これぞ是枝ワールド、息子と日々万引きを繰り返す父『万引き家族』、ジュリア・ロバーツが演じる、愛情深く強さがカッコいいママ『ワンダー 君は太陽』見逃せない2本をご紹介!
2018.06.14
全世界800万部突破の小説の映画化、世界中で大ヒット!
『ワンダー 君は太陽』
心から「この作品に出会えてよかった」と感謝したくなるような、飛び切りの感動作。
困難に立ち向かうわが子を、そっと見守るという親の“頑張り”も本当に必要だなと、涙にくれつつ実感させられる、LEE世代にとって直球ど真ん中に刺さる作品だろう。
オギーは宇宙に興味津々、『スター・ウォーズ』が大好きな、ユーモアたっぷりの利発な子。ただ遺伝子の疾患で、生まれつき人と顔立ちが違う。だから宇宙飛行士さながらのヘルメットで顔を隠してきた。そんなオギーが10歳となり、ママとの自宅学習を卒業し、小学校に通うことに。案の定、好奇の目にさらされ、イジメっ子の標的にされる。それでも「オギーって楽しい」と気づく友達もでき始める。一方、姉のヴィアも高校初日、幼なじみで大親友のミランダから素っ気ない態度をとられ、わけもわもからず孤独をかみ締めていた。
校門前、心配で涙ぐみながら、初登校する息子の背中を押す母の姿に早くも涙が止まらない! いじめ、友達と共感し合う喜び、裏切りと和解、仲間意識の芽生え……。オギーがどんなことを経験するのか、常に親目線でハラハラしつつ、いろんなことに気づかされる。同時にヴィアが直面する、自分の居場所探しや価値観、自意識と友情など“思春期のやるせなさ”もどっぷり再体験することに。ヴィアに冷たくする親友も含め、皆の思いが胸にしみ、共感と切なさで落涙を免れない。愛情深くドシッと構えた強さがカッコいいママを、ジュリア・ロバーツが好演! オギーを演じるのは、主演作『ルーム』で世界を驚嘆させたジェイコブ・トレンブレイ君。さらに磨きをかけて涙を搾りとる。監督は、青春映画の佳作『ウォールフラワー』で、瞬時に"あの頃"に引き戻したスティーヴン・チョボスキー監督。優しさが詰まったラストシーン、すがすがしい感動と幸福感に包まれながら、観る前と何かが少し違う自分をどこかで感じるはずだ。(6月15日よりTOHOシネマズ日比谷ほかにて公開)
なんともいえぬ後味……これぞ是枝裕和監督作!
『万引き家族』
取材・原文/折田千鶴子
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