家事や育児の息抜きに、私たちを楽しませてくれるテレビドラマ。脚本家それぞれの作家性や隠れた名作を知ることで、おもしろさの幅が広がっていくんです。
攻めてるのにヒット作を連発していると話題のテレビ東京「ドラマ24」のチーフプロデューサー・阿部真士さんを直撃しました!
脚本家選びはプロデューサーの偏愛による部分が大きいです
● 阿部真士さん
制作会社勤務を経て、’07年にテレビ東京に入社。『モテキ』『みんな!エスパーだよ!』『東京センチメンタル』などの数々の伝説的な人気作品を担当してきた。
ドラマ好きの間ではおなじみの、金曜深夜にテレビ東京で放送されている「ドラマ24」。
「もともとうちの局はドラマ枠が少なく、そんな中で’05年に始まったのが『ドラマ24』。開始以来、深夜枠ということもあり、流行りを意識せず、自分たちがおもしろいと思える作品制作に取り組んでいます。僕自身、かつて過剰な演出を許可してしまい、上司から叱られた経験もあったりしまして。でもほかがやらないからうちがやる、むしろ叱られたい(笑)!ぐらいの熱量がこの枠の持ち味だと思います」。
その中でも脚本は「ドラマ全体の要になるもの」と阿部さん。
「脚本家というクリエイターの力を120%引き出すには、プロデューサーの力が重要。『ドラマ24』は、プロデューサーが各自で思い入れのある脚本家と交渉して一緒に作り上げていくことが多いです。私も"食と癒し"に固まりつつあるこの枠の特性に、また新たな風を入れたくて。実は『東京ラブストーリー』みたいな純愛モノも、ドロドロ恋愛モノも好きなんですよね(笑)。思い入れのある脚本家の方々に、水面下で執筆交渉を続けています!」
「ドラマ24」から生まれたヒット作
『勇者ヨシヒコと魔王の城』
’11年放送。脚本は今をときめく福田雄一さん! 前代未聞の「ローコスト冒険ドラマ」。ドラクエを低予算×実写でやるとこうなるのか!?という意外性と、笑いがてんこ盛りの構成力で根強い人気が。DVD、配信で視聴可能。
『モテキ』
’10年放送。原作は久保ミツロウさんの漫画で、脚本は大根仁さん。この作品がヒットしたことで、「ドラマ24」という枠が幅広い層に認知してもらえるようになり、転機となった作品なのだとか。DVD、配信で視聴可能。
現在放送中
『孤独のグルメ Season8』
今や看板ドラマのひとつ。主人公、井之頭五郎(松重豊)が立ち寄った街の店で自由に一人ランチするという設定ながら、ロケ先の店は膨大な候補から選ぶそう。毎週金曜深夜0時12分より放送中。
※今回の特集内の情報は、10月15日時点のものです。
撮影/齊藤晴香 イラストレーション/鈴木あり 取材・文/石井絵里
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