クリスマスから年末年始に向けて、人が集まることが多くなる日々。空間になじむ色合わせで、テーブルを上品に彩る花あしらいを、2017年花カレンダーも担当する人気フローリスト、「ウヴル」の田口一征さんに教わりました!
今回は、巻きつけるだけの、簡単アジサイリース作り。前回の赤い実リースと同じく、花材を小分けにして、準備さえきちんとしておけば、短時間で完成します。モミの木を思わせるグリーンをふんだんに使ったアレンジ、ぜひお試し下さい。

「おもてなしの花あしらいは、花瓶を使うことにとらわれなくても大丈夫」と田口さん。家にある器を自由な発想で活用して、食卓を華やかに彩ります。
冬は花材が日もちする時期でもあるので、ダリアやアマリリスなどゴージャスな花にもぜひ挑戦したいもの。大ぶりな花は、おもてなしの心を表現するのにもぴったり。
「その際も反対色の花材を合わせるのではなく、あくまで同系色で上品に合わせるのがおすすめです」

白のグラデーションのミニブーケを席ごとに
バラ、アストランチャ、シンフォリカルポス、ダスティミラーシラスと、色をすべてホワイトで統一したミニブーケ。
「メインの花、サブの花、実もの、葉もの」というセットは、失敗の少ない組み合わせ。いろんな質感の花材を重ねていくことで、立体的な表情に。

スープ皿の色みに合う花を華やかに浮かべて
スープ皿のグリーンと相性のいいオレンジ色のダリアを2輪、バラを3輪置き、周りをスプレーバラやヒペリカムでつないでいきます。奥にヒメリンゴを置いて引き締め、バラの花びらを散らして完成。水をたっぷり張れるよう、少し深さのあるお皿を選びます。
秋色アジサイリースの作り方

庭先で摘んだかのような緑の葉ものをベースに、フリルのような花弁が優美なアジサイや、実もののシルバーブルニアをあしらったリース。青から紫へのグラデーションが美しいアジサイの色みに合わせ、彩度の低いグリーンやグレイッシュな葉や実を合わせ、トーンに統一感を。このままドライになる花材を選び、長く楽しみます。
【 Materials 】

- 秋色アジサイ 1本
- コニファー 3本
- ユーカリ 1~2本
- ラベンダー 20本
- シルバーブルニア 5本
- リースベース(直径15㎝・市販品) 1台
- リース用ロールワイヤー 1本
*1~5はすべて小さく切り分ける
*写真はリース1台分の花材
花材は足りないことがないよう、少し多めに用意しましょう。ベースは枝に動きのあるものを選ぶと、表情も豊かに。コニファーはチクチクするので、肌が弱い人は手袋を使って。
【 how to make 】
1 リースベースは全体のバランスを見て、余分な枝は落とし、ワイヤーの端をベースに巻きつけ固定する。

2 アジサイを1束とってリースに沿うようにして置き、ワイヤーを内側から外側に向かって数回巻きつける。

3 次にシルバーブルニアを1束とってアジサイに重ねるようにして置き、ワイヤーを巻きつけ、茎を固定させる。

4 他の花材も重ねていき、ワイヤーを巻く、を繰り返す。乾燥すると花材はやせていくので、ややきつめに巻くこと。

5 花材を重ねるときに、正面だけでなくサイドから見たときのバランスも確認しながら、花材を巻きつけていく。

6 ぐるりと1周して巻き終わり。ワイヤーを切り、端を見えないようにリースに巻きつけておく。

7 全体を見て足りない部分は、乾燥しやすい実ものを接着剤でつけたり、細い枝のものは直接差して調整を。

「アジサイリースは正面だけでなく、テーブルとの接地面とも自然になじむよう、側面にもしっかり花材を巻きつけるのがポイント。ベースが直径15㎝と小ぶりなので、あえてユーカリやアジサイは控えめに差し、存在感をきわだたせます」(田口さん)
撮影/大森忠明 スタイリスト/伊東朋惠 取材・原文/田中のり子
詳しくは2016年11/7発売のLEE12月号に掲載 [最新号] 試し読み・定期購読はこちら
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