娘が「スキーに連れてって」
幼少期から運動とは縁遠く、走れば遅く、泳げば溺れ、投げれば飛ばぬ。それが私。
そんな私が唯一人並みにできるスポーツがあります。それはドラマ『最高の片想い』にあこがれて、大学時代にサークルに加入していたスキー!
社会人になってからは数えるほどしか滑っていませんが、このところ世の中のスキー熱が再燃している気が。娘も5歳になり、ぼちぼち一緒に滑れるかも?と思っていた矢先、仲良しのお友達がスキーに行ったそうで、娘から「足に板つけて滑るやつ、やってみたい」との言葉が。
それならば!とスキー旅行計画を立てようとしましたが、わが家にはスキーに行くために重大な問題があったのです。
ーー車の運転ができない!!!
私も夫も免許を取得した瞬間からのゴールドペーパードライバー。ご存知かと思いますが、スキー場は車でないとアクセスしづらいところが多い。高速バスや路線バスを駆使する方法ももちろんありますが、未就学児連れにはハードル高め。
とはいえ新幹線駅からすぐ!のようなスキー場だってあるわけで。「車がなくても子連れで行けるスキー場を探そう!」と決意して、あれこれリサーチを進めていきました。
そして、わが家が到着したのは…
自宅を出発し、飛行機に乗り、やってきました北海道。
北海道ならニセコ、キロロ、トマムと数々のスキーリゾートがあるわけですが、わが家の宿泊先はまさかの札幌市のど真ん中・すすきの。
夫の「スキーだけじゃなくて普通の観光もしたい」というリクエストにより札幌宿泊をセレクトしたのですが、そこは雪国・北海道。すすきのからも余裕で日帰りできるスキー場がいくつもありました。今回私が選んだのは地下鉄円山公園駅から路線バスで15分ほどのところにある「ばんけいスキー場」です。
札幌に到着した翌日、すすきのでランチを食べた後、スキー場へ向かいました。ランチ後でもさくっとスキーに行けちゃうなんて、感動です!
地下鉄&路線バスでスキー場に到着
円山公園駅のバス停から路線バスに乗車。大きな待合所があり、わかりやすいです。
円山公園駅を出発すると、あたりはどんどん真っ白な世界に。スキージャンプの競技場も見えて気持ちも高まってきます。
バスに乗ること15分。無事に「ばんけいスキー場」バス停を下車。
予想外!いきなりスキー板を履くことに
今回は初の子連れスキーということで、子どもがスキー板を履かなくても、雪遊びやそりで遊べるようなキッズパークがあるかをチェックして行くスキー場を決めました。
子どもを持つ前は全く気にしたことがなかったのですが、私が調べた限りほとんどのスキー場でキッズパークのような施設があるようです。
「ばんけいスキー場」の場合はスノーチューブやスノーストライダーなどそり以外にも滑って遊べるアイテムが充実しているところも、ひかれたポイントでした。もともと慎重派の娘なので「今回は板は履かずに、キッズパークで雪遊びの楽しさが体験できたらいいかなー」と思っていたのですが、いざスキー場に着くと「足に長い板、つける!」と宣言。その決心は固く、娘にもスキーブーツ・スキー板・ストックの3点をレンタルすることに。
親子で悪戦苦闘もいい経験に?
何の準備もなく突如雪上に立つことになった娘。ブーツを履くのも板を装着するのもすべて親の手を借りながらで、板を履いて直立することすらままなりません!
「うまく立てないよー! 歩けないよー!」と雪の上に倒れ込んで泣きながらも、颯爽と滑るスキーヤーを見て「あんなふうにシャーって滑りたい!」と言うほどその想いは強く、頑なに「もうやめる」とは口にしない娘。結局、短い距離をかつぎあげて、板の先を持って滑る感覚を体験させるという方法をとりました(私も夫も翌日ひどい筋肉痛に見舞われたのですが……)。
私も自分は滑れても、人に教えることがままならず……。これだけ熱意があるなら、スクールに入ってきちんと教えてもらえば、すぐに滑れるようになるはず。次回はスクールに入れることを決意しました。
なお、私は夫に娘をまかせて、リフト2本乗るので精一杯でした(笑)。いずれ娘が滑れるようになったら、一緒にいっぱい滑ろう!
スキー以外も楽しむなら札幌宿泊がおすすめ!
スキー場で遊んだ翌日は、「雪まつり」にも。
おなじみの大きな雪像が並ぶ「大通会場」とは別に、すすきのから地下鉄で20分ほどの栄町近くに「つどーむ会場」があるんです。「つどーむ会場」は屋外・屋内に楽しく遊べる企画が満載! 屋外には、巨大な雪の滑り台がいくつも作られ、スノーチューブやそりで滑ることができます。子どもも楽しいですが、大人も十分楽しめます。
夜はすすきのに戻って、回転ずし。北海道の回転ずしのレベルの高さはさすが! 娘も大好きで、旅行中に2回も行ってしまいました(笑)。
スキーリゾートに宿泊すれば、移動時間ナシでスキーを目いっぱい楽しむことができますが、スキーは1日程度できればよく、スキー以外の観光や遊びも楽しむなら、札幌市内に宿泊するのがいいかもしれません。スキーリゾートに比べて、リーズナブルなパック旅行が多いのもわが家には魅力でした。
娘がスキー嫌いになったらどうしようかと気がかりだったスキーデビュー、見事成功したようなので、引き続き「車なしスキー旅行」続けてみたいと思います。
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古川はる香 Haruka Furukawa
ライター
1976年、大阪府生まれ。雑誌・Web等でライフスタイル、カルチャー、インタビュー記事を執筆。現在のライフテーマは保活と子どもの学び、地域のネットワークづくり。家族は夫と6歳の娘。