素敵なラグの選び方、クッションの組み合わせ、カーテンのさりげなさ。インテリア上手は、いつも布使いが上手です。
「でもそれって結局センスでしょ?」
いやいや、実はルールがわかれば簡単!
LEE9月号では、トライバルな柄物アイテム使いの名人、人気スタイリスト石井佳苗さんのお宅にお邪魔。布インテリア初心者でもマネしやすいアイテム使いをうかがいました!
リビングやちょっとしたスペースの模様替えに、ぜひお試しを。
石井佳苗さん家の布使い01
お気に入りの布をピンチやハトメでカーテンに
印象的な石井さん家のカーテン。実はこちら、刺繍を施した草木染めの布なんだそう。
「好きな布はいつも目にしていたいから、一番目立つリビングの窓に」(石井佳苗さん)
仕組みは簡単で、布をピンチではさんで、S字フックでレールに引っ掛けただけ。
玄関とリビングの仕切りは、布を折り返して長さを調節し、ハトメをつけてフックで突っ張り棒に通しただけ。窓にも使われていたこのカーテン、元は無印良品のリネン地フラットシーツ。
「リネンのカーテンは高価ですよね。そこでこれを思いつきました」(石井佳苗さん)
お気に入りの布はなんでもカーテンになります。
石井佳苗さん家の布使い02
柄物ラグはインテリアのまとめ役
布インテリア初心者の、失敗しない基本ルールは実に簡単。それは何より、柄物を恐れずに取り入れること。
部屋にはたくさんの色が散らばっているけれど、複数の色が入っている柄物ラグがその色を上手に拾ってくれるので、空間がさりげなくまとまります。
「2枚を組み合わせるのも空間に自然なメリハリがつくのでおすすめです。柄物同士って、意外にしっくり収まるんですよね」(石井佳苗さん)
同系色だと、よりなじんで。
インテリアとは切り離して考えがちな洗面まわりにも、布初心者の味方=柄物ラグを敷けば、素敵な雰囲気に!
「この場所はどこか殺風景になりがちだから、温かな色合いのフィンランドのラグを敷いています。各空間に手仕事のアイテムがひとつあると、イメージが変わりますよ」(石井佳苗さん)
石井佳苗さん家の布使い03
柄×柄は自由に選んでもしっくりと
寝室は布インテリアの独壇場!ポンポン付きの布に、インドの柄物の布をかぶせてベッドカバーに。床はラグを重ね敷き。
「ここも赤など色を拾いつつ好きなものを重ねているだけですが、柄物って主張が強いようで実は懐が深い。賃貸で床の質感がちょっとなあ、というときに、ラグの重ね敷きはいいですよ」(石井佳苗さん)
柄×柄の組み合わせが難しいと思ったら、最初は無地アイテムと合わせるところから練習して。
「無地アイテムの色は、柄アイテムに入っている色から選ぶと間違いありません。この場合は赤ですが、もちろん黄色でもいいですよ」(石井佳苗さん)
椅子の黒と柄物クッションの黒もシンクロしていておしゃれ!
石井佳苗さん家の布使い04
まだまだある!マネしたくなる石井さん家の布使い
猫たちの水飲み場にも、小さなラグを敷いている石井さん。
「お皿の滑り止めにもなるし、ラグを1枚敷くだけで、ペットコーナーとその他の空間につながりが生まれます」(石井佳苗さん)
プラスチック素材が多いペットアイテムは、リビングルームに置くと浮いてしまいがち。ところが、雰囲気のあるラグひとつあれば、リビングのインテリアと自然になじむのです。
こちらは目隠し兼、ホコリよけに、さりげなく。かごに入っているのは、よく使うお茶セット。
「ニューヨークのギャラリーで見た『Pothi Box』という名の展示で、木箱に入ったイメージカードがこの布に包まれてずらりと並んでいたんです」
「刺繍入りの布にそれぞれ包まれたその様子がとてもかわいくて!」(石井佳苗さん)
難しいと敬遠しがちな柄物こそ、初心者の強い味方
「柄物はそのインパクトでこなれた印象になります。さらに、複数の色が絶妙に入っている柄物は、部屋全体に散らばった、さまざまな色のアイテムのまとめ役になってくれます。ごく自然と、空間に統一感が漂うんですね」(石井佳苗さん)
布のおしゃれを楽しむなら、まずは柄物から。それが、成功への近道です。
撮影/松村隆史 取材・文/福山雅美
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