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【感性をひらくアート巡り】いりや画廊で彫刻鑑賞「進化景色(循環)」土田義昌

  • 008 つかごん

2026.06.23 更新日:2026.06.24

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入谷駅1番出口をから徒歩7分ほど。住宅街の一角にある真っ黒でスタイリッシュな建物。扉を開くと3mほどの高い天井に広々とした白い空間が広がる「いりや画廊」。この日、このゆとりあるスペースにたおやかに力強く並ぶのは土田義昌さんの彫刻だった。

久しぶりにギャラリーに足を運んだわたしはやや緊張ぎみだった。自分自身も作品展示の経験があるし、様々なギャラリーに何度も鑑賞に訪れたが扉を開くまでどんな世界が待っているかわからないこのドキドキとは一生を共にするのだろうと思う。「進化景色」の作品群はその心のこわばりをすぐに和らげてくれた。

真っ白な空間に浮かぶように現れた漆黒の御影石の心地よいゆらぎ。触ればひんやりと冷たいであろう御影石なのに人肌の温度を見て感じられたのはなぜだろう。風景の様でいて、そのうねりからリズムが生まれているのもわたしの知ってる何かがそこに宿っている気がして引き込まれた。

黒御影石をまじまじとみつめていたら、石に含まれるきらきらとした結晶がたくさんあることに気がついた。幻想的でビジュウな雰囲気もあって石そのものの煌めきにもときめいたし、自然物の美しさは計り知れないものだと改めて感じた。遠目には真っ黒だった彫刻もテクスチャやニュアンスがまた尊い呼吸をしていた。思い返せば、よく2歳の息子が石を選び拾って喜び握りしめて持ち帰るのも、わたしには見えていなかった壮大な美しさが詰まっていたのかもしれない。

土田義昌さんはおよそ30年という長きにわたり「進化景色」というテーマで制作を続けていらっしゃる。作家の日々目まぐるしく変化する社会、共に存在する自然とは、人間とは、という生命の根源的な部分に時間をかけて眼差しを向け手をかけた表現に思考が深まる。同時にAIや技術の発展を決して否定せず、それでいて人間らしい手仕事や美しさ生命的な感覚を模索し彫刻に昇華する懐の広さに感動した。

わたしは夏こそアート鑑賞の季節だと思っている。ギャラリーや美術館は涼みながらゆったりと作品鑑賞したり、子どもと新しい発見をしたり癒しと刺激とを味わえる最高の避暑地だ。この夏はそんな贅沢な時間を家族でたくさん過ごしたい。

「進化景色」(循環)/土田義昌 いりや画廊 会期:2026年6月22日-7月4日

※掲載・撮影許可いただいております。

008 - つかごん

主婦兼イラストレーター / 東京都 / LEE100人隊

33歳/夫・息子(2歳)・ミニチュアダックス/手づくり部・料理部・美容部/描いたり、つくったり、伝えたりのお仕事をしています。ゆるっと子育てをしながら暮らしと表現のあいだを探る日々を送っています。自分の感覚を大切に「LOVE!」と思った物事を気張らずに綴ってゆければと思っています。つくり手やデザイナーさんの想いがこもっている物や作品が好きです。身長160cm。

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