年相応にくたびれて、カッコイイからはほど遠い稲垣吾郎が演じたワイルドな男の魅力
2019.02.15 更新日:2019.04.10

人生の折り返し地点に立った男3人の友情とリアルに落涙必至!
『半世界』

©2018「半世界」FILM PARTNERS
こんなに人間臭くてワイルドで、かつ色っぽい稲垣吾郎は初めて!
今や日本を代表する俳優の長谷川博己と、この年代の名バイプレイヤーの筆頭・渋川清彦の間にあって、一歩も引けを取らない、いや主役として相応の存在感を示した、稲垣の才と魅力にあらためて惚れ惚れ。彼が演じる主人公・紘に心底ほだされ、ラストは涙が止まらない。
どこかの地方都市。紘(稲垣)はなんとなく家業を継ぎ、山中の炭焼き窯で黙々と備長炭を焼いている。家のことも、反抗期真っ盛りの一人息子のことも、ほとんどしっかり者の妻(池脇千鶴)任せ。そんな折、中学からの旧友・瑛介(長谷川)が、自衛官を辞めて町に帰ってくる。妻子と別れ、何か事情を抱えているようだが、久々の再会に紘は喜び、同じく元同級生の光彦(渋川)を交えて酒を酌み交わす。再び仲間でワイワイ過ごし始めるが、どこか殻に閉じこもった瑛介に何があったのかは不明のままだ。さらに息子が学校でイジメを受けているようだが、紘は気づかないフリで事実から目を逸らす。炭焼きの仕事を手伝い始めた瑛介にそれを突かれ、さらに瑛介の過去を知った紘は、仕事にも家族に対してもしっかり向き合おうと決意する――。
年相応にくたびれた無精ヒゲの紘は、典型的な意味でのカッコイイからはほど遠い。だが40歳を目前に人生をこれからどう折り返していくか直面した男の姿は、自分の周りを見回しても非常にリアル。不惑とは言い難く、大人になりきれずすべてなあなあ。でも何かを諦めきれず、情熱を取り戻したいとも思っている。妻に頭が上がらない姿も、息子にどう接すべきか誤魔化す姿も、だらしないがリアルで人間臭く憎めない。そんな紘が友や家族のために奔走し、窯をじっと見つめ続ける横顔が愛しくて、次第に長年連れ添った妻のような心持ちになってくる。賞賛されるような人生でなくても、抱き締めたいほど愛しい。それが大事。監督は阪本順治。数々のヒット作を持つが、本作はかの傑作『顔』に並ぶ奇跡の一作だ。
(2月15日より全国ロードショー)
■http://hansekai.jp/
イングランド宮廷を舞台にした愛憎ドロドロの異色作
『女王陛下のお気に入り』

©2018 Twentieth Century Fox
監督は『聖なる鹿殺し』の鬼才ヨルゴス・ランティモス。賞レースを賑わせ中のベネチア国際映画祭二冠受賞作。
(2月15日よりTOHOシネマズ シャンテほかで公開)
■http://www.foxmovies-jp.com/Joouheika/
取材・原文/折田千鶴子
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