女性はライフイベント時の、年金の種類変更に要注意!
年金に対する不信感はまだまだ強いようです。30代40代の人たちと話した時にも、「どうせもらえないから期待しない」という声を多く聞きました。
とはいえ、公的年金は老後の収入として欠かせないものです。現在の高齢者の7割近くが収入の80%以上を年金に頼っているとの調査もあり(厚生労働省「国民生活基礎調査」平成27年より)、この先、受給額や受給開始年齢に変動があっても、もらえる権利はしっかり確保し、できる限り減らさない工夫が必要でしょう。
平成29年8月1日に将来年金を受け取るために必要な保険料納付期間が、それまでの25年から10年に短縮されました。しかし、資格があっても保険料の未納期間があると、将来もらえる金額が減ってしまうことになります。特に女性の場合は、家族のライフイベントに応じ年金の種別が変わりやすいので、変更の手続き漏れがないかをその都度確認した方がいいでしょう。
例えば、結婚して会社員の夫の扶養に入り第3号被保険者になっていた妻の場合、夫が会社を辞め、その後再就職したケースでは、失業中は夫婦ともに第1号被保険者に変わります。手続きをせず、国民年金の保険料を納めないでいると、未納期間が発生してしまうのです。また、夫が定年退職したのち再就職しなかった、あるいは社会保険に加入しないパートなどで働くことになった場合も、妻が60歳未満なら第1号への変更が必要です。
自分の年金の状態や未納の有無をチェック!
もし万が一、会社員の夫と離婚したら、やはり第3号から外れてしまいますね。
また、会社員だった妻が退職したら、その後の働き方に応じて夫の会社で第3号への手続きをするか、第1号に自分で加入するか、一定規模の企業でパートとして年収106万円以上働き、厚生年金に加入として第2号になるか、それぞれ異なります。黙っていても会社がやってくれるからとのんびり構えず、自分の年金に関心を持つことが未納を防ぐ第一歩でしょう。
自分の年金の状態や、未納の有無については「ねんきんネット」で調べることができます。
もし未納期間があった場合は、2年以内なら後納制度を使って、今から納める方法も。1 カ月分の保険料を後納すると、将来年額で 1624 円 の老齢基礎年金が増える目安となっています(平成30年度の満額の年金額をベースにした場合)。また、特例により2018年9月までは過去5年以内の分まで後納できるので、早めに確認を。
年金とは誰のためでもなく自分が受け取るお金のこと。長寿社会になった今だからこそ、年金への無関心は大きな損にもつながるのです。
この連載コラムの新着記事
-
【神戸】2泊3日の家族旅行へ行ってきました!ネイチャーライブ六甲、神戸須磨シーワールド…おすすめスポットをご紹介【2024年】
2024.11.17
-
【40代ママライターが試して実感】汗冷え・ムレ・におい…冬の汗悩みは、あったかインナー「ファイヤーアセドロン」で解消!
2024.11.08
-
【無印良品】話題の美容液、化粧水…マニアが選ぶ「使ってよかった!」スキンケアアイテム5選【2024年秋冬】
2024.11.01
-
車の香りどうしてる?話題の「TAMBURINS(タンバリンズ)」カーディフューザーを使ってみた!
2024.10.23
-
【ユニクロ×マリメッコ】2024秋冬を40代ライターが試着!ヒートテックやキッズなど注目アイテムが目白押し
2024.10.22
松崎のり子 Noriko Matsuzaki
消費経済ジャーナリスト
消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。