ジャンルに囚われない、一期一会のモノとの出会い。
クリックひとつで、世界中のものが簡単に手に入ってしまう今ですが、なかなか手に入らないモノ、これだと思えるものに出会えた瞬間、ドキドキワクワクする高揚感は変わらないもの。
IBEは、オーナーの伊部志保さんが、手仕事でつくられるクラフトやファッションアイテム、アート作品などを広く紹介したいという思いから、2016年9月に開いたオンラインショップです。
「クラフト、デザイン、ファッション、アート、そうしたカテゴリの垣根を超え、自由で唯一無二のクリエイションを体現しているモノという視点でセレクトしています。国内外やジャンルを問わず、作家による一点もののアクセサリーから器、アート作品まで様々なモノを扱っています。お客さまにも、用途や組み合わせなど、既成概念にとらわれず、自由な解釈でモノと向き合ってもらいたい。ふとしたインスピレーションが生まれたり、そのモノが生まれた土地を思い浮かべたり、日常が少しクリエイティブになる体験をしてもらいたい。そんな想いで、一点一点、個性豊かなモノたちをご紹介しています」(伊部さん)
現在は、国内外に30名ほどの作家とお付き合いがあるといいます。それだけではなく、詩人や写真家、イラストレーターなどとのコラボレーション企画などにも意欲的。そんなIBEが手掛ける次のテーマは、花と器がコラボレーションするポップアップショップなんです。
フラワーアトリエにて、じっくり陶芸品を選ぶ贅沢な時間
会場となるOEUVREは、LEE本誌や付録の花カレンダーなどでご存知の方も多いのでは。ブーケやアレンジメントのオーダー制作や、ウェディングやイベントの装花、店舗への活込み、撮影スタイリングなどを行っているフラワーショップですが、一般解放されることが少ないので、ぜひこの機会に訪れていただきたいです。
イベント期間中には、IBEがセレクトする4人の陶芸家の作品を展示販売。花と器をテーマに仕立てられた自由で唯一無二の作品たちと、花々との融合を、思う存分に楽しみましょう。
参加作家は豪華な4人
池田優子
柔らかく繊細な曲線とニュアンスのある色使いが魅力の池田作品。
器の上で流れ、うねり、混じり合う釉薬は、まるで大地や海の景色を写し取ったような美しさを称えています。近年、よりコンセプチュアルな表現に挑む池田の作品は、さらにアート性の強い、唯一無二の作品へと進化しています。
今回の展示では、ブルーが印象的な大鉢からペールトーンの小ぶりな花器まで、一点ものばかりが並びます。
イナバトモコ
装飾も色も排除した、シンプルでミニマルなデザインが特徴のイナバ作品。
制作のインスピレーションにするという古い工業製品のように、イナバのガラス作品にはミニマルな佇まいの中にもどこか人の手仕事が生む不完全さが残り、それが作品の魅力を一層深めています。今回の展示には、一点モノの花器や瓶を中心に、見立て方によって花器としても使っていただける器等を制作します。
鈴木環
鈴木作品は、まるで琺瑯のようなとろみのある白が特徴です。
化粧土の下からところどころ黒土が透けて、凛とした白い世界が生まれます。奇をてらわないシンプルなデザインながら、どこか鈴木のセンスが光る、モダンで美しい造形も作品の魅力。
日常の中に静かに溶け込みながらも存在感を放ちます。
今回の展示では、粉引のバケツやピッチャーなど、ユーモアを携えた新作の花器たちが並びます。
竹村良訓
竹村作品は「即興」によって生まれます。
あらかじめ決まった型をつくらずに、できあがった形に対して合わせる色を想像し、<服を着せるように>釉薬をほどこします。形と色の無限の掛け合わせから生まれる作品は再現性を持たないために、まさにその出会いは一期一会です。
今回の展示では、竹村作品の代名詞でもある大小さまざまな花器から形もユニークな器などが並びます。
IBE POP UP SHOP at OEUVRE
7/26 Fri ~8/4 Sun
13:00-19:00 (Sun -18:00)
Closed 7/29 Mon & 30 Tue
参加作家
池田優子・イナバトモコ・鈴木環・竹村良訓
〒141-0021
東京都品川区上大崎3-10-8
tel:03-6721-6779
*目黒駅より徒歩5分
URN chai & tea POP UP TEA STAND
7/27 sat~ 28 sun, 8/2 fri ~ 4 sun
会期中の週末、チャイ&ティーブランド URNのポップアップティースタンドも登場。2019年に始動したチャイとお茶のお店URN(アーン)は壺という意味、そしてお茶を沸かす器の意味を持ちます。高知のハーブ農家「まるふく農園」のハーブをブーケにして作ったお茶や、オーガニックのほうじ茶を使用したチャイを通して日常のひとときにさりげなく彩りを添えた、お茶のある風景を提案いたします。
POP UP SHOPに関するお問い合わせ
IBE(アイビー)
www.ibetokyo.com
03-6886-5538 / info@ibetokyo.com
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峰典子 Noriko Mine
ライター/コピーライター
1984年、神奈川県生まれ。映画や音楽レビュー、企業のブランディングなどを手がける。子どもとの休日は、書店か映画館のインドアコースが定番。フードユニットrakkoとしての活動も。夫、5歳の息子との3人家族。