号『あなたにとって「必要な保険」×「いらない保険」』の再掲載です。